夏目友人帳 ~妖怪と紡ぐ切なくあたたかな物語~

夏目友人帳 ~妖怪と紡ぐ切なくあたたかな物語~

このページの目次

1 友人帳、とは?2 友人帳を狙う妖怪たち3 愛らしくも頼もしい、ニャンコ先生4 心優しい友人たち5 悲しみとは違う涙
■友人帳、とは?

緑川ゆきさんの漫画「夏目友人帳」を原作としたアニメが2008年からテレビ放映され、現在6期まで放映されました。


妖怪が見えてしまう少年「夏目貴志」は幼い頃に両親を亡くし、親戚の家を転々としていました。藤原夫妻の元で生活を始めた貴志でしたが、とある日、貴志は「斑」という妖怪に出会い、貴志の祖母である「レイコ」に間違われます。


その後、レイコの遺品の中から「友人帳」というものを見つけた貴志。それはかつてレイコが妖怪と勝負し、負かした妖怪の名前を集めたものでした。


■友人帳を狙う妖怪たち

妖怪にとって友人帳は「妖怪を従えることの出来るもの」で、斑も友人帳を狙う妖怪のひとりでしたが、貴志が死んだら友人帳を貰う、という約束のもと、斑は彼の用心棒となります。


それからは貴志の元に、名前を返してほしいと頼んでくる者、友人帳を自分のものにしようと襲ってくる者、噂を聞きつけて貴志にお願い事をしてくる者……様々な妖怪たちが訪れてきます。


■愛らしくも頼もしい、ニャンコ先生


斑は招き猫を依り代としており、普段はまるまると太った猫の姿をしています。その姿から貴志は彼のことを「ニャンコ先生」と呼んでいます。元の斑としての姿は美しい白い毛に覆われた巨大な獣。


食べ物に目がなく、普通の猫が食べるような海鮮系の食べ物だけでなく饅頭やお酒も嗜みます。基本的に高圧的な性格をしており、短気。貴志がピンチの際にはすぐに駆け付けます。


■心優しい友人たち


貴志は過去に親戚の家をたらい回しにされ、そして妖怪が見える性質から他人に深く干渉せず、自分を大切に思ってくれる人を傷つけたくないという思いから、自分がピンチになった場合でも「なんでもない」と嘘をつきます。


しかしそれでも貴志を放っておけない優しい友人たちが存在します。


貴志ほどではないが霊感が強い「田沼要」、ある特定の条件下で妖怪を見ることが出来る「多軌透」、貴志は二人には自分の性質を伝えており、共に苦難を乗り越えることもあります。


人間だけではなく、レイコに惚れており彼女に似ている貴志を気に入っている妖怪「ヒノエ」や、夏目に助けられ、人間に化けてひとりで夏目に会いに行くほど彼を慕っている「子狐」など、妖の類からも彼は好かれています。


勿論、彼を襲おうとする邪悪な妖怪も多いですが、彼を守ってくれる、そしてときには彼が守る妖怪たちもいるのです。


■悲しみとは違う涙


友人帳に書いてある名前を返すとき、レイコとその妖怪の思い出が貴志の中に入り込んできます。


ただの主従関係ではない、それこそまさに「友人」と呼べる関係。名前を返したあとに消滅してしまう妖怪もおり、別れのシーンについ涙ぐんでしまいます。


人間と妖怪の間にある友情、そしてそれ以上の感情。この作品はとても切なく、そしてとても優しい物語です。最近泣いてないな、と思う方は一度観てみてください。きっと何度でも泣けて、そしてあたたかい気持ちになりますよ♪


文章:kyouei-Kyouei-のいせ


『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第4話 「違える瞳」【感想レビュー】





(あにぶ編集部/あにぶ編集部)
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