田中みな実、女優も写真集もずっと断っていた「元々保守的で、悲観的になることも多い」

田中みな実、女優も写真集もずっと断っていた「元々保守的で、悲観的になることも多い」

 今年の『好きな女性アナウンサーランキング』(オリコン調べ)で大逆転の2位を獲得した田中みな実。番組での発言やSNSの投稿は都度ネットニュースとなり、今月発売された初の写真集は異例の30万部を突破するなど、1年を通して話題に事欠かなかったことを受け、ORICON NEWSでは独占インタビューを実施。写真集の制作裏話を聞いた前編に引き続き、後編では局アナ時代を振り返りつつ、彼女の仕事に対する信念を聞いた。



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■“アナウンサー”の仕事に対するプライドに変化「女子アナは演じている」



――フリー転身から5年。モデル、女優と、年々活動の幅を広げられていますよね。

【田中みな実】フリーになって3年ぐらいは、タレントさんとして扱われることに違和感があって、アナウンサーの仕事にこだわっていたんです。事務所にも、MCやラジオ、ナレーションの仕事をやりたいと伝えていました。お芝居のお仕事も写真集のお話もずっとお断りしていました。



――その思いが変わるきっかけはあったんですか?

【田中みな実】局アナ時代は好きなメイクがある程度決まっていて、ほとんど変えることがなかったんですけど、フリーになってから女性誌の企画で、全く違う自分を見た時にハッとしました。メイクさんやスタイリストさん、プロフェッショナルのみなさんに、可能性をたくさん引き出していただいて。“これは私には似合わない”、“あれは嫌”とあれこれ決めつけていましたが、それでは一つも成長がないと気付けました。



――新しい自分に出会えて、意識が変わったんですね。

【田中みな実】それはあると思います。写真集にしたって、昔だったら丸ごと1冊自分なんて考えられなかったです。元々の性格は保守的で。でもこの1年、食わず嫌いせずに求められたことに最大限応えていたら、すごく良い結果がもたらされたんですよね。周りの方が「向いてると思う」って言ってくれる自分を受け入れると違う一面が見えてくるのかなって、すごく勉強になった1年でした。



――様々な活動をしていく中で、みな実さんが思う“アナウンサー”とは?

【田中みな実】日本語のプロフェッショナルで、あらゆる人の立場に立って発言ができる人、でしょうか。例えば、「今日は晴れています」という情報を伝える際、「晴れてよかった!」というニュアンスを込めすぎると、雨が降らなくて困っている農家さんはどういう気持ちになるかな…とか。自分勝手にならないように、フラットに、確かに伝えることが求められているのかなと思います。



――専門職として、求められるスキルがたくさんあるんですね。

【田中みな実】そうですね。アナウンサーという職業は、すごく周りが見えている人が多い気がします。求められた役割を理解して、ある種演じている人も少なくないと思う。だから、生き方や立ち回りが“あざとい”などど言われることがあるんだと思います。



――みな実さんにとっても、局アナ時代に得た技術はきっと今に生きているんですよね。

【田中みな実】もちろんです。きちんと教えていただいたからこそ今の自分があると断言できる。私の掛け替えのない財産です。でも、技術は使っていないと衰える一方です。これからもアナウンスメントの技術を磨きつつ、大切にしていきたいと思っています。



■「『本当の私は違う』と思ったことはない」“ぶりっこ”も演出の期待に対する全力アンサー



――インタビュー前編での写真集への並々ならぬこだわりを伺っても、常に全力でお仕事に臨まれる姿勢を感じます。

【田中みな実】昔から人の期待に応えられないのがものすごく嫌なんです。だから、応えられなさそうなものに関してはお断りすることも。その代わり、お受けしたものに関しては期待以上のことをやりたいと思う。いつも120%発揮していたい。100%だと足りない気がするから。



