上野樹里 『朝顔』は「役者冥利に尽きる役」ドラマ通4人が忖度ナシで斬る!各局夏ドラマ①

上野樹里 『朝顔』は「役者冥利に尽きる役」ドラマ通4人が忖度ナシで斬る!各局夏ドラマ①

7月20日(土)『週刊フジテレビ批評』




日刊スポーツ梅田恵子(左から2人目)×ドラマ解説者木村隆志(右)×ライター吉田潮(左)が夏ドラマを徹底批評!


7月20日(土)放送の『週刊フジテレビ批評』は、「実力派勢ぞろいも…“原作モノ”ばかリ!?夏ドラマ徹底批評!」の前編。ドラマ解説者・木村隆志氏、日刊スポーツ芸能担当記者・梅田恵子氏、ライター・吉田潮氏、久代萌美フジテレビアナウンサーが、ドラマ愛ゆえの厳しい目で各局の夏ドラマを徹底的に斬りまくった。




この夏の主なドラマ一覧


吉田「『朝顔』はイケメンが1人もいないのがいい」





今期のプライムタイムの新作は、「マンガ原作3本、小説原作4本。韓流ドラマリメイク3本、ノンフィクション原作1本と、11本すべてに原作があります。主演俳優に目を向けると、女性がアラサー、男性がアラフィフに集中していて、人気と実力が一番ある世代でもあります。夏枯れしないために安全路線で勝負していると思います」という木村の鋭い指摘から討論がスタート。

上野樹里ふんする法医学者・朝顔が、遺体を手掛かりに、その人の死の真相を解き明かす月9ドラマ『監察 医朝顔』。朝顔と、時任三郎演じる父・平の生活感あふれるリアルなやりとりをはじめ、丁寧な作りを全員が絶賛。


木村:法医学というのは、この5年間で7作ぐらい放送されている、結構、凡庸なジャンルなんです。でも、この作品は全然違います。原作ではヒロインのお母さんが阪神大震災で亡くなった設定ですが、ドラマ化でヒロインのお母さんは東日本大震災で行方不明という設定です。非常に繊細な内容を真っ向から扱っている。勇気もいるし、そこにあえて挑んでいるというところに上野樹里さんも応えていて、言うことないですね。

梅田:ご遺体をめぐる人々の人生に触れて、東日本大震災から時間の止まっている親子が少しずつ動き出すという骨格に好感が持てます。設定も変えているんですけど、それもすべて成功しています。原作を分解して魅力を再構築できているところに、原作への愛を感じます。ヒロインも素敵ですね。こういうやりがいのある役に出合えた上野樹里さんは、役者冥利に尽きる役でしょうし、楽しみに見ています。法医学ものとホームドラマという両輪で、グイグイ前に進む楽しいドラマだと思います。

吉田:とても優しいドラマだなと思います。ただ、監察医という題材は描き尽くされているので、そこに対して厳しい目を向けていきたいです。評価したいのは、イケメンが1人もいないということ(笑)。イケメンさえ出しておけばいいだろう、というのが各局あるわけでしょう。この作品は、そこじゃないところで勝負するというのが、すごくいいなと。

久代:お父さんと娘のやりとりがホッコリしているんです。このドラマの優しい雰囲気の世界観が大好きで、楽しみに見ています。


木村「ふざけているのに、スタイリッシュさもある」





深田恭子ふんする泥棒一家の娘と、瀬戸康史ふんする警察一家の息子の禁じられた恋を描きつつ、濃厚なキャラクターが満載の『ルパンの娘』(フジテレビ)。突き抜けた“バカバカしさ”に、辛口ドラマウォッチャーたちも脱帽!?


梅田「渡部篤郎と小沢真珠“バカ夫婦”の楽しさがたまらない」





吉田:ここまで笑われる覚悟ができているのが、潔い。泥棒一家の娘と警察一家の息子で『ロミオとジュリエット』の設定なんだけど、深田恭子と家族の泥棒の格好は『キャッツ・アイ』(笑)。腹を抱えて笑うシーンがとても多くて。警察のシーンは、すごくショボいんですよ(笑)。それは泥棒のシーンに全力を尽くすということで、その潔さを認めたいです。

木村:脚本と演出が映画『翔んで埼玉』の徳永友一さんと武内英樹監督。稲葉直人プロデューサーは映画『テルマエ・ロマエ』『SP』を作っています。クオリティの面ではまったく問題がない。あれだけふざけているのに、スタイリッシュさも両立させて、やりきっています。今までは大人の恋愛や仕事のドラマが多かった木曜劇場でここまで振り切ったのは新しいし、木曜劇場のこれからの方向性を決めてしまうかもしれないです。

梅田:コスプレありきのドラマかと思って見たんですけど、爆笑コメディーとして、よくできています。泥棒夫婦役の渡部篤郎さんと小沢真珠さん、あえてバカ夫婦と呼ばせていただきますけど(笑)、あの楽しさがたまらないですね。あの2人のコンビネーションを見るだけでも価値があります。

久代:アニメを見ているようで、突き抜けていて面白いです。泥棒なのに悪を成敗してくれて、最後はスッキリして見終われます。


黒木華ふんするヒロインが、すべてを捨てて人生をリセットする『凪のお暇』(TBS)。ヒロインと、彼女を取り巻く個性的な登場人物が織りなす人間模様が繊細に描かれ、共感を呼ぶ作品となっている。


梅田:空気を読むことに疲れてしまったOLが人生をリセットする設定自体はよくあるんですけど、ボロアパートでの人間模様が彼女に影響を与えていくという、きちんと成長を描くドラマなんですね。日本テレビで『すいか』という素晴らしいドラマがあって、そのテイストに似ています。映像的にも美しいですし、優しいドラマです。

アラサー女性が主人公という共通点がありつつ、異なった魅力を持つ3作品が高評価に。討論前半は良作への賛辞で盛り上がったが、ここからは忖度なしの辛口批評が飛び出す!?後編は、7月27日(土)に放送。


番組概要


『週刊フジテレビ批評』


<放送>


毎週土曜朝5時30分~6時放送


<出演>


渡辺和洋(フジテレビアナウンサー)
山中章子 (フジテレビアナウンサー)
久代萌美(フジテレビアナウンサー)

梅田恵子
木村隆志
吉田 潮

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