黒木華が語る最優秀作品賞『凪のお暇』 大事にした“お暇感”、贅沢なキャストとの共演

黒木華が語る最優秀作品賞『凪のお暇』 大事にした“お暇感”、贅沢なキャストとの共演

 19年7月期ドラマを対象とした、エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』発表の「第17回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」で最多3冠(最優秀作品賞、助演女優賞:三田佳子、助演男優賞:中村倫也)に輝いた金曜ドラマ『凪のお暇』(TBS系)。現代女性の“空気読み疲れ”や“人生のリセット”を描き、多くの女性から共感を得た本作をけん引したのが、主人公・凪を演じた黒木華。高橋一生、中村倫也、市川実日子との独特な空気感をかもしだした好演も高い支持を受けていた黒木に、本作を代表して話を聴いた。



【インタビュー写真】高橋一生&中村倫也との共演をとてもいい関係だったと語る黒木華



■漫画原作があることを大事にしながら、どう遊べるかを模索した



――凪役のオファーを受けたときの印象を教えてください。

黒木華 お話をいただいてから原作を読ませていただきましたが、とてもおもしろくて。それをビジュアルの部分でいかに寄せるか、その世界観をどう作っていくのか、原作ファンのイメージもあるので、最初はすごく悩みました。でも、共演の高橋一生さんや中村倫也をはじめ、役を深く理解され、お芝居のすばらしい方々ばかりだったので、不安なくやらせていただきました。漫画という原作があることを大事にしながら、どこでどうやって遊べるかを監督はじめスタッフのみなさんと探していくことが、とても楽しかったです。



――プロデューサーは、凪は黒木さんしか考えられなかったと話していましたが、黒木さんも地毛での凪ヘアーなど強い意気込みが感じられました。

黒木華 髪型は凪のアイデンティティだと思ったので、パーマをかけて挑みました。髪型の打ち合わせをするときから、プロデューサーさんの作品への並々ならぬ熱意を感じました。ビジュアルを寄せるだけではない、“凪のお暇感”を大事に撮っていきたいとおっしゃっていただき、それに応えられたらと思っていました。



――黒木さんと凪の似ているところはあるのですか?

黒木華 空気を読んでしまうところは似ているかもしれませんが、それは社会で生きていくなかで、どうすれば物事が円滑に進むか考えるからこそですし、誰しも持ち合わせている部分でもあると思います。SNSが苦手という凪の気持ちも理解できました。



■お互いに無理せず、とてもいい関係だった高橋一生&中村倫也との共演



――凪はドラマのなかで少しずつ成長していきます。そのうつりかわりの描写は高い評価を受けました。主人公の心理的な変化をどう意識して演じられたのでしょうか。

黒木華 『凪のお暇』という作品の空気を大事にしたいとずっと思っていましたが、演じるうえで気をつけるというより、胸に刺さるセリフやリアリティのあるセリフの部分をどうおもしろく、ポップにするかのバランスを監督と相談しながら意識して演じました。あと、Tシャツを凪の心情にあわせて変えたり、小物から人物像をぶれないようにしたりなどは、スタッフさんと相談しました。作品の中心にいる役だったので、周りの人にその場ごとの凪としての成長をどうやったら見せられるのかは気にしていました。



――ドラマ賞の審査員からは、「ネットではなにかとクレームばかりが上がるこのご時世に、そういった声がいっさいなく、女性からの支持を集めたのは見事」という声もありました。女性からの視線は意識されましたか?

黒木華 多くの女性が共感できるドラマだったのではないかと思います。みんなお暇がほしいのかもしれません。つねにSNSを意識したり、反応がないと不安になったり、そういうのに疲れているところが少なからずあると思います。SNSや携帯を通してではない人と人のつながりをどこか求めていて。あんなアパートに住みたいと言ってもらったりしましたが、人との関わりの温かみに共感してもらえたと思います。



――共演のおふたりが贅沢です。撮影で印象に残っていることはありますか?

黒木華 本当に贅沢でした(笑)。中村さんが演じられたゴンさんは、描かれていない部分を埋めるのがとても難しい役でしたが、その背景や深みが見えるお芝居をされていて、さすがだなと思いました。一生さんは、お芝居の細かい調整がとても上手で、私自身お芝居をしていて本当に楽しかったです。撮影現場はとても和やかで、一生さんは私のおふざけによくつきあってくれていました(笑)。



■世界が近くなってきているいま、夢は海外進出



――黒木さんがふざけるのがちょっと意外です。

黒木華 疲れてきたりするとふざけることがあるのですが、一生さんはのってくださって。そういう柔軟さと細かい計算ができるお芝居を見ていると、さすが一生さんだなと思いました。おふたりとも性格はまったく違うんですが、どこか似ているところもあって。現場にいてもお互いに無理せず、とてもいい関係でした。



――三田佳子さんや市川実日子さんも含め、そうそうたる出演者たちのなかでの主演でしたが、座長として意識していたことはありますか?

黒木華 いえ、私には務まらないので(笑)。なにかできることがあればがんばろうと思っていましたが、私はみなさんに助けてもらうことのほうが多くて。凪として現場にいて、凪の素直さで現場を楽しくできればいいなと思っていました。



――これまでに多くの賞を受賞されている黒木さんですが、いまの目標や次の挑戦などを考えていらっしゃいますか?

黒木華 これまでとかわらず、さまざまなことに挑戦して、いろいろな役をやっていきたいです。まだまだ若輩者なので、映画もドラマも舞台もいろいろやらせていただいているなかで、ジャンルも幅広く携わらせていただき、吸収していきたいです。夢は、女優として海外で仕事をすることです。舞台で海外の演出家さんとご一緒させていただきましたが、どんどん環境が変わってきていると思うんです。ネットの映画やドラマも増えて、メディアが広がり、世界が近くなってきている。いろいろなことをできたほうが楽しいですし、楽しく生きたいです。夢を持つのは自由ですから(笑)。まずは外国語の勉強をがんばりたいと思っています。
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