矢井田瞳、デビュー20周年に想う「誰かの生活に寄り添える曲を」

矢井田瞳、デビュー20周年に想う「誰かの生活に寄り添える曲を」

 来年デビュー20周年を迎えるシンガーソングライターの矢井田瞳が14日、新曲「いつまでも続くブルー」と、自身の大ヒット曲「My Sweet Darlin’」を含むセルフカバー3曲を加えたミニアルバム『Beginning』をリリースする。約3年半ぶりとなる新作の制作について、20周年に向け精力的にライブ活動を再開した心境など聞いた。



【動画】セルフカバー「My Sweet Darlin’」の最新ミュージックビデオ



――3年半ぶりの新作となる『Beginning』ですが、久しぶりの新作を制作するにあたってまず考えたことは?



yaiko めちゃくちゃ久しぶりのリリースなので、曲を聴いて気持ちが前向きになれるような、聴いた人の背中をそっと押せるような作品になればいいなと思いました。かといって、あまり落ち着いた感じにはしたくなくて、ワクワク感や、どこかザワザワした雰囲気は作りたかった。



――アーティスト名義を“yaiko”にしたわけは?



yaiko 20周年を直前に控えて、“原点回帰”を意識しました。デビュー当時からYAIKO名義で活動していたので、そこに戻ったような新鮮な気持ちでやろうかと。



――”yaiko”が小文字表記なのは?



yaiko UKデビューは大文字でしたね。特に何かにこだわったわけではないんですけど(笑)、幼いころからのニックネームなので大文字も小文字も特に違いはありません。



――新曲「いつまでも続くブルー」は、自身の活動史上いちばん爽やかな曲だそうですね。



yaiko 久しぶりの新曲を、こんな曲にしたらいいんじゃないかなっていう無難な感じにはしたくなかった。だから、今回は思い切り爽やかな方に振り切ろうと決めたんです。私も41歳になって、デビュー当時のがむしゃらに勢いだけで走るような生き方はできません。これまでいろいろな経験をしてきて思うのは、「何度も挑戦しては失敗して、それでももう一度挑戦したい」。そんな気持ちで日々過ごしている人たちに届けたいということでした。

 “ブルー”は最初、憂鬱のイメージで描きました。私のいつもの悪い癖で、あ、暗い方へいってしまってるなぁと気づいて(笑)。反対のイメージ、海や空のさわやかさをにじませてバランスを取りました。聴いていただいて、いろんな意味にとらえてもらえればいいかなと。



――デビュー当時のヒット曲をセルフカバーすることについては。



yaiko 20周年を迎えるにあたって、自分の過去の活動をていねいに振り返るとどうしても外せない曲があります。自分でも不思議な感覚なんですけど、曲を書いて出来上がったところまでは自分の曲なんだけど、一旦リリースしてライブなどで歌うようになると、お客さんにその曲を育ててもらいながらだんだんと大切な曲になっていくような感覚になるんです。自分の手を離れてしまったような。普通にカバーするのではなくて、曲の持つ従来のイメージを壊しつつ、でも新しい未来が感じられるような曲を目指しました。



――「My Sweet Darlin’」「How?」「Life’s like a love song」の3曲を選んだ理由は。



yaiko 単純にライブでたくさん演奏した曲ですし、セットリストのキーになる位置づけの3曲です。「How?」は私がスタート地点に立ったときの曲です。「Life’s like a love song」はライブに来ていただいた皆さんに育ててもらった曲だと思っています。 「My Sweet Darlin’」はやっぱり私の名刺代わりの1曲かなと。



――全編アコースティック編成ですが、(ギターデュオの)高高-takataka-とのコラボはどんないきさつで。



yaiko 私自身、アコースティックギター1本で弾き語りツアーをしてきた中で、アコギの奥深さや自由さとか難しさをたくさん感じてきました。高高とはふとしたご縁で出会う機会がありまして、二人がボディを叩いてパーカッショナブルに演奏したり、エフェクトで世界観を演出したりするのを見て、これは一緒にやったら掛け算でいろんなことが出来そうだと思いました。アコギ3本の演奏は日々新鮮で、彼らとはあっという間に打ち解けましたね。



――来年20周年を迎えるわけですが、いまの心境は。

yaiko 「もう20年も経つのかぁ」というのが率直な感じです。まさか20年も音楽を続けてこられるなんて思ってもみなかったので驚きです。心折れそうなときに、身近にいたミュージシャンの方々や、周囲のいろんな人に助けられてここまでやってこれたんだなあと感慨深いし、音楽ってやればやるほど切りがないくらい、もっともっとやりたくなってしまうんですね。



――これまで迷いや悩むこともあったと思いますが、どんな風に乗り越えてきましたか。



yaiko 自分の可能性に限界を感じたのが、デビューして5、6年経った頃でした。まわりにはすごい才能を持ったアーティストがたくさんいる。「私、限界やなぁ」ってすごく落ち込みました。先ほども話したとおり、身近にいたミュージシャンの人たちに助けられたんですね。



――デビューして自身を取り巻く環境が大きく変わった。改めて振り返ってみてどうですか。



yaiko 目まぐるしかったですね。私はちゃんとした音楽のバックグラウンドがあったうえでデビューしたわけではありません。自分の部屋で弾き語りした曲のデモテープで応募したのがきっかけです。ラッキーな面もありました。それからは見るもの経験することが初めてのことばかりだったし、アドバイスしてくれる人はたくさんいて、それに応えるだけで必死でした。



――その後、結婚と出産を経験、家庭を持って母親になりました。日々の生活だったり、人生観に変化があったと思います。曲作りや音楽活動へ影響はありましたか。



yaiko 知らない愛の種類を知ったみたいな感じで、人生のテーマが増えたなという印象です。自分より大事な存在を目の当たりにしたときに自分の知らない感情が生まれてきて、それがまた新しい曲作りにつながっていく。だからといって、かつて抱いたヒリヒリした感情を曲に込めるようなことがゼロになったかというと、そうでもない。創作の幅が広がったというイメージです。



――20周年に向けた具体的なプランは決まっていますか。

yaiko 楽しいことをたくさんやりたいと思っていますが、全体像はまだ決まっていません。まずは来年初めに、いまのアコースティック編成でのワンマンライブが決定しています。



――20周年のその先は?



yaiko 続けることが本当に大変なことだということを、続ければ続けるほど感じているので、まず第一にライブを軸にして音楽を続けることを目標に置きます。 これまでの20年とは違う、しなやかにいろいろ楽しめたらいいかな。誰かの生活の一部にちょっとでも寄り添えたらいいなと願って曲を作っているので、そんな曲に多くの人が出会ってくれたらうれしいです。



ミニアルバム『Beginning』8月14日発売

1. いつまでも続くブルー

2. My Sweet Darlin’

3. How?

4. Life’s like a love song



<イベント出演/yaiko×takataka>

08.17 RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO(北海道石狩市)

09.15 ストリートライブ in 高崎 ~どこもかしこも~(群馬県高崎市)

09.16 TOKYO CALLING 2019(東京・渋谷)

09.28 中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2019(岐阜県中津川市)

09.29 Happy and Fun Music Festival(大阪・味園ユニバース)

10.14 FM802 30PARTY MINAMI WHEEL 2019(大阪)

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