漫画の実写化、作品の本質掴む努力 ファンの“不安心理”理解で“折り合い”への挑戦

漫画の実写化、作品の本質掴む努力 ファンの“不安心理”理解で“折り合い”への挑戦

 人気漫画『バクマン。』の舞台『「バクマン。」THE STAGE』製作発表会が2日、都内で行われ、出演キャストの真城最高役・鈴木拡樹、高木秋人役・荒牧慶彦、演出・脚本のウォーリー木下氏、松田誠プロデューサーが出席した。



【写真】製作会見では…ピース&笑顔を見せた鈴木拡樹&荒牧慶彦



 この日は、大学生や専門学生が会場に招かれ、出席者に質問タイムの時間が設けられた。アニメ・漫画原作の作品を舞台化するうえで気を付けていることを聞かれると、木下氏は「漫画を舞台化するのに大事にしていることは、漫画は絵があって、コマ割りがあって…、漫画家さんそれぞれの絵のタッチ、文体があって、それをできるだけ尊重したい」と説明。



 具体的にしていることは「セリフやキャラの性格、関係性もあるのですが、それはほかの媒体でも表現されていて、漫画独特なのは絵があることだと思います。いろんなテンポの作家さんがいて、それを何回も僕が漫画を読んで『この作家さんはこういうことがやりたいんだろうな』と、なるべく自分なりに解釈して、演劇にするにはどうしたらいいのかと考えます」と伝えた。



 演じる側の鈴木は「実写化、(バクマン。は)舞台でやる形なので、漫画を読むところが大事だなと思います。カメラ割りとかを見てますし、おそらく『このテンポで読んでほしいんだろうな』というところを、できるだけ読み込んで再現しています」とし、「映像でも難しいことだと思うのですが、距離感や世界観というのは、絵に描いている通りにはまったく同じというわけにはいかないので、そこをどういう風に折り合いをつけていくのか、代わりにどういうことをしたらいいのか、そういうところがオリジナル性なのかと思い作品作りに励んでいます」と打ち明けた。



 一方、松田プロデューサーは「みんな(表現に)迷うと原作に立ち返る。とにかく正解は原作にあるというのを、いつもいつも考えてやっていて」と告白。



 漫画が実写化することが発表されると、度々、「やめてほしい」という声が一定数あるが、「ファン心理としては、『どうやってやるんだろう?』と不安もあると思います。なんなら、『やってくれるな!』という気持ちもわからなくない、『変なことをしないでね。自分が好きな作品なのに』」と理解した上で、「その思った気持ちをひっくり返さないといけないので、それは原作者の先生がどのように考えているのか、何を伝えたいのかというのを、ちゃんと我々が理解することが重要。コスプレやものまねをするわけではないので、その作品の本質を掴むことが重要なポイントだと個人的に思っています」と力説した。



 『バクマン。』は、2008年から2012年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載されていた大場つぐみ氏と小畑健氏のコンビによる漫画が原作で、真城最高と高木秋人の高校生漫画家コンビが、『週刊少年ジャンプ』のトップを目指して奮闘する様子を描いたストーリー。『週刊少年ジャンプ』編集部がモデルになっていることで話題になり、2010年から2012年にかけて3期にわたってアニメ化、2015年には実写映画化もされている。



 舞台の東京公演は10月8日~17日に天王洲 銀河劇場、10月21日~24日にTOKYO DOME CITY HALL、大阪公演は10月28日~31日にメルパルクホール大阪で上演される。
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