TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第10話「混迷の中で」【感想コラム】

TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第10話「混迷の中で」【感想コラム】

王都以外では“神鳥の聖人”と呼ばれて人々の信頼を得つつある尚文ですが、国の上層部からの嫌がらせは一向に収まらず…


このページの目次

1 TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第10話のあらすじ2 盾の勇者から信頼を得るのは難しい3 嫌がらせにも限度というものが4 前もって出来ることはやっておく5 人間関係も前途多難
■TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第10話のあらすじ

メルティのことを拒絶した尚文は、粛々と次の“波”に備える。協力したいという少年兵を条件付きで受け入れ、加えてレベル上限に達したラフタリアとフィーロをクラスアップさせようとするのだが…


■盾の勇者から信頼を得るのは難しい

話をしようとするメルティに対し、王族への不信感から冷たく拒絶する尚文。王とマルティが彼に冤罪をかけたりしなければ、ここまで関係がこじれることもなかったのですが、今更尚文にメルロマルクの王族を信頼しろというのも酷な話ですよね。


そのメルティですが、実は他国にいる母から「盾の勇者様に不当な差別を行う王を諌めてきて欲しい」と頼まれていました。5話の冒頭で登場した女性、彼女がメルティとマルティの母親です。あの時は髪が赤く見えていましたが、実際には紫色ですね。メルティは自分の役目を果たそうとしただけなのですが、彼女が思っていたよりもはるかに関係が悪化しているのでしょう…


王族への激しい不信感から、尚文はフィーロにメルティと遊んではいけないと告げます。メルちゃんはなにも悪いことをしていないのに、とフィーロは「なんで」を連呼して尚文に問いかけますが答えは返ってきません。


外に飛び出して座り込んでいたフィーロのところに若い兵士たちが現れて、尚文に対し「“波”の間だけでもご一緒させて下さい」と頭を下げてきました。前回の“波”での戦いで尚文に感銘を受けたということ、そしてリユート村の出身であることを話し、家族や村の人を助けてもらった恩返しがしたいと言うのです。そんな彼らに、尚文はひとつのアクセサリーを見せて「銀貨150枚だ、それだけの金を出せたら考えてやる」と言い放ちました。ラフタリアは尚文をとがめるような声で彼を呼びますが、5人の兵士たちはお金を集めてくると言って出ていきます。ラフタリアとフィーロに加え、武器屋の親父にも呆れられますが、尚文は特に気にした様子はありません。


画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会


ラフタリアは革鎧を金属鎧に新調、尚文は蛮族の鎧を強化してもらうことにします。そのついでに、ラフタリアとフィーロのレベルの横に星のマークがついたことを聞いてみると、クラスアップという成長限界突破の時期を迎えていることを教えてくれました。クラスアップするときに自分の方向性を決める必要があるらしく、武器屋の親父もかなり悩んだんだとか。レベルが40を超えてるってことは、親父さんかなり強いのでは…?


ヘルプの項目にクラスアップを見つけ、“龍刻の砂時計”で行うことを知った尚文はラフタリアにどんな方向を選ぶのか問い掛けます。ラフタリアは「ナオフミ様の思うままに」と言いますが、尚文は「“波”が終わって俺が元の世界に帰ったとき、俺がいなくても生きていける道を選べ」と告げました。この言葉は尚文の一貫する行動スタイルを如実に表しており、この世界の多くの人々が勇者を神として盲目的に信じることに対しての反論でもあります。バイオプラントに苦しんでいた村の人々が、元康が持って来た種を「槍の勇者様がもたらした物」として警戒することなく育てたことをとがめたときと同じく、『勇者に頼ることなく生きる力』を人々が持てるように行動しているようにも思えます。彼がそこまで深く考えていないとしても、ラフタリアとフィーロに対しては自分がいなくなった後のことを考えておくように告げるのは、今だけでなく未来のことも念頭に置いて行動しているからでしょう。


■嫌がらせにも限度というものが

TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第10話「混迷の中で」【感想コラム】画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会


“龍刻の砂時計”を管理する教会でクラスアップの儀式を申し込むと、なんとひとりに付き金貨15枚ものお布施を要求されてしまいました。脳内でガチャ何千回分になるのかとかオタク的なことを考えつつ、行商で稼いだだけあって15枚ならなんとか捻出出来るようでラフタリアをクラスアップさせようとしますが、どうやら尚文がそれだけの大金を用意出来ると思わずに金額を告げたらしく、応対したシスターが動揺します。


しかし、王からの命令で盾の勇者一行のクラスアップは禁止されている。と書状を持った年配のシスターが現れ、人々が同じデザインのペンダントをしていることに気付いた尚文は金貨を取り返してその場を去るのでした。


次に尚文が訪れたのは奴隷商のところ。奴隷の中にレベル40を超えている者がいるのを覚えていたため、クラスアップの斡旋を手掛けていないかを聞きに来たのです。羽振りがよさそうな奴隷商ですが、フィロリアル・クイーンが有名になったのと、ラフタリアを見て彼の店の奴隷の質がいいとうわさになっているんだとか。そして、メルロマルクでクラスアップが出来なくても他国にある“龍刻の砂時計”に行けばいいと教えてもらいます。盾の勇者がクラスアップしやすい国として名前が挙がったのが、“傭兵の国”ゼルトブル、“亜人の国”シルトヴェルトとシルトフリーデンの3国。なかでもシルトフリーデンは亜人の国家ですが、人間に対しても寛容であることからお勧めだと言われました。


