月9に恋愛はマストなのか?ドラマ通4人が忖度ナシで斬る!各局春ドラマ②

月9に恋愛はマストなのか?ドラマ通4人が忖度ナシで斬る!各局春ドラマ②

5月11日(土)『週刊フジテレビ批評』




日刊スポーツ梅田恵子(左から2人目)×ドラマ解説者木村隆志(右)×ライター吉田潮(左)が春ドラマを徹底批評!


5月4、11日(土)の『週刊フジテレビ批評』は、毎シーズン恒例の“ドラマ放談”を2週にわたり放送。「新しい時代に“新しい生き方”を問う…春ドラマ徹底批評」として、日刊スポーツ芸能記者の梅田恵子氏、ドラマ解説者・コラムニストの木村隆志氏、ライターの吉田潮氏、久代萌美フジテレビアナウンサーの4人のドラマ通が今期のお気に入りのドラマを挙げ、辛口を交えて斬っていく。

今回は、その後編の11日放送分を紹介。




この春の主なドラマ一覧


主演・古田新太という時点でほかのドラマと違う


『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ)は、古田新太ふんするゲイで女装家の主人公が高校教師になるという異色の学園ドラマ。その着眼点の新しさが評価される。




「よくよく見ると『GTO』から始まっているようなドラマ」と木村氏


木村:主演が古田新太さんという時点でまず、他のドラマと違うじゃないですか。よくよく見ていくと『GTO』のテイストから始まっているようなドラマかなと思うんですけど。(『GTO』主人公の)鬼塚が“オネエ”になっているだけなんですけども、現代的なフォーマットとしてLGBTを選んでいるというところもいいのかなと思います。

梅田:1話は面白かったんですよ。女装家である意味がちゃんとストーリーの中に組み込まれていて、ダイナミックな解決法があったんですけど。2話になったら、セリフとかも普通に「良い先生だな」と、スカートを履いている意味がないんですよね。なので、もうちょっと豪快なハンドリングでクラスを動かしてほしいなという。今後に期待したいです。


“職場あるある”がリアルな『わたし、定時で帰ります。』


“必ず定時で帰る”というモットーで働くヒロインを吉高由里子が演じる『わたし、定時で帰ります。』(TBS)は、会社で働く人々をリアルに描いていることに意見が一致。


梅田:古い縄張り観をアピールしてくるベテランとか、すぐ辞めると言って人を試す新人とか、そういう職場あるあるみたいなものが結構リアルです。それを職場の延長で共感できるという人と、「ちょっと疲れるな、ドラマでまで職場か」というところで評価が分かれる作品なんじゃないかと。作りは丁寧なんですけど、私はもうちょっとポップにやってほしかったなと。




自分も定時で帰りたいから主人公に共感する、という久代アナ


久代:私も“定時で帰りたい”と思っているので(笑)、吉高さんの働き方にはとても同意できるんですけれども、そういう人の存在が会社からどう見られているのか、外から見た会社という点で、とても勉強になります。私ってこういう風に見られているのかもしれないなという視点で、このドラマを見ています。


『インハンド』の山Pで“エロスイッチ”が…!?


『インハンド』(TBS)は、新鮮な題材と、寄生虫学者を演じる山下智久の魅力に高評価が集まる。一方で、ステレオタイプな科学者の描き方への問題提起も。




吉田氏(左)、梅田氏(右)ともに高評価


梅田:寄生虫学者という題材も新しいですし、博士と助手と女性官僚という3人の個性が物語をグイグイ動かしていくんです。そのスピード感もありますし、アカデミックな題材が出てくるんですけど、それをちゃんと人間ドラマに落とし込んでいて、ものすごく見応えがあります。山下智久さんは、ロジカルな雰囲気がとても合うんですよね。

吉田:山Pが顕微鏡を見ながら「セクシーだね」って言う、あそこでちょっと私も、エロスイッチというか、何かが入りました(笑)。すごくボソボソしゃべるので一瞬聞き取りにくいんですけど、よく聞いていると、やる気スイッチを入れられたような(笑)。

久代:私は学生時代に微生物研究所にいたので、寄生虫学者というジャンルにはとても興味があるんですけど、科学者というと、こういう“偏屈な人”というワンパターンになっている気がして。もちろん、そういう人も多いんですけど、それだけが科学者だと思わないでほしいです。


フジテレビ的に“月9”に必ず恋は必要なのか?


