覇穹 封神演義 第8話「十絶陣の戦い」妖怪だけど人として生きる楊戩【感想コラム】

覇穹 封神演義 第8話「十絶陣の戦い」妖怪だけど人として生きる楊戩【感想コラム】

そろそろややこしくなってきたので、一旦整理します。

解説をはさみつつのレビューになるので、コミックス未読の方、参考にしちゃってください。


Contents

1 妲己は人間の名前だった2 空間の広さが勝つか、变化の物量が勝つか3 王天君と楊戩4 十天君は聞仲の配下ではない5 妖怪として生きるか、人として生きるか、それとも?
■妲己は人間の名前だった

十数年前、妲己三姉妹は聞仲に敗れました。

その後妲己はある人間の身体を乗っ取り、紂王に接近。現在に至ります。

その娘こそが妲己――つまり、今の妲己は人間の身体を奪った状態なのです。


という回想がさりげなく冒頭に入りましたが、カットがあったので、実は三姉妹勢揃いは今回がはじめてです。


それと、今までのレビューで“原作~巻”みたいな補足を入れてきましたが……アニメの公式サイトでは完全版の方を紹介しているんですよね。


このレビューで行うコミックスの巻数は、完全版ではないほうなので予めご了承ください。今更ですが。


というわけで、仙界大戦2話目です。


■空間の広さが勝つか、变化の物量が勝つか

楊戩は妖怪である真の姿を開放し、十天君の一人・張天君に挑みます。

十天君は空間を操るため、自分の創った空間内では距離を縮めたり伸ばしたりして、自在に動き回れます。

張天君に近づくことができなくなった楊戩は、砂に变化。


空間を砂で埋め尽くそうとします。

空間には限りがありますが、楊戩だって無限に変身し続けられるわけではありません。


根比べの中、勝利したのは楊戩でした。


■王天君と楊戩

画像引用元:©安能務・藤崎竜/集英社・「覇穹 封神演義」製作委員会


そんな楊戩は、十天君のリーダーである王天君と接触。

そこで、王天君から昔話をされます。


その内容をまとめるとこうなります↓


崑崙山:太公望たちが所属する、人間側の仙人界。

金鰲列島:妖怪側の仙人界。現在は聞仲が率いている。


崑崙の教主である元始天尊と、金鰲の教主である通天教主は、元金鰲所属の妲己を危険視し同盟を結びます。

その時に互いの道士を交換。元始天尊から引き渡されたのが王天君で、通天教主から引き渡された彼の息子が楊戩です。


つまり、楊戩は妖怪(それも金鰲のエリート)でありながら、それを隠し(知っているのは元始天尊を含む一部のみ)人間として崑崙側についています。


一方王天君は、妖怪の多くは人間を嫌うため、幽閉されてしまいました。

それは王天君を死なせないためでしたが、精神を壊した王天君は妲己に目をつけられ、今のような邪悪な妖怪のような存在になってしまいました。


補足すると、妲己・聞仲・趙公明という金鰲の三強はみんな、通天教主の弟子です。さらに十天君までいて、金鰲強すぎだろ――と思うかもしれませんが、崑崙側にも実はいろいろいるんです。いろいろ。


■十天君は聞仲の配下ではない

さらにまとめると。


崑崙山・太公望たち:妲己を倒して人間界を変えたい。

聞仲:殷のため金鰲を使い、太公望たちを倒したい。

十天君:聞仲の下についているが、実質王天君が率いる存在で、いつ歯向かうかわからない存在。


この仙界大戦は、二大勢力の戦いに見えて、実は大きくわけて三つにわかれているのです。大戦外の存在まで含めると、さらにいろいろ派閥があるのですが……。


■妖怪として生きるか、人として生きるか、それとも?

覇穹 封神演義 第8話「十絶陣の戦い」妖怪だけど人として生きる楊戩【感想コラム】画像引用元:©安能務・藤崎竜/集英社・「覇穹 封神演義」製作委員会


王天君は楊戩に対し、妖怪であるとバレたら崑崙にいられなくなる。そう諭します。

楊戩はバリアを解除しなければ、崑崙山は滅びます。しかし、妖怪として金鰲で生きる道もある、と。


一方太公望は、楊戩がバリアを解除してくれると信じ、崑崙山を発進させます。

そして崑崙山は金鰲のバリアに衝突してしまい――。


さあどうなる?


という終わり方でしたが、まあ予告を見れば、ね?

普通に崑崙メンバーが十天君と戦っているので、お察しです。


ちなみに、最後のCパートは時系列が違うシーンなので、混合しないように。

ちょっとややこしいですが、これはファンサービスでしょうか。


来週は十天君の癒し系担当が登場するはずなので、お楽しみに。


覇穹 封神演義 週刊感想コラムのまとめ





(あにぶ編集部/星崎梓)
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