文化庁芸術祭、木村文乃主演『サギデカ』などNHKの3作品が大賞

文化庁芸術祭、木村文乃主演『サギデカ』などNHKの3作品が大賞

 優れた芸術作品に贈られる令和元年(2019年)度(第74回)文化庁芸術祭で、木村文乃主演の土曜ドラマ『サギデカ』がテレビ・ドラマ部門の大賞に選ばれた。さらに、テレビ・ドキュメンタリー部門の大賞に、BS1スペシャル『ボルトとダシャ~マンホールチルドレン20年の軌跡~』。ラジオ部門の大賞に、FMシアター『エンディング・カット~私たちが選んだ最後の家族の時間~』が選ばれ、テレビ・ラジオの3つの部門をNHKの番組が独占した。



【写真】大賞を受賞したほかの2作品



 今年度は、演劇や音楽、そしてテレビやラジオなど8つの部門に、289の作品の応募があり審査された。テレビ・ラジオの3つの部門すべてでNHKが大賞を受賞するのは初めてとなる。



 『サギデカ』は8月31日から9月28日まで、総合テレビで放送された。あの手この手で市民をだまし、大金を奪い取る「振り込め詐欺」「特殊詐欺」の犯罪者たちの実態に肉薄し、なんとしても摘発しようと心血を注ぐ女性刑事を主人公とした社会派ドラマ。『透明なゆりかご』の安達奈緒子氏による脚本が絶賛され、「刑事側だけでなく、犯罪者側の論理もしっかり描かれている」と、評価された。



 同局のドラマからは、高橋克実演じるアナログ弁護士と瀬戸康史演じる20代の人気YouTuberがタッグを組み、ネットの闇と戦う様を描いた『デジタル・タトゥー』、内野聖陽主演の『スローなブギにしてくれ』が優秀賞に選ばれている。



 テレビ・ドキュメンタリー部門の大賞に選ばれた『ボルトとダシャ』は、モンゴルの首都、ウランバートルで貧困によって、マンホールで暮らしていた2人の少年を、20年間にわたって追ったドキュメンタリー。



 ラジオ部門で大賞を受賞するのは、2016年度以来、3年ぶり。『エンディング・カット』は、亡くなった人の髪を遺族の依頼でカットしたり、セットしたりして、「最後の家族の時間」を生み出すエンディング・カットという実在する話をモチーフにした物語。エンディング・カットの活動をする美容師の父(佐藤隆太)と、勧めた母(広末涼子)、そのことに嫌悪感を持っている中学生の娘(芦田愛菜)。人の死に向き合おうとする親子の心の動きを丁寧に描き、「優れた脚本を土台に、力のある役者陣が心を込めて演じ、そこに研ぎ澄まされた音響効果が添えられて、聴く者の創造力をかき立てるしずかで力強い作品が創出された」と評価された。
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