発表タイミングも多種多様、結婚報告から読み解く芸能人とファンの関係性

発表タイミングも多種多様、結婚報告から読み解く芸能人とファンの関係性

 令和元年も押し詰まる中、嵐・二宮和也にはじまり、オードリー・若林正恭、壇蜜×漫画家の清野とおる、メイプル超合金・安藤なつ等の「いい夫婦の日(11月22日)婚」、そしてイモトアヤコ、橋本マナミと史上空前の芸能人結婚ラッシュが続いた。そして『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の生放送中、同番組ディレクターとの結婚を発表したイモト以外は、自身のSNSやブログ、ファンクラブ、ラジオ番組(若林)で報告したり様々な形で発表。このトレンドは2000年代に入ってから続く傾向だが、実は「対ファン」を考慮しつつ「どこ」で「誰に」向けて発表するかで、本人が何を大切にしているかがうかがえる“指標”ともなっている。



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■令和最初の電撃婚、すっぱ抜きからの今では珍しい王道・金屏風前で会見



 かつての芸能人の結婚発表といえば、特に芸能人同士であれば都内高級ホテル「○○の間」の「金屏風の前」というのが定番。実際、この“お約束”は今年の結婚ラッシュの口火を切ったともいえる南海キャンディーズ・山里亮太と女優・蒼井優の結婚発表でも踏襲された。6月5日の早朝、一部スポーツ紙で結婚が報道されると、山里は天の声としてレギュラー出演する『スッキリ』(日本テレビ系)で「すっぱ抜かれた~!」と記事を認め、両者の事務所も結婚を発表。



 その日の夜には東京・新宿のヒルトン東京「菊の間」にてツーショット会見というスムーズすぎる流れを見せ、あえて“オーソドックス”な形をとった理由についても山里は、「正式な形で、これからのふたりを応援していただきたくて」と堂々と回答した。その後は相方の山崎静代の乱入や、山里が出演する各番組へ「エピソード被りなし」でつなげるなど、ふたりの結婚発表は見事なエンターテイメントとして成立していたのである。



 山里といえば、ひがみキャラやアングラ臭を『山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)でさらけ出しながらも、リスナーたちを大切にする姿でも知られる。しかしラジオでこっそり報告…というわけではなく、いい意味でリスナーを裏切る王道の展開を見せたことで山里・蒼井の好感度はグッと上がった。



■思い入れのある“ラジオ”でリトルトゥースに匂わせながら報告



 一方、むしろ“山ちゃん的”な結婚報告をかましたのが同志ともいえるオードリー・若林だ。11月23日の生放送『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)内で、「嫁がいる」との以前からの前振りを含めたネタっぽい話の流れから、「初めて婚姻届け書いて思うんだけどさ~」とさらっと発言し、リスナー(と相方の春日俊彰)が「えっ!?」となったところで、若林は一般女性との入籍を電撃発表。



 若林は「オールナイトの前にお世話になった人には連絡しようと思ってたけど…」と何も報告されていなかった春日を唖然とさせながら、「“リトルトゥース”には最初に伝えたいなと思って…これからもリトルトゥースのみなさん、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします」とあいさつし、リトルトゥース=オードリーファンへの“愛”をしっかりと伝えたのである。



■飛躍のきっかけとなった『イッテQ!』で生報告



 そして、芸能人というか芸人らしいド派手な結婚報告をしたのがイモトアヤコだ。『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)では、異例中の異例ともいえる「緊急生放送」告知をし、視聴者の予想熱がいやが上にも盛り上がる中、(温泉同好会の女芸人の誰かが結婚するのでは…)というところまではきたものの、イモトの結婚まで予想できたのは少数。そして満を持して、「珍獣ハンターオーディション」出場以来12年にわたって世界中を旅し、過酷ロケもこなしてきたイモトと同番組ディレクター・石崎史郎氏との結婚が発表された。



 女芸人として番組で共演してきた森三中・大島美幸や、いとうあさこらは大号泣し「番組のご意見番」出川哲朗はバイク旅のロケ中に電話で祝福するなど、番組は大いに盛り上がり高視聴率を挙げたのである。狙い通りという“あざとさ”はなく、女優業に進出しているものの、やはりイモトといえば『イッテQ!』であり、自分を育てた同番組や共演者、スタッフ、そしてファンらのいわば“家族愛”も感じられるような内容となったのだ。



 また、嵐・二宮の結婚にしても、定番化しているファンクラブへの報告はもちろん報道各社へはFAXを流し、ファンと結婚相手双方に対して最大限の配慮をするという王道路線をとったが、並行して壇蜜はファンサイトで直筆メッセージを届け、夫の清野とおる氏が自身のTwitterで報告、声優の中村繪里子らもTwitterで報告、モデルの出岡美咲は自身のYouTube動画で報告…といった具合に“SNS型”も健在だった。派手に報告することなく、さらっと済ませることで謙虚で慎ましいイメージを与えられるし、逆にファンのショックやダメージも最小限に留めることもできる。さらに「その先を知りたい!」という一般視聴者の要望があれば、番組出演にも結びつける“結婚需要”も期待できるというわけだ。



 もちろん、結婚発表の形に正解・不正解があるわけではない。しかしこうしてみると、定番・王道路線のド派手発表にせよ、SNS&地味系発表にせよ、芸能人の結婚報告は伴侶のみならずファンに対する“愛”をも表現できる場といえるかもしれない。



 今年、令和元年は各組の発表の“振り幅”が大きかっただけに、それぞれの芸能人が考える自身のスタンスも垣間見られ興味深いものがあった。芸能人の結婚発表の場とは、これまでの芸能活動で何を大切にしてきたのか、そして今後の芸能生活で何を大切にしていくのか…という彼らの“覚悟”を見せる場でもあるのではないだろうか。
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