――どんな時も120%を出すのは、簡単なことではないですよね。

【田中みな実】だから時々、空回りしてしゃべりすぎちゃったりもするんですけどね(笑)。でも自分の発言には責任を持ちたいから、喋ったあとに「カットしてください」とか「使わないでほしい」と言うことは基本的にないようにしています。編集で助けて頂いている部分もたくさんあるんですけど、どの番組でも毎回使いどころをちゃんと残さないといけないなって意識はしています。



――いつも全力で応えようとすると、疲れてしまわないですか。

【田中みな実】求められたことに応えられなかった時は、落ち込みますし自分にがっかりします。MCとして番組にいい効果をもたらせたのかな、せっかくふって頂いたのにうまくかえせなかったかなと、悲観的になる時も多々あります。



――局アナ時代は“ぶりっこキャラ”を要求される場面も多かったと思いますが、苦痛に感じることはなかったですか?

【田中みな実】よく「ぶりっこをやらされてたんじゃないの?辛かったんじゃない?」って言われるんですけど、全然そんなことなくて。ちょっと悪乗りが過ぎたなと思うところもありますが、その時はその時でスタッフさんと一生懸命面白い番組を作ろうとしていたんですよね。”ぶりっこ”で認知されるようになったのもまた事実で、後悔は全くないです。



――本当の自分と違うイメージを持たれることも多かったのでは?

【田中みな実】「違う、本当の私はこうなのに」って思ったことは一度もないんです。もちろん近しい人から誤解されていたら、その誤解は解きたいんだけど、でも見てくれる方が抱くイメージはその人のものだから。こちらがいくら抗ったところで変わらないと思っているので、受け止めるようにしています。だから「嫌い」って言われていた時期も全然気にしていなかったです。気にしていたら、仕事にならない(笑)。



――そう思えるのはすごく強いと思います。

【田中みな実】親や祖父母に申し訳ないなとは思いました。でも、話題にならないよりはなった方が良いんだろうし、面白がってくださる方がいるのであれば、強みに変えたいと思いました。”ぶりっこキャラ”を全力で楽しみつつ、担当していた土曜日の朝の報道番組もすごく大切にしていました。アナウンサーとしての本来の仕事はきちんとやらないと。そうやって、自分の中でバランスをとっていたつもりです。



■みな実にも困る“ぶりっこ”がある「自分が一番客観性を持って自分を見る」ことの重要性



――あらゆるニーズに即座に対応されている印象ですが、これまでに困ったリクエストはありましたか?

【田中みな実】練られた構成の中で、明確な意図のあるものには“ぶりっこ”であろうと何であろうとお応えしていましたが、例えばよく分からないところで流れもなく「ぶりっこを入れてください」って言われてもできないんですよね。そういうのは困りました。



――きちんと考えられて納得したものには全力で応えるというスタンスだったんですね。

【田中みな実】なんでもかんでもやりますって全てにお応えしていたら、自分が何なのかわからなくなっていたと思うんです。自己プロデュースができていないと、変な方向に転んでいくと思ったので、自分が一番客観性を持っていないといけないなと。それは今も同じですね。



――皆さんの意見を柔軟に取り入れながら、常にご自身を客観的に見られているんですね。

【田中みな実】この1年もみなさんに「やってみたら?」と言われたことに身を任せていたら、すごくいい結果につながった2019年だったんです。これからも自分が思う“アナウンサーだからこう”に囚われすぎず、周りの期待に120%で応えていきたいです。





 今回のインタビューでも、投げかける質問全てに求める以上の答えを1つ1つ返してくれた。――ただ人の期待に応えたい。シンプルではあるが、どんな場面でもそのスタンスを貫くのは容易ではない。しかし、局アナ時代から全くぶれないその姿勢が、“女に嫌われる女”を“女性の憧れ”にまで変貌させた。



 以前は「好きな人に仕事を辞めてほしいと言われたら即やめる」と発言していたが、ここまでタレントとしての幅を広げ人気を確立したいま、今後の目標を聞いてみると、「家庭を築くこと」と即答だった。田中みな実はどこまでもぶれない。
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