“料理人のM-1”『DRAGON CHEF 2021』初代王者はフレンチの下國伸シェフ

“料理人のM-1”『DRAGON CHEF 2021』初代王者はフレンチの下國伸シェフ

 “料理人のM-1グランプリ”、優勝賞金1000万円を目指し、40歳未満の若手料理人761人が参加し、激しいバトルを繰り広げてきた次世代スター料理人発掘番組『ザ・プレミアム・モルツ presents DRAGON CHEF 2021』の決勝ラウンドが4日、ABCテレビ・テレビ朝日系で放送され、北海道代表の下國伸(フレンチ)が初代チャンピオンに決定した。



【写真】そのほかの番組写真



 決勝はクルーズ船上で行われ、福岡代表・山下泰史(フレンチ)と下國が、『DRAGON CHEF』としては初めてのコース料理で対決。料理には、前菜が千葉県産の甘みの強い完熟トマト、メインは北海道産の極上の豚肉、デザートは宮崎県産の糖度が高いマンゴーと、それぞれテーマ食材が設けられた。決勝の調理時間は2時間 。



 審査をしたのは、今田耕司、林修、冨永愛、YOU、新川優愛の食通芸能人5人と、服部幸應、14年連続ミシュラン・三つ星の神田裕行、中国料理研究家の小薇、肉料理のスペシャリスト・中井松太郎、スイーツ界の重鎮・鎧塚俊彦らプロの料理人5人に、総監督の須賀洋介を加えた11人。審査員がどちらかに投票し、過半数の6票を取った方が勝ちとなった。



 初代チャンピオンの称号と賞金1000万円を手にした下國は、MCの山里亮太から「この喜びを誰に伝えたいか」と聞かれ、「正直もう言葉になりません。支えてくれた方々皆にお礼を言いたいと思います」と、涙を浮かべながら語った。



 さらに北海道の家族と中継がつながると、「優勝できたよ」と報告。奥さんや息子さんから「おめでとう」「すごい」と祝福されると、「今までありがとう」と感謝の気持ちを述べた。下國には、賞金1000万円とトロフィー、『DRAGON CHEF』の特製コックコート、副賞としてサントリーより「ザ・ プレミアム・モルツ」と、「ザ・ プレミアム・モルツ〈 香る 〉エール」、それぞれ1年分が贈られた。



 最後に下國シェフは、「やっぱり料理人ってすごい職業なんだなと痛感しながら、この戦いに臨んでました。初代DRAGON CHEFの名に恥じぬよう、これからもずっと戦い続けたいと思います」と力強く語った。



■準決勝はコロナ禍で注目の「デリバリー料理」



 サバイバルラウンドを1位通過した北海道代表・フレンチの下國伸、2位通過の福岡代表・フレンチの山下泰史、3位通過の大阪代表・中華の花田洋平、敗者復活した京都代表・和食の中川寛大が激突。



 宅配でも人気の高い「ハンバーグランチプレート」をスタジオで作り、芸能界でも屈指の食通として知られる梅沢富美男・明子夫妻、IKKO、寺島しのぶ・眞秀親子の自宅や職場にデリバリー。彼らと総監督・須賀洋介シェフが試食した。



 審査は、総監督・須賀洋介と芸能人3組がそれぞれ順位を付け、1位は5票、2位は3票、3位は1票が入る。トータルの票数で上位2人が決勝に進出できる。審査の結果、山下が14票を獲得して1位通過。下國と花田は9票で同数となったが、サバイバルラウンドの順位が反映され、下國が2位通過。花田と中川は脱落となった。



■決勝は豪華クルーズ船上でコース料理対決



 スペシャルサポーターとして、「M-1 グランプリ 2020」チャンピオンのマヂカルラブリーが参加。調理の際、山下にはイタリアンの伝説的シェフ・片岡護、下國には中華の巨匠・脇屋友詞と、2人のレジェンドシェフが助手を務めた。



 下國のテーマは「食の未来」。《前菜》はトマト料理3品。1品目は、パン・コン・トマテ というスペインのトマト料理をアレンジしたもの。湯むきしたトマトをカットし、煮詰めると、バターで炒めたパンにのせ 、カナッペに。さらにニンニクのクリームをかけた。2品目はじゅんさいのドリンク。ミキサーで濾して取り出したトマトのエキスを入れた。3品目 はカプレーゼ。味のポイントはバニラ。バニラの香りでトマトをより甘く感じるという。チーズには幻のフレッシュチーズと言われるブラータチーズを使用。さらに紫蘇のエキスと花で作ったシートもトッピングし、爽やかさを足した。



