『ワンダーウーマン 1984』は「アクション、恋愛、悲劇、ユーモア…全部が入った映画」

『ワンダーウーマン 1984』は「アクション、恋愛、悲劇、ユーモア…全部が入った映画」

 全米に先駆け、18日より日本の劇場で公開された映画『ワンダーウーマン 1984』。壮絶なアクションの中で描かれる現代にリンクするかのような全世界の滅亡の危機に、ワンダーウーマン/ダイアナ(ガル・ガドット)がたった一人で立ち向かう、その姿を観て自分も元気になった、勇気が湧いたという人もいるのではないだろうか。ORICON NEWSでは、パティ・ジェンキンス監督にオンラインでインタビューする機会を得て、本作の気になったところを聞くことができた。



【動画】怒とうの特別映像



――公開延期になっていた間に、手を加えたのではないかと思うくらい、今年を振り返るような物語に驚きました。特に“クリスマスのシーン”のダイアナのせりふは、“コロナ疲れ”を癒やしてくれるような清々しさでした。



【パティ・ジェンキンス監督】この映画は、だいぶ前に完成していたの。でも、以前から世界は間違った方向に進んでいるんじゃないかと危惧していた人は多いはず。もっと地球的規模で考えなければいけないことがあるのに、新たな争いや軋轢を起こしている場合ではないでしょうって。2020年がこんな状況になるとは夢にも思っていなかったけれど、私たちはこの世界にもっと感謝しなくてはいけないというメッセージを込めました。



 私も“クリスマスのシーン”は何回観ても泣けるんです。実は、ガルや私の家族がエキストラで出ているの。劇中のワンダーウーマンも大変だったけれど、私たちもこの映画を作りあげるまで大変でした。家族の支え、協力なしでは成し得なかった。愛する家族のことを思わずにはいられないシーンなの。



――冒頭でダイアナの幼少期が描かれますが、彼女が大人の戦士たちに混じって挑戦するレースに出てくる障害物が日本のスポーツ番組『SASUKE』をほうふつとさせます。



【パティ・ジェンキンス監督】そう、『Ninja Warrior(ニンジャ・ウォリアー)』(『SASUKE』の英題)よ(笑)。番組の大ファンなの。参考にさせてもらったし、あの番組に出ているパフォーマーが何人か映画に出演しているんです。



 “ワンダーウーマン”ことダイアナが、女性だけが住む島で生まれたアマゾン族のプリンセスで、幼い頃から激しい戦闘訓練を受けてきたことは、1作目で描いたことなので、今作では触れなくてもいいかな、と思ったんですが、1作目をご覧になっていない方もいると思うので、原作にも登場するオリンピアのシーンを入れることにしました。以前からやってみたいと思っていたんです。ここでダイアナは大人の戦士と互角に奮闘しますが、学ぶべき大切なことはまだあって、自分を成長させるための試練があるということが、この映画の最後までテーマとして残っていくことになりました。



――ヘスティアの縄(投げ縄)やガントレット・クラッシュ(クロスした腕のガントレットから一気に放つ超絶的な衝撃波)、そしてゴールドアーマーを駆使したド迫力のアクションにとても興奮しましたが、同時にラブストーリーとしても、風刺の効いたヒューマンドラマとしても見応えがあって、デートムービーにもぴったりだと思いました。



【パティ・ジェンキンス監督】(1971年生まれの)私は80年代の映画を観て育ちました。だから、その影響を受けていますし、この映画はとくにね。スタッフ・キャストには、80年代のノスタルジー映画をではなく、80年代に作られた映画のような映画をつくろうと言ったの。80年代にスティーブン・スピルバーグやリチャード・ドナーらが作った最高傑作のような映画を作りたいって。あの頃の名作映画には、アクション、恋愛、悲劇、ユーモアといったもの全てが入っていて、多くの人が観て楽しめた。この映画もそうしたいと思いました。かなり研究して、慎重に考えて作りました。美しいラブストーリーであるとともに、ワクワクできるアクション映画になったと思います。



――前作『ワンダーウーマン』(2017年)では、「製作費が1億ドルを超える作品を監督した初めての女性監督」となり、女性監督史上No.1の興行記録も打ち立てました。ほかのアメコミヒーロー作品と比べて、女性客の支持が高かったとも言われています。『ワンダーウーマン 1984』も女性監督ならではの視点、演出があるように思えまました。ご自身の映画づくりに女性であることは関係していると思いますか?



【ジェンキンス監督】これまでアメコミヒーロー作品は男性の監督たちが、男性の視点で作ってきたと思いますが、自分で作ってみて、やはり、監督である私特有のものの見方、描き方で映画はでき上がるんだな、と実感しています。だから私が女性であることも、映画づくりのすべてにおいて影響していると思います。
カテゴリ