登録91万、元美容部員のYouTuber和田さん。「整形まで考えた」コンプレックスとの付き合い方

登録91万、元美容部員のYouTuber和田さん。「整形まで考えた」コンプレックスとの付き合い方

 現在91万人のチャンネル登録者数を抱える美容系YouTuber、“元美容部員の和田さん。”。約1年半前に会社員YouTuberとして活動をスタートさせた彼女は、元美容部員という経歴を生かしてプロのメイクテクニックを親しみやすく伝授するスタイルで注目されている。着実にファンを増やし続け、今年9月末には個人としての活動をスタートさせた。学生時代には「整形まで考えた」というほど、自分の顔にコンプレックスを持っていた和田さん。は、どのように自分自身と向き合ってきたのか。コンプレックスに対する考え方や現在の活動への思いを聞いた。



【写真】自力でクセをつけ二重に…元美容部員の和田さん。美容部員風ショットからプライベートまで



■本気で整形を考えた過去「コンプレックスに負かされていた」



――和田さん。自身も以前は「コンプレックスの塊だった」と著書「メイクでなりたい私になる #自分映えメイク」で語られていましたが、具体的にはどんなコンプレックスを持っていたのでしょうか。



和田さん。:学生時代の私は、お化粧が得意な子やトレンドに敏感な子とは真逆の世界にいました。私は元々一重で、ここ数年でつけまつ毛を付けるようになって段々と二重のクセが付いてきたという状況。以前は本気で整形を考えていたくらい自分の顔にコンプレックスを持っていたんです。今思えば、コンプレックスに負かされてた当時の自分は、メイクのアイテムも使い方も知らなかったので、すごく視野が狭かった。だからもう手段が整形しかないって思い込んでたんだと思います。



――メイクに全く詳しくないところから、美容部員を志すようになったきっかけは?



和田さん。:たまたまおばあちゃんと百貨店の化粧品フロアに行ったときに、パッと見かけた美容部員さんがすごく素敵で印象に残ってて。そこから美容部員さんに憧れをもつようになりました。もともとコンプレックスが強かったからこそ、「同じ悩みを抱えた人を救いたい」っていう気持ちも強くて、それが仕事に結びついたんだと思います。



――実際に美容部員になって、コンプレックスとの向き合い方は変わりましたか?



和田さん。:いろんなメイク方法やアイテムを知れば知るほど、ちょっとしたメイクや所作で印象が変わることに気づくようになりました。自分のコンプレックスは変えることもできるけど、活かすこともできるということに初めて気づいたんですよね。



――和田さんはコンプレックスをどう受け入れていったんですか?



和田さん。:人ってとにかく自分の顔を誰かと比べて、違ったらそれがコンプレックスって思いがちじゃないですか。でも綺麗な人って“自分のパーツをいかに魅力的に見せるか”ということしか考えてないし、コンプレックスを隠すと逆にそれが目立っちゃうこともある。わたしも唇が分厚いとか、一重とか、肌の色がイエベでちょっと暗いとかいろいろ悩みはあるんですけど、逆にそれを活かすとしたらどんなメイクをするかとか、魅力的に見える方法を考えるようにしていました。芸能人の方でも、自分がコンプレックスだと思っているパーツを同じように持っているのに綺麗な人っているじゃないですか。そこに近づくためにどうしたらいいかを考える方が絶対に近道です。「この人は自分と同じパーツだけどこんなにかわいいから、多分自分もなれるな」っていう考え方は自信につながると思います。



■「チャンネルを育てるより、お客さんの気持ちにもっと寄り添いたかった」



――“元美容部員”という独自のスタイルで、美容系YouTuberの中でも確固たる人気を獲得されている和田さん。ご自身の一番の強みはどこにあると思いますか?



