長塚圭史、KAAT芸術監督就任に意気込み「新たな方向に舵を」シーズン制導入など3つの方針表明

長塚圭史、KAAT芸術監督就任に意気込み「新たな方向に舵を」シーズン制導入など3つの方針表明

 舞台、ダンス、アトリエなどの芸術を創造するために2011年に開設されたKAAT神奈川芸術劇場は1日、横浜市内の同劇場で新芸術監督就任会見と2021年度ラインアップ発表会を開いた。今年4月1日より新芸術監督に就任する、演出家・劇作家・俳優の長塚圭史(45)は「大役を任され、頑張らなきゃなと思っている。この劇場をまた新たな方向に舵を切って進めていけたらいいなと思っております」と力強く意気込んだ。任期は5年。



【写真】現芸術監督・白井晃とともに登壇した長塚圭史



 長塚・新芸術監督は、2011年の同劇場開館の年に葛河思潮社第1回公演『浮標』を上演して以降、多くの作品で同劇場と関わり、2019年からは芸術参与を務めている。「何よりもテーマにしていきたいのは、この劇場を“より開いていく”ということ」とし、3つの方針を打ち出した。



 1つ目はシーズン制の導入で、春~夏をプレシーズン、秋からをメインシーズンに位置づけ、毎年テーマを掲げる。今年のメインシーズンのテーマは「冒(ぼう)」。既成概念を打ち壊す芸術の原点、「冒」をイメージした多様なプログラムを届ける。



 2つ目は「劇場をさらに開いていく」とし、「まだ演劇と出合ったことがない、お芝居を観たことない人たちに観ていただきたいという思いで、劇場の中にいるだけではなくて、より積極的に表に出ていきたい」と説明。企画として神奈川県内を巡演するツアーを挙げ、「神奈川県は西に広い。まだ出会えてない、多くの県民のみなさんと出会いたい。県内はいろんな劇場もある。僕らが少数でツアーをしながら公演していきたい。5年の間に3回やりたいと思っている」と展望を語った。



 3つ目は「豊かな創作かんきょう作り・劇場の未来を考える」。アーティストがアイデアの種を熟考し、試す場を作り、将来上演できるような企画としていく『カイハツ』プロジェクトを実施する。その意図について、「上演してなくても、マグマのようにふつふつとクリエイションが続いている劇場になりたい」と伝えた。



 2016年4月から5年間、芸術監督を務めてきた白井晃・現芸術監督(63)は「芸術監督が代わるということは、大きく劇場のコンセプトや方針を変化させるチャンス。このような時勢の中でのバトンタッチはご苦労が多いと思う。考えようによっては、劇場を取り巻く環境も大きく変わらざるを得ないので、むしろ良いチャンスなのではないかなと思います。長塚さんがより刺激的でワクワクするような劇場にしていただけるように心から期待しております」とエールを送った。



 同劇場の主な2021年度ラインアップは公式サイト(https://www.kaat.jp/news_detail?id=1645)に掲載。
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