原発事故から10回目の春を描くラジオドラマ、福島出身の高校生を抜てき

原発事故から10回目の春を描くラジオドラマ、福島出身の高校生を抜てき

 NHK-FMで放送されているFMシアター(ラジオドラマ)で13日、福島放送局が制作した『はるかぜ、氷をとく』(後10:00~10:50)が放送される。映画化もされた『ワンダーウォール』の脚本家・渡辺あやと作曲家の岩崎太整のタッグで、ラジオドラマに初挑戦。原発事故から10回目の春を描く。



【写真】そのほかの出演者



 原発事故のあと、息子の麦(ばく)とともに福島から千葉へ、自らの判断で避難をした祐実。一方、娘・こなみとともに福島に残った、祐実の妹・麻子。姉妹はそれぞれの場所で励ましあいながら、失ったものを少しずつ取り戻す日々を送ってきた。それでも。10回目の春が近づく、ある日。1本の電話がきっかけとなり、姉妹の胸の奥で冷えて固まっていた複雑な思いがあふれ出す。「あんなことさえなければ」。そう思っても戻れない、“あの日”を境に変わってしまった世界。異なる選択をしながら、その世界をともに生きようとする、2人の母親と2人の子どもの物語。



 今回オーディションによって、物語の重要な役割を担う福島の女子高生・こなみ役に選ばれたのは、演技初挑戦の18歳・中村天海(あまみ)。福島県出身で、現在は宮城県仙台市の高校に通っている中村は、小学2年生の時に被災。2011年7月から山形へ2年半の母子避難を経験した。高校1年生の時に「福島と向き合う高校生の声を伝えたい」とクラウドファンディングで資金を集め、ドキュメンタリーを自主制作。『ふくしま another sky』と題してYouTubeで公開している。



 中村は「今回、このようなチャレンジの場をいただけて、とても驚くとともに喜びを感じています。脚本を読めば読むほど、“こなみ”という女の子と自分との距離が近づいていったように感じました。自分なりの演技で、少しでも多くの方が福島に思いを馳せるきっかけとなる作品にできたらと思います」とコメントを寄せている。



 福島に残った妹・麻子役は酒井若菜、福島から避難した姉・祐実役は新山千春、祐実の息子・麦役は三村和敬が演じる。
カテゴリ