ミルクボーイ、初心貫き『M-1』王者 “リターン漫才”武器にお笑い界席巻の予感

ミルクボーイ、初心貫き『M-1』王者 “リターン漫才”武器にお笑い界席巻の予感

 誰が勝っても文句なしというハイレベルな戦いを見事に制した。“令和”初の漫才日本一を決める『M-1グランプリ2019』(ABC・テレビ朝日系)が22日に生放送され、駒場孝(33)、内海崇(34)からなる2007年結成のお笑いコンビ・ミルクボーイが優勝し、15代目王者に決定。5040組の頂点に立ち、賞金1000万円を獲得した。「コーンフレーク」「もなか」といった題材をネタに取り入れ、その設定の妙と巧みな話術で魅了。審査員たちからも最大級の賛辞が送られた。



【写真】司会を務めた上戸彩



 ファーストラウンドでは、オール巨人は97点、塙宣之は99点、立川志らくは97点、富澤たけしは97点、礼二は96点、松本人志は97点、上沼恵美子は98点と全員が96点以上の高評価を付けた。松本が「あのなんでしょう。いったりきたり漫才。なんか揺すぶられたな。これぞ漫才っていう、久しぶりに見せてもろた」と唸ると、上沼も「大阪の方なんですか。初めてです。一番笑いました、ネタのセンスが抜群ですよ。この角度を持ってくるっていうのは。考えられない顔立ち。新しい。ホンマに出てください」と興奮気味に絶賛。



 塙も「誰がやっても面白いネタプラス、この人達がやったら面白いというのが一番面白いネタだと思っていて。1回こういうネタを考えたことがあったんですけど、こんなに面白くできなかった。人と言葉の力とセンスが凝縮されていた」。サンド富澤は「おじさんが、コーンフレークだコーンフレークじゃないっていうので笑えるのが一番よかった」と賛辞を送っていた。



 その勢いのままに、最終決戦でも7標中6票を獲得して、優勝をたぐり寄せた。トロフィーと賞金目録を受け取ると内海は「いや~、いや、いや、いや、本当に今年始めてテレビで漫才して、ミルクボーイ、ミルクボーイ、ミルクボーイ、ボカーン、ウソです、こんなん。夢! 夢! 夢!」と大喜び。相方の駒場も「僕の方がもっとウソだと思っていますからね。ホンマにウソです」と満面の笑みで、内海は「たくさんの方に応援していただいたので、本当に皆さんのおかげです。ありがとうございます」と感謝の言葉を口にしていた。



 お菓子ネタのオンパレードに、お菓子メーカーも早速反応。ケロッグの公式ツイッターでは「ミルクボーイさんのコーンフレークのネタ、腹筋崩壊レベルでわらった。史上最高点での優勝おめでとうございます」をはじめ、腕を組んだ虎の画像とともに「呼んだかね?ん?」とつぶやくなど、大きな反響を呼んだ。



 優勝後の会見で、内海は「本当にもう信じられないと言いますか。決勝も初めてで、テレビで漫才するのが今年初めて。テレビ自体が今年4回目くらいで。一番今まで長くテレビに映りました。信じられないですね。インタビューしていただいているのもふわふわしている」とぼう然。駒場も「いろいろ忘れたおかんに、これからも忘れてなって」と笑わせた。



 内海は続けて「コンビ歴12年で、2010年くらいまでは『M-1』を目標にしていたんですけど、一旦終わって、それで目標を見失ったというか。4年くらいサボりまして。趣味のギャンブルに明け暮れていまして。向き合ってなかったんです。いただいた仕事をこなすだけというか。また始まってやらなあかんなと気合い入れてやりだして、ユニットライブとかやりました」と苦闘の歴史を振り返った。



 駒場が「大学の落語研究会でコンビを組みまして、この時から『なんとかなんとかちゃう』っていう、ほぼ12年同じ形でリターン漫才の形をやっていました」と説明。内海は「途中でやめていた時期もあったんですけど、先輩たちから『あれ、やらないの?』って言われて、練り直しました」と話しながら「後輩で優勝したのが霜降り明星が初めてだったので、それには刺激を受けました。若い世代とかに負けないようにということで、今年が一番頑張りました。バイト以外はネタ合わせ。趣味をやめまして。競馬も一切やらなくなって。バイト終わったらネタ合わせ。終わった後もLINEで連絡取り合って」と振り返った。



 現在の生活ぶりを聞かれ、駒場は「スポーツジムでアルバイトしています。全然余裕な生活ではないですし、雑居ビルみたいなところで誰でも入れるところに住んでいるので」とポツリ。この優勝を機に、一気にスターダムへと駆け上がっていくことになるが、内海は「漫才を頑張ってきたので、それ以外がボロボロで(苦笑)。トークとか、みなさん不安だと思うんですけど、それもイチからさせていただきたい。漫才ももっと面白くなれるように」と気持ちを引き締めた。



 昭和顔の内海と忘れっぽい“おかん”というこれ以上ないネタ元を持つ駒場による、令和初の『M-1』王者ミルクボーイ。優勝賞金の使い道を聞かれると、内海が「角刈りをやってもらっているお父さんが、技能コンテストで3位になった方なので、そこで角刈り専用の席を作りたい」と話すと、駒場も「これまでお金がなくて、後輩が結婚してもでかい声で『おめでとう』って言うしかなかったので、返していけたら」と話すなど、人間性の良さもにじみ出ていた。お菓子業界のみならず、あらゆるものをネタにできる汎用性の高い“リターン漫才”を武器に、これからのお笑い界を席巻することになりそうだ。



■M-1グランプリ 優勝者一覧【参加組数】

2001年度 中川家【1603】

2002年度 ますだおかだ【1756】

2003年度 フットボールアワー【1906】

2004年度 アンタッチャブル【2617】

2005年度 ブラックマヨネーズ【3378】

2006年度 チュートリアル【3922】

2007年度 サンドウィッチマン【4239】

2008年度 NON STYLE【4489】

2009年度 パンクブーブー【4629】

2010年度 笑い飯【4835】

2015年度 トレンディエンジェル【3472】

2016年度 銀シャリ【3503】

2017年度 とろサーモン【4094】

2018年度 霜降り明星【4640】

2019年度 ミルクボーイ【5040】
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