ただし、船で2週間、馬車で1ヶ月という遠距離であることから次の“波”には間に合いません。そこで魔物商が提案したのが、フィーロに武器を装備させるというもの。飛竜用の爪をフィーロの足に取り付けるということになりましたが、金貨5枚のところを4枚に値切る上に手綱を付けろと申し入れる尚文。決して言い値では買わないその姿勢に興奮する奴隷商でした。…なんなんでしょう、この関係…


TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第10話「混迷の中で」【感想コラム】画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会


爪の試し斬りに向いた依頼として、王都の下水道に出る魔物の退治を請け負った3人。こんなところに魔物がいることを不思議がるラフタリアですが、尚文は育ちすぎて飼いきれなくなった魔物を誰かが放したと予想します。日本でもよくある話ですが…魔物というのがこっちの世界の問題でしょう。というか、ワニだー!?


いくらファンタジー世界とはいえワニを飼うバカがいることにちょっと驚きますが、装備を新調したラフタリアとフィーロにはワニといえど敵ではありませんでした。あっさり倒せたものの、尚文は頭から下水を被ってしまう羽目に…


■前もって出来ることはやっておく

次の“波”まであと10日、ラフタリアの呪いの治療として、聖水に浸した包帯を患部に巻いていく尚文。盾の力なのか、尚文が手当てした場所は治りが早いそうです。どこで起こるか分からない“波”に対処するため、治療薬を大量に用意したり、戦場になりうる場所を見て戦術を考えることを想定する尚文ですが、ラフタリアは全ての“波”が収まれば彼が元の世界に帰ってしまうことを気にしていました。「私も…一緒に行けないのでしょうか」もうほとんど告白しているような状況ですが、目を覚ましたフィーロにずるいと言われてうやむやになってしまいます。うーむ…


国内あちこちの町を巡り、前もって戦場になりそうな場所をチェックしていきます。その中には、商業通行手形を持っているのに通行税を払わなくてはならない町もありました。「お前も大変だな」と声をかけると、謝罪の言葉が返ってきます。町には活気がなく、尚文は領主が腐っていることが原因だろうとラフタリアたちに告げるのでした。


また、北から来たという難民たちにも出会います。彼らは国から派遣された冒険者がレジスタンスを率いて革命を起こした結果だと話し、その冒険者が弓を持っていたらしいとも。炊き出しを用意しながら、尚文はある人物を思い出すのですが…


■人間関係も前途多難

TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第10話「混迷の中で」【感想コラム】画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会


“波”まであと27時間、王都に戻った尚文たちが食堂に入ると、錬と樹が何か話しているのに遭遇しました。2人ともギルドの報酬を何者かに横取りされたらしく、勇者に成りすます何者かが存在しているらしいという話の途中…樹はパーティメンバーが持って来た、ギルドからの北の町の領主の討伐依頼を受け取ります。


なんでも、この町の領主は国の方針以上の重税を課しており、その金で傭兵団を雇って異議を申し立てる者に厳罰を与えているのだとか。会話が聞こえた尚文は、兵士が謝ってきたあの町のことであると気付くのですが、樹の「これは、少し懲らしめてあげなくてはいけませんね」の発言に思わす飲み物を吹き出します。まあ…実際にこのセリフ言う奴がいたらそうなるよね。


笑われたことに怒るのならわかりますが、突然報酬を横取りしたのが尚文だと決めつける樹。それに対し、尚文は樹の行動を正義のヒーローごっこと言い、王を倒した後で国がどうなったのか知っているかと問い掛けました。難民たちの話では、革命の後で民の暮らしは少しは楽になったものの、今度はレジスタンスたちが税を引き上げ始めたというのです。「国を守るためには金がかかるらしい」やつれて骨の形が浮いた男性は、前の王も同じことを考えていたのかもしれないと尚文に告げたのでした…そのことをふまえ、尚文は樹の行動がただの頭のすげ替えでしかなく、問題の解決にはなっていないことを厳しく指摘します。


また、錬に対しても依頼の横取りというのが東方の疫病のことであることを確認し、錬が倒したドラゴンの死骸が原因で疫病が蔓延したことを話し、その死骸を尚文たちが除去したことを説明。「お前たちのせいで何人死んだと思ってる!」と現実を突きつけます。錬は尚文が嘘をつく理由がないとして謝りますが、樹は頑なに信じようとしません。勇者たちの団結はまだまだ先です…


蛮族の鎧の強化が仕上がったので受け取りに行きますが、さらに盗賊のボスみたいな装備になったので尚文は不満そう。しかしラフタリアとフィーロからは「似合っている」とやけに好評です。と、そこへ若い兵士・エイクたち5人が銀貨150枚を集めて訪れました。尚文はエイクにアクセサリーを手渡し、「その金でもっとましな装備を整えろ」と告げます。簡単に死なれたら面倒、利用したりハメようとしたら報いを受けてもらう、とは言いますが、自分たちの覚悟を示した彼らのことを受け入れるのは誠実さの表れでしょう。


そしてついに、“波”の災厄が訪れます…



題名
盾の勇者の成り上がり

原作
アネコユサギ(原作者)、弥南せいら(小説挿絵)

監督
阿保孝雄

キャラクターデザイン

総作画監督
諏訪真弘

シリーズ構成
小柳啓伍

出演
岩谷尚文・石川界人

ラフタリア・瀬戸麻沙美

フィーロ・日高里菜

公式サイト
http://shieldhero-anime.jp/

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2019.03.02

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(あにぶ編集部/如月)
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