コスプレ×アニソン演奏が話題の美女、クラシック界飛び出し“ヲタリスト”になった理由

コスプレ×アニソン演奏が話題の美女、クラシック界飛び出し“ヲタリスト”になった理由

 アニメキャラのコスプレをしてアニソンを披露する姿や、街中でロックを奏でる動画がTwitter上で500万再生を超えるなど、度々ネットで話題になっているロックヴァイオリニストのAyasa。プライベートはガチのヲタクで“ヲタリスト”とも呼ばれ、世界中のアニメイベントに招待されたり、山本彩やももいろクローバーZのライブメンバーとしても活躍している。かつてはヴァイオリンの王道ともいえるクラシックを日々鍛錬していたAyasaが独自路線を切り開いた理由とは。



【写真】Ayasaの美人すぎる素顔、コスプレ、500万再生ライブフォト集



■“負けず嫌い”になれなかったからこそ続けてこられた、「自分は自分」と思える強み



――3歳からヴァイオリンを始めたそうですが、これまで葛藤や苦労はありますか?

【Ayasa】物事を深く考え込まない性格なので、悩んだりすることはほとんどなかったですね。とはいえ、子どもの頃から近所のヴァイオリン教室では「上手だね」と褒めてもらえていたんですけど、いざ本格的に音楽の道を志すようになると、「自分より演奏がうまい人はごまんといる」ということを思い知らされて。



――そこで初めて、心が折れそうになる思いを経験した…とか?

【Ayasa】それが、どうも私は“負けん気”というものが全くないみたいで…。音楽だけでなく、勉強やスポーツの世界でも、上を目指すのは“負けず嫌い”な性格の人が多いですよね。ライバルに負けたくないから、もっと上手くなろうとして練習に励むものだと思うのですが、私の場合はヴァイオリンが上手な子がいたら、素直に「上手だな」と受け入れてしまって。先生からも「もっと負けず嫌いにならないと」と言われていました。



――厳しい世界のイメージがありますが、特に悩むこともなかったのですか。

【Ayasa】高校生の頃にありましたね。CM出演をきっかけに、全国13ヶ所を回るクラシックのコンサートツアーに参加させていただけることになったんです。まだコンサートなんて一度も経験したことがなかったんですけど。それ以降の音楽人生を振り返っても、このときが一番ハードでしたね。



――練習が大変だった…ということですか?

【Ayasa】普通はもっと練習を重ねて、コンクールなどでも1位に選ばれるくらいの実力がついてから、初めてそうした舞台に立つものなんですけど。そうした過程を通り越して、いきなり全国ツアーへの参加というのは、あまりにも実力に見合わないお誘いだったので、“自分にしかできないこと”と思えなくて。この時ばかりは気持ちが滅入ってしまいました。



――コンサート未経験の高校生からすると、あまりにも難度の高い依頼ですね。

【Ayasa】ここで私が、「誰よりも素晴らしい演奏をしたい」と思うような性格だったら、プレッシャーで押し潰されていたかもしれません。でも幸い、こういう性格なのでいい意味で自分を諦められたというか、すぐに「引き受けたからにはやるしかないな。やってみれば、何とかなるだろう」という気持ちに切り換えることができました。



――競争の激しい世界で、負けず嫌いじゃないことが逆に強みになっているんですかね。

【Ayasa】そうかもしれないですね。音楽科の高校ではご両親も音楽家で、家でも学校でもストイックな練習に追い込まれている子も多かったんですけど、私は両親が音楽家でもなければ、クラシックコンクールで絶対1番になりたい、という思いもそこまでなかったので。負けず嫌いじゃないからこそ「自分は自分」と思い続けてこられた気がします。



――とはいえ、やはり大勢の中で前に出ることが求められることもあるのでは?

【Ayasa】最近は少しずつ負けず嫌いになれてきたかもしれません。やっぱり演奏家は表現者ですから、前に前に出たがる人も多くて。決して悪いことではないので、以前だったら「どうぞどうぞ」と引き下がっていたのですけど、ある時先輩に「他の人に気を遣って引き下がるのはファンに失礼だよ」と言われたことがあって。それ以来、自分の中の“負けず嫌い”を場面場面で引き出すようにしています。



■競争心ないからこそ見出した“ヲタリスト”という道、本家汚したくないガチヲタ精神



――コスプレをして、アニソンを演奏する動画をアップされていますが、“ヲタリスト”の道を歩むようになったきっかけを教えてください。

【Ayasa】元々私自身がガチのヲタクだから…というのが一番なのですが(笑)。4年前にソロになって、今までやったことがない分野に挑戦してみたいと思ったときに、真っ先に浮かんできたのが「アニソンを演奏してみたい」というアイデアだったんです。



――ただ演奏するのではなく、コスプレまで披露してしまうところに、Ayasaさんの本気度を感じますね。

【Ayasa】ちょうど動画サイトで“弾いてみた”系の動画が流行っていた時期で、自分でもやりたくなって。私は好きなアニメの曲を聴くと、自然とその作品のオープニングや、名シーンの映像が頭の中に蘇るんですよね。そこから、「私自身がアニメのキャラクターの格好をしてその曲を演奏したら、聴いてくださる方たちにも、より深く作品の世界に没頭してもらえるのでは?」という考えに行きついて始めました。



――クラシックで1番を極める道よりも、「自分にしかできないこと」を極めるAyasaさんらしい選択ですね。

【Ayasa】それまで中学生の頃から勤しんでいた趣味のヲタ活と、もう1つ大好きなヴァイオリンを結びつけるなんて考えたこともなかったんですけど。それまで同じようなことをやっている方はほかにいなかったので、クラシックのコンサートのようなライバルもいなくて、ただただ好きな曲を好きなキャラでやることが本当に楽しいです。



――演奏される曲は、どういった基準で選ばれているのでしょう?

【Ayasa】「メジャーな作品だから」とか、「いま流行っているアニメだから」といった基準では選んでいないです。私もヲタクなので分かるんですけど、ミーハー心で好きなアニメを汚されるようなことはしたくなくて。私はいつも、新旧を問わず自分が好きなアニメの中から曲を選んで、大好きだからこそ、そのアニメの世界観を壊さないように本気でコスプレ、演奏をしています。



――最後に、音楽活動における今後の展望を教えてください。

【Ayasa】音楽の楽しみ方というと “耳で楽しんでいただくこと”がメインですが、アーティストとして活動するからには “視覚的にも音楽を楽しんでいただく”方法を模索し続けないといけないと思うんです。クラシック音楽のコンサートとはまた違う形で、ヴァイオリンの魅力やかっこよさを伝えていけるヴァイオリニストを目指して、これからも「自分にしかできないこと」に挑戦していきたいです。



取材・文=ソムタム田井
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