来年前期の朝ドラ『ちむどんどん』 沖縄舞台で4兄妹の物語「『若草物語』や『細雪』もリスペクト」

来年前期の朝ドラ『ちむどんどん』 沖縄舞台で4兄妹の物語「『若草物語』や『細雪』もリスペクト」

 女優の黒島結菜(23)が、2022年前期連続テレビ小説『ちむどんどん』(106作目)のヒロインを演じることが3日、NHK総合テレビの番組『あさイチ』(月~金 前8:15~)内で発表された。あわせて、制作統括を務める小林大児氏、脚本の羽原大介氏らスタッフの本作への思いを込めたコメントも到着した。



【別カット】『ちむどんどん』のヒロイン・比嘉暢子を演じる黒島結菜



 来年2022年に本土復帰50年となる沖縄が舞台。黒島は、豊かな自然に恵まれた「やんばる地方」のサトウキビ農家の次女として育つ比嘉暢子を演じる。ストーリーは、本土復帰前の1960年代からスタート。本土復帰となった1972年に高校を卒業した暢子は、東京へ。レストランで修行に励む中、人生を変える人々との出会い、そして運命の恋。愛する沖縄料理に夢をかけるヒロインと強い絆で結ばれた4兄妹の笑いと涙の「家族」と「ふるさと」の物語が描かれる。



 脚本を担当する羽原氏は、『パッチギ!』(06年)『フラガール』(07年)で2年連続「日本アカデミー賞」優秀脚本賞を受賞。朝ドラは北海道が舞台の『マッサン』を手掛けている。「沖縄の『復帰50年』と言われた時は身構えたけど、1972年前後の沖縄を改めて学び、取材を重ねるうちに、プレッシャーはモチベーションへと変わりました。いつの時代、どこにいても、人々がその環境で精いっぱい生きる姿は同じと思えたからです」と引き受けた理由を語る。



 そして「このドラマが放送される頃、世の中がどうなっているかまったく予想できません。けれど、激動の時代でも、人は食べ、学び、働き、遊び、恋をして、夢を見て、挫折して、じたばたもがき、明るい明日を信じて眠ります。毎朝ドラマを見てくださる皆さんが、『今はちょっとしんどくても、コツコツやってれば明日はきっといい日になる』、そう思ってもらえる物語を、信頼するスタッフや出演者の皆さんと共に、じたばたと紡いで行ければと思っています」とポジティブなコメントを寄せた。



 小林氏は黒島のヒロイン抜てきについて「透明感に、りりしさ、たくましさをあわせ持ち、シリアスもコミカルも表現できるすばらしい俳優さんです。沖縄出身でもある黒島さんのほかにヒロインは考えられませんでした」と断言。そして「4兄妹の物語ということで、『若草物語』や『細雪』といった過去の名作にも刺激を受けてリスペクトを払いつつ、誰もがかつて、うれしいときも悲しいときも、誰かとともに食べて生きてきたということ、おいしいものを大好きな人と食べると笑顔になれるということ。そんな当たり前の足元に秘められている豊かな泉を感じていただけるとうれしいです」と物語への思いを語った。



■タイトル「ちむどんどん」とは?

沖縄のことばでチム(肝=心胸・心)が高鳴る様子。沖縄では若者たちまで知っている有名なことば。前むきで肯定感に満ちた、わくわく感という意味合い。

ヒロインがさまざまな「ちむどんどん」を経て成長していくイメージを託す。



■ストーリー

1960年代。まだ沖縄はアメリカ軍の統治下にあり、沖縄本島北部は「やんばる地方」と呼ばれ、豊かな自然や山林の多い地域。その「やんばる」の、とあるひなびた村に、サトウキビなどの農家を営む比嘉家。父と母はふたりで一生懸命働き、家計を支えていた。長男、長女、次女、三女の4人の子どもたちは、それぞれに個性豊か。けんかしながらも仲良く育っていた。ヒロインは次女・暢子。家族でいちばん、食べることが大好きで、おいしいものが大好き。野に山に海に、小学生の暢子にとって「遊ぶ」といえば、「何かを採って食べること」。そして、一度だけ家族そろって町のレストランで食事をしたときに、暢子は生まれて初めての西洋料理に心奪われた。



やがて一家をつらい運命が襲う。優しい父が急逝。残された母は女手一つで働き、経済的に苦しい中で4人の子どもたちを育てることに。働く母を支えるために子どもたちはそれぞれに家事を担当。暢子は料理を担うようになる。月日は流れ、高校卒業を迎えた暢子は、「東京に行きたい。西洋料理のシェフになりたい!」と夢を抱く。折しも1972年、沖縄の本土復帰の年。暢子は家族や兄妹のサポートを得て東京に渡り、念願の有名レストランの厨房で修業を開始。職場は東京だが、下宿先は神奈川県横浜市の鶴見。京浜工業地帯が近い鶴見は、戦前から、働くために海を渡ってきた 多くの沖縄出身者が移り住んだ町だった。

暢子は厨房で厳しい修業の歳月を送り、兄妹たちもそれぞれの道を歩み出す。気持ちがすれ違うこともあるものの、昔から共に食べてきたふるさとの料理、そして家族の思い出が兄妹の絆をつなぎ、互いに支え合いながら大人になっていく。

そして暢子はさまざまな人とふれあい、恋をして、料理人として成長するなかで、「東京で沖縄料理の店を開きたい」と感じ始める…。
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