WOWOW『劇場の灯を消すな!本多劇場編』出演者のコメント

WOWOW『劇場の灯を消すな!本多劇場編』出演者のコメント

 WOWOWライブで26日(後3:00~)に放送される『劇場の灯を消すな!本多劇場編 特ダネ!皆川スポーツ in 演劇とパンケーキの街、下北沢。宮藤官九郎と細川徹責任編集』の出演者からコメントが到着。大人計画の猫背椿や近藤公園の出演と、田村たがめによるナレーションも追加発表された。



【写真】小泉今日子、皆川猿時ら主な出演者



 「劇場の灯を消すな!」は、公演の延期・中止が続く中でWOWOWが劇場と協力し、オリジナル番組を制作・放送する演劇プロジェクト。第3弾は、宮藤官九郎と細川徹を総合演出に迎え、下北沢・本多劇場を舞台に制作される。すでに、小泉今日子と皆川猿時による朗読、荒川良々による講談(講談指導は神田伯山) 、岩松了、赤堀雅秋、倉持裕、細川、宮藤による演出家座談会、また、皆川扮する中学生記者“皆川利美”による下北沢めぐりや大人計画ウーマンリブ『もうがまんできない』の出演者を巻き込んだ本多劇場案内と、盛りだくさんな内容となっている。



■出演者のコメント



【小泉今日子】

 岩松了さん演出の『隠れる女』(2000年)で初めて本多劇場の舞台に立たせていただきました。まだ歌手活動の方が多かった時期だったので数ミリかもしれないけど女優として一つ階段を上った気分になったことを覚えています。本多劇場は下北沢の聖地ですね。たくさんの役者さんが目指し、夢を支えてきた。ずっと下北沢に佇んでいて欲しい場所です。



 朗読劇は、原作の『ペンフレンド』を十代のころに読んでいたのでお話をいただいた時にとてもうれしくて興奮しました。19歳の役なのでちゃんと演じられていればよいのですが(笑)。宮藤さんと細川さんの演出は、仲間として何かを一緒に作っているという感覚があってとても楽しい時間でした。宮藤さん、細川さんらしい演劇っぽさが追加されていて新鮮でした。皆川さんが数人をおひとりで演じられるのが想像以上に面白かったです。



【皆川猿時】

 本多劇場は、繊細なお芝居も面白い顔もちゃんと伝わる大好きな劇場です。今はコロナのせいで、役者もお客さんもめちゃくちゃドキドキしてると思うんです。なんだろう…初恋ってこんな感じでしたっけ? いやいや、全然ちがいますね、ごめんなさい。一日も早く、お互いリラックスできるような、恋人同士のような関係に戻りたいです(笑)。初めての朗読は、僕にとってご褒美でした。お相手が小泉今日子さんだなんて、もうね、一生の思い出です。ありがとうございました!



【荒川良々】

 講談、疲れました(笑)。宮藤さんから提案され、伯山さんの講談をYouTubeで見てもいましたし、宮藤さんが脚本を書いてくれるというので「頑張ります!」と。しかし難しくて…伯山さんの初見での実演が本当にすごかったんですよ。これは素人が登る山じゃない、とんでもない企画だと思いました。釈台までお借りしてひたすら稽古しました。コロナ禍だったからこそ講談をやる機会が降ってきたのかな、と今思っています。



 僕は本多劇場での『ヘブンズサイン』(1998年)が初舞台でした。その時多くのお客さんが当日券に並んでいる前で、顔田(顔彦)さんが「もうやだ!帰る!」とか言って階段落ちして、男優陣で蒲田行進曲を歌ったのを鮮明に覚えています(笑)。芝居やりたいですね。



【神田伯山】

 落語は多くの著名人がやられてると思いますが、講談はほとんどいない。荒川さんの出来が素晴らしかったので、今後講談をやる人がやりづらいんじゃないかな(笑)。やっぱりすごい役者さんは違いますね。たった一週間でこんなに仕上げてくるとは! 張扇は素人の方がやると音が良くないんですよ。すごく練習されたんだと思います。ピシッと音がするたびに空気が変わってましたよね。完璧でした。あと僕風の講釈でやっていただいているのですが、「僕風の講釈、面白いな」と改めて自画自賛しました(笑)。宮藤さんの脚本は「中村仲蔵」のパロディ版で、本多劇場、大人計画などの情報を入れ込み全く知らない人も楽しめるエンターテインメントになっていて感服しました。誰にでもおすすめしたいです。



【三宅弘城】

 座談会の司会進行をさせていただき、緊張してたどたどしさに拍車がかかってしまいました(笑)。めったに揃わないメンツではないでしょうか。本多劇場は高校球児の甲子園、ミュージシャンの武道館と同じ、演劇人としては夢の劇場です。演劇人のいろんなものが染み込んでいる場所なんです。下北沢を演劇の街にしたのは本多劇場ですし、下北沢に来るだけでなんだかわくわくするんですよね。演劇は生で見るのが一番。一日も早くお客様の前で演じることができる日を願っています!



