賀来賢人、ヒット作続出も「1年前は燃え尽き症候群だった」 子どもが生まれて見つめ直した自分

賀来賢人、ヒット作続出も「1年前は燃え尽き症候群だった」 子どもが生まれて見つめ直した自分

 賀来賢人が映画『映画 きかんしゃトーマス おいでよ!未来の発明ショー!』(3月26日公開)で初登場となる新キャラクター・超特急のケンジの声を演じる。私生活では2児の父であり、ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)をきっかけに子どもやファミリーにも大人気に。長い下積みを経てブレイクを果たした一方で、多忙なスケジュールをこなす中で心境の変化もあったようだ。賀来賢人が仕事以上に大切にしているもの、そして31歳のこれから向かう先について語った。



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■全身で演じた“超特急のケンジ”、「子ども向け作品に携われてうれしい」



――『きかんしゃトーマス』出演が発表になった際に、超特急のケンジと賀来さんの顔が激似だと話題になりましたね。



【賀来賢人】この妙にしつこい顔立ちといい、眉毛の感じといい、見れば見るほど似てると友だちにも爆笑されたんですけど(笑)。それがオファーの理由だったんじゃないかと、いまだに思っています。



──吹き替えの出演は2度目ですが、本作で掴めたものはありましたか?



【賀来賢人】経験豊富な方々がどうやってるのかはまだわからないんですが、僕の場合は声だけでなく全身で演じるのが合ってるという発見がありました。ケンジの表情を真似ながらセリフをしゃべったら、すごくしっくり来て。そこは顔が似てることのメリットでした(笑)。



──子ども向けの作品に携わることについては、どんな思いがありますか?



【賀来賢人】純粋にうれしいです。それこそ子どもができてから、『きかんしゃトーマス』作品も含めて家でもよく観るんですけど、子ども以上に親が夢中になるんです。やっぱりいいエンタメって、幼児向けと言っても子どもだましじゃない。すべての世代に響くように作られてるんだなと思います。



──お子さんに、「トーマス」出演は伝えましたか?



【賀来賢人】一応話したんですけど、よくわかってないと思います。この仕事を理解するのって、まだ難しいと思うんです。そもそも「お芝居」って何? という。だから「ごっこ遊びだよ」という言い方をしてるんですけど、それだと「遊び」じゃないですか。最近ミュージカルに出ていたんですけど、「歌ったり踊ったりしてるんだよ」と言ったら「いいなー」と。だから子どもにとって、僕は遊んでる人なんですよね(笑)。



■「人間ができていないと、いい仕事ができない」、“ワクワク”を求めて変わった仕事観



──家で仕事をすることは?



【賀来賢人】それが一切ないんですよ。家ではひたすら子どもと遊ぶと決めているので。そういう意味ではメリハリが付きました。子どもができるまでは、私生活もすべて仕事に費やしてたような気がします。



──前に『今日から俺は!!』で取材させていただいたときに、「これで結果が出なかったら俳優を辞める」くらいの覚悟で臨んでいるとおっしゃっていました。当時と仕事観に変化は?



【賀来賢人】あの頃はギラギラしてましたよ。何も持ってない俳優でしたから。だけど結果を出したあとに本当の厳しさが来ることを知りました。実は1年くらい前に燃え尽き症候群になってたんです。ありがたいことに仕事はどんどん入ってくるけど、何事にもワクワクできなくなってしまって。俳優をやってきた中で、あの頃が一番キツかったです。



──水道代が払えないほどの下積み時代よりも?



【賀来賢人】お金はなかったけど、あの頃は確実に毎日ワクワクしてました。「やってやるぜ!」みたいに。だけどある時、あとはルーティーンでやってしまっているところがあったりもして。そうすると自分がどこに向かってるのかもわからなくなってしまって、一時期は完全に抜け殻になってました。



──抜け殻から抜け出したきっかけは?



【賀来賢人】周りの俳優仲間がどんどん世界に届く作品に挑戦しているように、芸能界の仕組みも少しずつ変わっていくと思うんです。何も持ってなかった頃の自分は、大きな作品にたくさん出てお金をたくさん稼ぐことが「成功」だと思ってたけど、時代的にも自分の性格的にもそうじゃないことに気付いてしまった。そういう意味でも、改めてゼロの自分に戻って目指すフィールドが見えてきたことで、今はすごくワクワクしています。



──作品の大小でないとすれば、賀来さんが仕事に求めるものとは?



【賀来賢人】結局は、自分が心から納得できるかどうかだと思っています。外からどう見られるかではなくて、誰に何を言われようが、やりたいと思った仕事の選択肢は自分にある。そして選んだ以上は恥ずかしくない仕事をする。それに尽きると思います。



──家族に見せて恥ずかしくない仕事を?



【賀来賢人】それもあります。今思うと下積み時代は、ギラギラしてはいたけど、人間としてはかなりだらしなかった。「だから売れないんだよ」と当時の自分に言ってやりたいです(笑)。子どもができてから仕事の流れも好転したので、いい運を持って生まれてきてくれたんだなと思っていたけど、自分の中でギアが切り替わったことも大きかったんだと思います。人間としてちゃんとしてないと、いい仕事だってできないですから。



──賀来さんのInstagramを見ていると「生活人」として地に足がついてるなと思います。



【賀来賢人】それこそ最近パパ友ができて、ぜんぜん職種の違う人たちとの会話がすごく楽しいんです。やっぱり芸能界って特殊な世界で、どっぷり浸かってると感覚がおかしくなるんです。だけど仕事より何より、自分と自分の周りの人たちを一番に大切にすること。それがすべての基本だと思うんです。そういう意味でも働きすぎはよくないですね(笑)。

(取材・文/児玉澄子)
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