和田さん。:「美容部員」って聞くと、上品で、仕草も綺麗で、女性の憧れみたいな印象をもつ人が多いと思うんですけど、私はもともと美容部員さんに対して「怖い」イメージがあったんですよ。私自身、元美容部員ですが、個人の性格はちょっと抜けててワイルド系なタイプで(笑)。美容部員としてのプロっぽさと、私個人の人格を組み合わせたスタイルが、YouTubeのプラットフォームやターゲットにぴったりハマったんだと思います。美容部員の面だけを出してたら親近感がないし、逆に私個人の人格だけだと普通になっちゃうので。



――そもそも和田さん。がYouTubeでの活動を始めたきっかけは、当時社員として所属していた女性向け動画メディア「C Channel」の新規事業だったそうですね。



和田さん。:はい。当初は企画担当のつもりで出演予定は全くなかったんですが、同僚の勧めで初出演した動画「元美容部員が毎日使っている優秀コスメって?」が1週間で20万再生されるほどの大反響で、そこから動画に出演することになりました。



――それから間もなく個人チャンネルを立ち上げて、今年9月末には個人事務所「Office W.」の設立も果たしました。独立された理由について教えてください。



和田さん。:YouTubeは会社として始めたことなので、どうしても「自分は利益を出さなきゃ」っていうプレッシャーがずっとあって。その一方で、利益を追求すればするほどお客さんが離れていくのも見えていたので危機感も感じていました。社員としてチャンネルを大きく育てていくことを取るのか、規模は小さくても今まで付いてきてくれたお客さんにもっと寄り添ったコンテンツを作っていくのかって考えたときに、一度落ち着いてもいいのかなって思ったんです。



――独立して約2ヵ月。変化は実感していますか?



和田さん。:めちゃめちゃ実感しています。以前は全部を会社にコントロールしてもらっていた状況で、自分の意志でお客さんと向き合って「この情報が必要だから出そう」というよりも、「PR案件がきたからやらなきゃ」みたいになってしまうこともあったので。今はきちんと自分軸で、まずは自分とお客さんがどういう状態かっていうのをベースにした上で、そこにPR案件が合うのかっていうのをようやく判断できるようになりました。



――そういう意味では、今の方が気持ちは楽?



和田さん。:もう全然楽ですね。逆にやるべきことは以前の倍くらいにはなってるし、判断することも多くなってはいますが、全部自分で選んで全部自分の責任になるので、そこはスッキリとした気持ちでいられるんです。



■「コスメカウンターでは、勇気を出して自分の悩みを言ってみてほしい」



――先ほど美容部員さんのイメージに“怖い部分があった”とも語られていました。デパートのコスメカウンターは女性にとって憧れが詰まっている一方で、接客されることに苦手意識がある方も多いのではないかと思います。



和田さん。:確かに私も働いていたときに、常にそういう印象は受けていて。話し掛けても、ビクッとされて帰ってしまわれたりとか、『何かお探しですか?』って声かけても『大丈夫です』って言われちゃったりとか。お客さまって結構『怖い』『買わされたくない』っていう思いもあるだろうし、逆に美容部員としてはそういう気持ちがあるのも分かるので、固くなって話しかけちゃいけないのかなって考えるときもありました。『すごい怖がられちゃってるなぁ』って。美容部員もお客様も、お互いに気にしてしまっている部分はあるなと思います。



――コスメカウンターに行きたいとき、実際どのようにしていたらいいのでしょうか?



和田さん。:美容部員さんってお客様のニーズを知りたいし、お客様が今どうしたいのかっていうのを常にうかがっている。もちろん、買ってもらわないとお仕事にはならないので、お客様にオススメさせてはもらうんですが…その時に、『こんなメイクが知りたいです』とか『この色が欲しいです』とかストレートな自分の悩みをぶつけてもらいたい。勇気はいると思うんですけど、1発目で『買うかわからないんですけど』『こういうのがほしい』って言ってもらえるといいと思ってて。逆にそうすると、美容部員さんもわかりやすいと思いますし、この人はこれを探してるんだ、じゃあこれくらいは話しかけても大丈夫そうだなって分かってくる。いい塩梅でコミュニケーションがとれると思います。



――和田さん。が今後やっていきたいことは?



和田さん。:美容部員として仕事をしてきて、『あーお客様はいまこういうところで困ってるんだな』とか『こういうところがあったら救われるだろうな』っていうアイデアは常にあるので、もうちょっと活動して土台ができたら、YouTube以外にも挑戦していきたいとは思っていますね。商品やブランドを作りたいっていうのはずっと思っているんですけど、美容業界以外のことにも興味があります。例えばメディアをつくるとか。普通のメディアはいっぱいあると思うんですけど。新しいことはどんどんやっていきたいですね。

(取材・文:池田麻友菜、撮影:石川咲希/Pash)
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