会社経営者でもある美女の、“少年のようだった”過去「美意識はコスプレで身に付けた」

会社経営者でもある美女の、“少年のようだった”過去「美意識はコスプレで身に付けた」

 世界に誇る日本のポップカルチャーとして、多くのアニメ・漫画ファンに親しまれている「コスプレ」。年末には、大型イベント「コミックマーケット97」も控えていて、これからますますコスプレに関する情報が、メディアを賑わすことになりそうだ。そんな中、今回は代表取締役として自身の会社も立ち上げたコスプレイヤー・涅あゆみんさんにインタビューを実施。コスプレと会社経営の両立について話を聞いた。



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■すっぴん&タンクトップ姿から、人気レイヤーに「コスプレもファッションも、綺麗なお姉さんが教えてくれた」



――涅…難しい漢字ですが、なんて読むんでしょうか?



【涅あゆみん】くろつち。と読みます。深い意味はなくて、もともと「あゆみん」だったんですけど、それだとかぶってしまうことも多いかなと思って難しい名字を付けました。でもスラっと読んでもらえないことも多いですね(笑)。



――あまり見ない漢字ですもんね。では、コスプレを始めたキッカケは?



【涅あゆみん】以前勤めていた会社に、趣味でコスプレをしている先輩がいたんです。私自身もアニメとかゲームが好きないわゆる“オタク”だったのですぐに気が合い、仲良くするうちにコスプレイベントに連れて行ってもらったのがキッカケです。「あゆみんだったら、このキャラが似合うんじゃない?」と、衣装を全部用意してくれて(笑)。実際に参加してみたら、同じアニメやゲームが好きな人たちが大勢いて、どんどんハマっちゃいました!



――その先輩は、オタク趣味をオープンにしていた人だったのですか?



【涅あゆみん】う~ん。どうだったんだろう? ぱっと見は“きれいなお姉さん”という感じで、オタクっぽくなかったんですけど、携帯電話にアニメキャラのラバーストラップを大量に付けていたり、休憩時間に『週刊少年ジャンプ』を読んでいたり、すぐに「この人は私と同じタイプの人間だ」と分かりました(笑)。



――そこに気づいたあゆみんさんだからこそ、先輩も嬉しくなって、コスプレの世界に誘ったんでしょうね。



【涅あゆみん】それもありますが、まだ10代だった私のファッションセンスがひどすぎて、「何とかしてあげたい」という気持ちもあったと思います(笑)。生やしっぱなしの眉毛に“すっぴん”、タンクトップに短パン、スニーカーという格好で、毎日自転車に乗って出勤していたんです。通勤焼けもするし、まるで少年みたいだったと思います。そんな“少年あゆみん”を女の子にしてくれたのがその先輩です。



――なかなか独創的な通勤スタイルですね。コスプレをしたことがきっかけで、おしゃれに目覚めたんですか?



【涅あゆみん】まさにそうです(笑)。人並みにファッションやメイクに興味を持つようになったのは、コスプレにメイクが必要だったり、写真を撮っていただいたりするようになったことが大きいです。コスプレのおかげで、美意識が芽生えたと言っても過言じゃないです。それくらい無頓着だったので……。コスプレを始めて本当に良かったです。コミュニケーション能力が向上しましたしね。



――そのころから、コスプレ活動はずっと続けていらっしゃるのでしょうか?



【涅あゆみん】いえ、少しブランクもあります。最初は、先輩と一緒にいろいろなイベントに参加していたんですけど、その方が退職されてからは、だんだんイベントにも足が向かなくなり、仕事中心の生活に戻りました。けれど、自分が思っていたよりもコスプレという趣味が重要な役割をしていたみたいなんです。打ち込める趣味のない生活は精神的にきつくて…。結局、私も別の職場を探して、しばらく滞っていたコスプレ活動に、再び力を入れて取り組むようになりました。





■入院がキッカケで、会社経営者に「コスプレを通じて、レイヤーさんの人生のお手伝いもしたい」



――ご自身で会社を立ち上げられた…とお伺いしましたが、どんな会社なんですか?



【涅あゆみん】ざっくりいうと、イベントの撮影をする会社ですね。ドローンとかを使って、臨場感のある写真や動画を撮影し、編集して納品することを事業としています。



――どういった経緯で会社を立ち上げることになったんでしょうか?



【涅あゆみん】ちょっと長くなるんですけど、実は昨年の夏、腎臓の病気にかかって2週間入院しちゃったんです。退院後もなかなか良くならなくて、完治するのに1ヵ月近くかかってしまったんです。



――原因は何だったんですか?



【涅あゆみん】日々のストレスで弱っているタイミングで、細菌に感染してしまったようなんです。当時勤めていた会社の方には、事情を理解してもらえたんですけど、私自身が仕事に穴を開けてしまったことに対して、いたたまれなくなってしまって。精神的にも落ち込んでしまって、退職することにしたんです。



――不測の事態とはいえ、責任を感じてしまったと。



【涅あゆみん】はい。次にしたいことを見つけないまま退職してしまったので「次どうしよう」と考えているときに、家族から「やりたい仕事が見つからないなら、自分で会社を立ち上げたらどうか?」と提案されたんです。家族がウエディングや舞台の撮影を個人で引き受けていたんです。私も会社員としてシステム開発やホームページの運営に携わる仕事をしていたので、しっかり役割分担すれば起業して会社として事業をやっていけるかもしれないなって思って、始めた感じですね。また何かあっても、自分の会社なら自分の裁量でできるなと思ったのも大きかったかもしれないです。



――紆余曲折を経ての決断というわけですね。ちなみに会社は、ご家族で経営されるのですか?



【涅あゆみん】そうです。私が代表として、小規模に展開しています。コスプレ活動を通して、カメラマンさんとも繋がりがありますので、コスプレイヤー向けのサービスなど、活動の幅を広げていきたいなと思っています。今はまだ毎日が会社の業務だけで埋まるわけじゃないので、アルバイトをしたり、撮影会やコンパニオンのお仕事もこなしています。



――両立するのは大変では? 今現在、コスプレ活動は、どれくらいの頻度で続けられているのでしょう?



【涅あゆみん】そうですね。撮影会など被写体のお仕事としての活動はもっとやっていますが、純粋に趣味として楽しむコスプレ活動は、月に1回くらいですね。本当は、もっともっとやりたい思いもあるのですが、コスプレはお金がかかる趣味でもありますし、会社も忙しくなってきているので、ちょっと控えめにしています。



――貴重なお話、ありがとうございます。それでは最後に、将来の展望をお聞かせください。



【涅あゆみん】私はいま26歳なのですが、20代前半まではコスプレをすることで目立ちたいって思いが強かったんです。でも今は“人とのつながり”や“これからの人生”など、いろいろなことを考えて、コスプレの素晴らしさを実感しているんです。私の中でコスプレが“人生のターニングポイント”になったように、誰かの人生でもそうなるかもしれない。会社を立ち上げたことで、そのお手伝いをできる立場になれるかもしれないと思っているところです。今は会社も楽しくなってきていますし、近い将来、具体的な企画が実現できると良いなと思っています。





取材・文=ソムタム田井
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