『ラジエーションハウス』(フジテレビ)は、誰もが楽しめる堅実な作りで好評。さらに、“月9”という看板枠を背負う作品としての見方となると、また違う見方もできるよう。




「窪田正孝が魅力的」という評価の一方、恋愛要素の有無で議論が…


梅田:放射線技師という題材が新しいですよね。医師と技師の連携がいかに大切かということもちゃんとドラマにしていて。辛い診断の中にも、ちょっと希望を感じる後味があったり。主演の窪田正孝さんがすごく魅力的に描かれていて、世界的名声よりも幼なじみの杏ちゃん(本田翼)が大事という、ちょっと抜け感のあるキャラクターと、凄腕が発動した時のギャップはさすがだなと思います。

吉田:私は、あのドラマに恋バナはいらないと思っているんです。窪田正孝が本田翼にホワホワンとなっているあの演出とか、うっかりお尻触っちゃったみたいな、あそこはすごく余計だと。フジテレビ的に“月9には必ず恋を”みたいなことがあるんですかね。

木村:若年層対策というのは、キャスティングからも分かりますよね。いろんな所からファンを作っていきたいというのも分かります。脚本・演出・キャスティングもすべてまとまっていて、よくできているなと思うんです。視聴率は取れているけど、手堅くまとまっているために、ファンは増えていかないというか、熱を生んでいく作品ではないんですよね。看板枠ですから、パワーを生む作品を作ってほしいです。


『東京独身男子』は、「俺たちカッコいいだろ?」みたいな雰囲気が…


高橋一生、滝藤賢一、斎藤工という旬の俳優を集め、明確に女性をターゲットにした『東京独身男子』(テレビ朝日)は、女性陣からかなり厳しい意見が飛び出した。




「1話が最後まで見られなかった」という梅田氏


梅田:これは本当に“ごめんなさい”なんですよ。3回チャレンジしたんですけど、1話が最後まで見られなかったです。全然ついていけなくて。「俺たちカッコいいだろ?」みたいなあの雰囲気が…。

吉田:あれ、カッコよくないですね。「女の人ってこういう男の人好きでしょ?」という枠のようなものを感じてしまって。そこに乗っかれればよかったんですけど。

木村:メインスタッフの多くが女性で、いかにも女性目線を取り入れて共感を得ようというところでやっているんですけども、“AK男子”=“あえて結婚しない男子”というのが、ちょっと古くないですか?と。


『集団左遷‼』は、『半沢直樹』と何も変わってない


福山雅治が理不尽な現実と戦う“普通の銀行員”を演じる『集団左遷‼』(TBS)。福山の新境地として注目された作品でもあるが…。




福山雅治主演ドラマにも、容赦ない指摘がされた


吉田:二枚目が三枚目をやると“激痛”になるという典型ですね。ドラマ自体も、何一つ新しいところがないので。『半沢直樹』って何年前の話?あれと何も変わってないよね、っていう。

梅田:福山さん1人だけにドタバタ劇と顔芸をやらせている演出が、よく分からなくて。やっている方も辛そうだし、見ているこっちも辛いという、本当にどうしたらいいのか、受け身が取れないというか(笑)。設定も、いろいろややこしいんですよね。

木村:銀行が舞台で下剋上の話というと、吉田さんがおっしゃるように『半沢直樹』だし、その他の話でも『下町ロケット』とかありましたけど、あの時のスタッフとは違うんです。そことの差別化で、昭和的な“頑張ろう”というノリを出しているんですけど、それがちょっと受け入れられてないのかなと思います。ただ、こういうのが好きな男性視聴者層はいると思うので、そこでどれだけ視聴率を確保していけるかということですね。

ドラマ通たちの辛口な意見の数々は、ドラマを愛するがゆえ。キャストが魅力的、ストーリーに引き付けられる、はたまたツッコミどころ満載で面白い…など、それぞれ違った楽しみ方を見つけ出して作品を楽しみたい。

また、こちらの「ドラマ放談」の模様はFODでも配信中!


番組概要


『週刊フジテレビ批評』


<放送>


毎週土曜朝5時30分~6時放送


<出演>


渡辺和洋(フジテレビアナウンサー)
山中章子 (フジテレビアナウンサー)
久代萌美(フジテレビアナウンサー)

【ゲスト】
梅田恵子
吉田 潮

【コメンテーター】
木村隆志

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