『ららら♪クラシック』渋谷慶一郎、音楽テクノロジーの最前線を一挙紹介

『ららら♪クラシック』渋谷慶一郎、音楽テクノロジーの最前線を一挙紹介

 AI、インターネット、人工生命など、今、音楽業界に新たな テクノロジーの波が押し寄せている。昨年、大きな話題になったAI美空ひばりもその一つ。30年前にこの世を去った「伝説の歌姫」の復活は、彼女との再会を夢見るファンを喜ばせた。24日放送のNHK・Eテレのクラシック音楽番組『ららら♪クラシック』(毎週金曜 後9:00)では、最先端テクノロジーを自らの作品に積極的に取り入れてきた音楽家の渋谷慶一郎をゲストに迎え、その最前線を特集する。



【写真】生前本人が演奏していない曲に挑戦するAIグレン・グールド



 渋谷は「音楽は元々テクノロジーと密接なんです。新しい楽器も奏法も人と道具の関わりという意味ではテクノロジーと言えるでしょう。例えばモーツァルトも新しいクラリネットが発明されるとそれのために曲を書いていたことと、20世紀に入ってから作曲家が電子音楽に夢中になったことはさほど違いはないんです。つまりテクノロジーは基本的に進化しかしないから当然、創作を触発し作る側はその刺激を求めているのです」と、コメント。



 番組で紹介するのは、昨年、ヨーロッパで話題になったAIプロジェクト「Dear Glenn」。1982年に亡くなった名ピアニスト、グレン・グールドの遺した100時間におよぶ音源から、AIが学習。どんな楽曲でも、グールドらしい表現で演奏することができるという。今回は、AIグレン・グールドが、生前本人が演奏していない曲に挑戦する。



 また、バイオリニストとAIが共演する「人工知能合奏システム」についても紹介。人間と機械の合奏と言うとカラオケのように人間が機械の音に合わせるのが一般的だが、人工知能合奏システムは、AIが人間の演奏を瞬時に解析して、それに合わせて柔軟に演奏してくれることで、まるで人間と演奏しているかのような体験ができる。今回は、AIを搭載したピアノとバイオリニストの成田達輝が共演する。



 そして、渋谷が今最も力を入れているのが、アンドロイド「オルタ3」との共演。人工的に生命を作る「ALife(人工生命)」の考えのもとに開発された。渋谷とオルタ3が初めてテレビのために演奏を披露する。渋谷のピアノに合わせてオルタ3が即興で歌を披露した後、アンドロイド・オペラ「Scary Beauty」の表題曲を演奏する。まるで人間どうしのような掛け合いに注目だ。



 さらに、コロナ禍で注目される「リモート合奏ソフト」、ドイツの音楽大学で行われた「リモート入試」から、音源分離、AIアシスト楽曲制作ツールといったAIを使った最新テクノロジーまで。今注目のテクノロジーをまとめて紹介する。スタジオでは、AIが作曲したバッハ・スタイルの楽曲と、バッハ本人の楽曲を聞き分ける

「バッハ ・ クイズ」も行う。



■「渋谷慶一郎が語るテクノロジーと音楽」出演

MCゲスト:渋谷慶一郎(音楽家)、成田達輝(バイオリニスト)、前澤陽(ヤマハ)

演奏:AIグレン・グールド、成田達輝(バイオリニスト)、渋谷慶一郎、アンドロイド「オルタ3」(歌)

VTR出演:ジャン・ミッシェル・ジャール(シンセサイザー奏者)、鈴木優人(バッハ・コレギウム・ジャパン 首席指揮者)、光藤祐基(ソニー)、岸治彦(ソニーコンピュータサイエンス研究所)、池上高志(東京大学大学院教授)ほか
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