柴咲コウ主演『35歳の少女』はなぜ音楽少ない? “余計な演出”を排除「ある意味、腹をくくった」

柴咲コウ主演『35歳の少女』はなぜ音楽少ない? “余計な演出”を排除「ある意味、腹をくくった」

 女優・柴咲コウが主演する日本テレビ系連続ドラマ『35歳の少女』(毎週土曜 後10:00)。脚本家・遊川和彦が手掛ける今作では、劇中に挿入される音楽を極端に控え「真っ黒な画面」を多数使用している。遊川、プロデューサー大平太ら制作者が「ある意味、腹をくくった」と語る挑戦的なドラマづくりについて語った。



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 今作の主人公は“10歳のとき事故に遭い25年間眠り続けた少女・望美”(柴咲)。第1話ではまるで10歳の女の子のように“号泣”する柴咲の姿に「どう見ても10歳の女の子! すごい!」「10歳に見える……」「子供の泣き方そのまんま」「胸が痛くなった」など、SNSでは衝撃の声があがった。



 25年間眠り続けたため、最初は歩くことも話すこともおぼつかない望美だったが、第2話では10歳の頃の感覚を取り戻したかのようにちょっとおどけてしゃべる場面も。現実を受け止められない辛さから、事故の原因となった自転車に乗り崖へ向かう。時の変化に合わせて少しずつ回復する望美の微妙な身体的な変化を、柴咲が全身全霊の演技で表現している。



 初回放送前の『イントロ』(10月4日放送)に遊川と大平が出演。遊川は「ドラマっぽくないドラマを目指そう」ということが狙いだったと告白。さらに「日本のドラマはサービスが過剰だと思う。こっち(観る側)の想像力をまったく無視。信用してない」と疑問を呈する。「登場人物たちが葛藤している姿を、いい役者を集めて作れば、余計な演出をつけなくても物語に没頭できる」ということを、このドラマで示そうというのだ。それが、音が少ない理由の1つである。



 また、遊川は「生ぬるいドラマっておもしろくないでしょ。健康的なドラマを観せられてもウソっぽいって思ってしまう」と、ドラマのストーリーだけではなく、ドラマそのものに対しても疑問など感じながら脚本を作っていることをうかがわせた。1~2話を見ると、放送事故かと一瞬ヒヤッとするような、長尺の静寂が6回、黒みが4回、計10回と多用されている。



 昨年、同じチームで制作された『同期のサクラ』では、第1話で使用された音楽は14曲(約22分間)だったが、第3話では4曲(約5分間)しか使われていなかった。音楽はここぞという時に、意味のあるタイミングでしか、使用しないことを徹底している。また、その静寂からしっとりエンディングに流れる主題歌King Gnuの「三文小説」も話題に。この曲にかかるモノクロでセリフがかかっていない映像は次回予告。これも、観ている人に次回はどんな物語なのか想像して欲しいという意図が隠されている。今後の物語ではどんなシーンに音楽が使用されるのか、静寂を意識した世界観を味わいながらドラマを楽しんでみてほしい。
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