【岩松了】

 5人での座談会は初めてじゃないかな。久しぶりに演劇人たちに会って楽しかったですね。本多劇場はとても演じやすいし見やすい劇場です。声も通るし、キャパもちょうどいい。座席もかぶらないから観客としても最高ですね。このコロナ禍でまだ少し混迷の時期が続くでしょう。作る方も見る方も手探りしながら、演劇というものが何なのか実感する時間でもある。この与えられた時間を大事にしつつ、早くまた演劇を皆さんに届けることができればと思っています。



【赤堀雅秋】

 久々に本多劇場に来ました。実家に帰ってきたような感じで、親しい演劇人に会えて本当にうれしかったですね。本多劇場は舞台の大きさや客席との距離感などすべてが黄金比。生々しい感覚が味わえる奇跡的な劇場だと思います。舞台はお客様あってこそなので、今はお互い嵐が過ぎ去るのを待って、また劇場でお会いしましょう!



【倉持裕】

 すごく楽しい座談会でした。長いお付き合いの方々ですが、あらたまって芝居の話をしないので新鮮でしたし、こんなに貴重な話が聞けると思いませんでした(笑)。本多劇場は小さな箱で作った芝居をそのままもってきても大丈夫な場所なんですよ。なぜかちゃんとハマる不思議な劇場です。演劇はまだしばらくは100%の形で再開できなくて完璧ではないやり方になってしまうかもしれません。でもそこで諦めてはいけない。僕たち作り手も試行錯誤して努力しますので、観客の皆さんも付き合ってくれたら嬉しいなと思っています。



【細川徹】

 このコロナ禍で久しぶりに外に出てやった仕事でしたが、くだらないことをやるのがこんなにうれしいとは! 今まで、当たり前にくだらないことをやってましたが、ありがたさを実感しました。宮藤さんと共同演出という形で一緒にやれて新たな発見もありとても楽しかったです。



 本多劇場は笑いをやる舞台でちょうどいい広さなんですよね。生の声も届くし、自然な空気で笑わせることができる。大好きな場所なので本多劇場の力に少しでもなれたらと参加させていただきました。番組をご覧いただいて面白いなと思ってくださったら、ぜひ劇場にも足を運んでいただけるとうれしいです!



【宮藤官九郎】

 朗読劇は初めての経験でした。座って読むだけじゃ芸がないかなと思って、衣装を決めて細かい演出も考えたのですが、稽古をしていく中で、朗読って視覚効果に頼ってはいけないということに気づいたんですよね。それで最小限の表現に絞りました。講談の脚本を書いたのも初めてです。神田伯山先生の襲名興行の「中村仲蔵」を見て、本多劇場での顔田(顔彦)さんと松尾(スズキ)さんのエピソードを思い出したんです。本多、顔田、仲蔵のいいとこ取りです(笑)。荒川(良々)くん、想像以上の出来で感動しました。



 本多劇場はとても笑いやすい空間なんです。本多より大きいか、小さいか、僕にとって基準の劇場ですね。一番後ろの席でも遠く感じない。楽屋も、下手の袖の天井が低いところも、すべてが大好きです。逆境からいいものが生まれると信じて、僕たち作り手も頑張りますので、いいところを見つけて楽しんでもらえれば嬉しいです。



【顔田顔彦】

 ロケでは、ある方が参加されたことで、緊張してマジックを始めた途端、滝のように汗が吹き出しました。マジックのテクではなく、漫画みたいな汗のかき方をご覧ください。田舎でもんもんとしてた80年代後半、インディーズブーム、小劇場演劇のブームがあり、雑誌の「宝島」や「フールズメイト」などを読んで、そういうサブカルチャーに憧れてました。本多劇場はその頂点で、役者・劇団にとっての日本武道館みたいな感じでした。そういえば、松尾さんが「何時間も前から並んで待ってる当日券のお客さんのために、何かやろう」と言い出し、急きょ、『劇団当日券』を旗揚げしたこともありました。また、ぜひ、みんなとあんなくだらない事をやりたいです。劇場で。



【宍戸美和公】

 ロケはあっという間に終わってしまいました。下北沢への愛がうまく表現できなかったかもしれません。皆さん自分で発信されたり、劇場を守っていこうと活動されているなか、私は何も動けなく、このまま淘汰されていくのだろうと、思っていました。そんな私でも演者として『劇場の灯を消すな!』に出演させていただけるなんて、これ、夢の中?という気持ちです。本多劇場は心の神社? パワースポット? 憧れの劇場です。



【猫背椿】

 ロケは一瞬で終わりました。とても楽しかったです。数えたことはありませんが、本多劇場はおそらく一番たくさん立たせていただいている大好きな劇場です。



【近藤公園】

 20年ちょっとの演劇人生で、こんなにも下北沢に行かなかったことはありません。ロケで久しぶりに下北沢に行きました。駅周辺以外はあまり変わってないように思えました。少しほっとしました。大人計画に初参加したのが1998年の『ヘブンズサイン』、まさに本多劇場でした。多くの演劇人にとってなじみ深い下北沢、そして劇場に、また元のような熱気が戻るのを願うばかりです。自分にとって本多劇場は「いつまでも輝いていてほしい、憧れのパイセン」のような存在です!



【少路勇介】

 コロナ自粛後久しぶりに演じさせていただき、緊張しつつも嬉しく、楽しい時間でした。僕は初舞台が本多劇場のウーマンリブvol.7『熊沢パンキース03』(2003年)だったんです。お客さんとの一体感、熱気が感じられる大好きな劇場です。観客として見た中では大人計画の『ヘブンズサイン』(1998年)がとても印象に残っています。階段に並んでチケットをとっていたのが懐かしいです。今回の番組は普段見れない舞台の裏側や皆さんの素に近い姿が見れると思います。
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