濱田岳、芸達者な共演者と芝居合戦「まるで百人組手」 ドラマ『働かざる者たち』

濱田岳、芸達者な共演者と芝居合戦「まるで百人組手」 ドラマ『働かざる者たち』

 ドラマ『釣りバカ日誌〜新入社員 浜崎伝助〜』(テレビ東京)では、映画シリーズで西田敏行が演じた“ハマちゃん”こと浜崎伝助のDNAを見事に若返らせ、映画『喜劇 愛妻物語』(9月11日公開)では稼ぎがほぼゼロの超ダメ夫を人間臭く愛嬌たっぷりに演じている濱田岳。テレビ東京で放送中のドラマパラビ『働かざる者たち』(毎週水曜 深0:58~1:28)でも、濱田のはまり役が生まれた。



【写真】『働かざる者たち』第3話に甲本雅裕が登場



 今回は、老舗新聞社「毎産新聞社」で働く、入社7年目のシステム部社員・橋田一役。本業はそこそこに副業の同人漫画の執筆に精を出す日々を送っている。しかし、社内に巣食う出世を諦めた勤労意欲ド底辺の“働かざる者たち”に翻弄されるうち、自分の人生はこのままで良いのかと自分の働き方、生き方を模索していくことになる。



 「橋田は、理由(わけ)あって職場で働かなくなってしまったおじさんたちと出会い、彼らを見て、働くことの意義、そして幸せな人生とは何なのか、と真面目に考えているのですが、はたから見ていると、いかにも滑稽なことをしている感じに見える。そんなことを意識して橋田を演じました」



 濱田は9歳のころに芸能関係者にスカウトされ、現在の事務所に所属。役者歴は22年になる。



 「ひょんなことから9歳で俳優という特殊な仕事を始めて…。でも、一生、俳優をやっていこうと思っていたわけではなくて。ターニングポイントといえば、高校1年生の時、『3年B組金八先生』(2004年)に出演が決まって、半年間学校を休むことになるけど、同じ役は二度とこないし、勉強はいつでもできるから、いましかできないことをしようと思った時かな。9歳からはじまった自分の運がどこまで続くか試ししてみよう、運が尽きたら勉強をやり直せばいい。可能性はまだまだある、と思っていました。その時が、唯一俳優業に対して考えた時。だから、僕はアルバイトや会社勤めの経験がない。今回、橋田の目線で、会社で働く人の葛藤を体感できたのは、前向きな経験になりました。『こんな人いるの?』って思っていたら、会社勤めの方が『いますよ』って。僕は『働かざる者』の世界がとても新鮮で、毎日、撮影に行くのが楽しかったです」。



 “働かざる者”を演じるキャストが、また濃厚。第1話では、日々社内をウロついては他部署にちょっかいをかけ、定時で帰社後は毎晩合コンに明け暮れる自称イケてるおじさん・八木沼豊役で津田寛治。記者時代はエースとして活躍しており、記者としての強い信念を持つ政治部部長・河田誠一郎役で林泰文。第2話では、まともな校閲をせず、ウィキペディアならぬ「ウィキプディア」をメモ帳ソフトにコピペして仕事しているふりをしている校閲部の社員・三木勲役で梶原善、鬼軍曹と呼ばれている冷酷非道な技術局局長・多野和彦役で升毅、言葉に強い責任を持っているが嫌味な部分がある校閲部部長・柳瀬真役で矢柴俊博がゲスト出演。



 さらに、ほとんど働かずに日がな一日スマホゲームをしながら工場をウロついている印刷部の社員・山中達彦役で甲本雅裕。地域住民と日中から酒を飲んでダベっている沼ヶ原地方通信部の記者・堀孝一役で浜野謙太。仕事をせず、窓際にも行かずに成り上がった販売一部部長・風間敦役で柳沢慎吾らが物語を盛り上げていく。



 「働かないおじさんをやっつけたと思ったら、また次の働かないおじさんがやってくる。まるで百人組手のようでした。さすがというか、案の定というか、芸達者な先輩方がめちゃくちゃ濃くて面白いキャラクターで向かってくる。どんなにスゴいピッチャーがいても、キャッチャーがヘボだったら勝てないと思うんです、例えて言うならそんな感じ。素晴らしい先輩方の芝居を生かすも殺すも受け手の僕次第だ、と言い聞かせて撮影に臨んでいました。そういう緊張感、責任感も含めて、一役者としてとても幸せな時間になりました。ドラマとしても自信あるものになっていますし、働くことにおいてのストレスや楽しさなど、いろんな思いをこのドラマにぶつけて、次の日の仕事に向かってもらえたら。そんなふうに観ていただけたら、物語に登場する働かないおじさんたちも昇華されると思います」



 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出自粛が呼びかけられ、「エンターテインメントは不要不急か」という議論も生まれた。



 「心臓が動いていれば、それは生きているってことかもしれないけど、生きていることを実感させてくれる、豊かにしてくれるものが、人それぞれあると思うんです。その選択肢の一つとしてエンターテインメントは必要なものだと、僕は確信を持って言えます。いつか終わってくれるであろうコロナ騒動も、不要不急だからこそエンターテインメントって必要なんだって気づかせてくれるためにあったんだね、と言えるようにしたい。緊急事態宣言によって2ヶ月半くらい、撮影などがストップして、宣言解除でやっと仕事ができるって喜んでいた時に、働かないおじさんのドラマを撮っているという皮肉が、とても楽しかったです」



 同ドラマは、動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で配信中。
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