 林は「全体としてはすごく繊細で、バニラの甘みが基調になってて、最後の決め手はトマトですね。トマトがちゃんと主役になるように計算しつくされた料理だと思います」。冨永は「不思議な味がしますね。いろんな味が次々とする前菜ですね」。今田は「トマトの3種類、全部食べさせ方が違うんですけど、主役が全部トマトでした。そこにいろんな味つけがあって、めちゃくちゃうまい。うま 今田!」と絶賛した。



 《メイン》は、豚肉を使った2皿。1皿目は、豚バラを塊のままコンソメで茹でると極薄にスライス。その脂と相性のいい牡蠣を包み、コンソメでスープに仕上げた。2皿目は、北海道特産の果実ハスカップと 、も ろみ 味噌 をペーストにし、豚肉にまとわせてマリネした。ハスカップと味噌の成分で肉を 柔らかくして、 フライパンとグリルで焼き上げた。ソースにはまず溶かしバターをかけ、ホースラディッシュで優しい辛味と爽やかな香りを足し、肉本来の味を引き出した。



 YOUは「一個一個ちゃんと味がするし、構成力がすごいのかな。すごいおいしい」。鎧塚は「全体的に僕はバターをすごく感じてます。ホースラディッシュ(山わさび)をうまく使ってらっしゃる。スープは肉よりも海の味がすごくして、2皿目のお肉の方がしっかり豚肉の味がして、非常にバランスが取れた料理だと思います」とコメント。



 《デザート》は、マンゴーをカットすると、花で作ったリキュールに漬け、花の香りをつける。それをココナッツ風味のブランマンジェの上に。さらに生クリーム

でムースを作ってのせ、上には花型にくり抜いたチョコレートを添えた。



 服部は「マンゴーをデザートにするためには、それ以上おいしくしなきゃいけない。その意味では、酒の使い方も抜群で、なかなかいいですよ、これ」とにっこりだった。



■敗れた山下の料理にも絶賛の声



《前菜》は、トマト料理1品。トマトを湯むきし種を取り出すと、時間ギリギリまで使って、塩とオリーブオイルでセミドライトマトに。これをギリギリ間に合わせた温泉卵の上にのせ、トマトの端材と玉ねぎ、パプリカで作ったジュレをかけた。トマトをじっくり乾燥させることで、その旨味を濃縮。さらに温泉卵で酸味を和らげ、なめらかな舌触りを実現した。



 冨永は「トマトの酸味と卵の相性がすごく良くて、見た目によらず、すごくさっぱりしてる前菜でした」。新川は「こぢんまりしている印象が最初あったんですけど、食べてみると、爆発するおいしさですね」。YOUは「前菜でここまでバンってやってくれると。あとがまたすごいおいしいです」。神田は「黄身のトロッとした感じがトマトの酸味をくるんで、バランスは良かったです」。小薇は「素晴らしかった。すごく糖分の高いトマトなんだけど、卵がトマトの甘さを抑えていい仕事してくれました」と賛辞を送った。



 《メイン》は粗めに挽いたバラ肉を塩とハーブで練り込み、つくねにして焼き上げた。上にはわさびをのせ、和風に仕上げた。ロースを柔らかくするために使ったのがキウイ。これで豚肉を1時間マリネにしてから焼き上げた。付け合わせはとうもろこしご飯。ソースは醤油ベースにエシャロット、生姜、ビールで香りをつけた。食感の違う2つの肉を味わえる一皿。



 新川は「ハーブとわさびが喧嘩しないのかと思ったんですけど、ちゃんと最初にわさびがツンと抜けて、噛めば噛むほどハーブの香りが楽しめたので、すごくおいしかったです」。中井は「おいしかったです。食感もあって、脂っぽくもないし、バランスがいいなと思います」と感心しきり。



 《デザート》は、牛乳と麦茶を使ったチーズケーキ。麦茶の麦も入れ、香ばしく焼き上げると、その上に麦茶の粒とマンゴー、さらにマンゴーソースをかけ、チーズケーキとマンゴーの融合を図った。これには、鎧塚も「とってもおいしく食べさせていただきました。この麦茶のチーズケーキの出来は素晴らしいと思います」と舌を巻いていた。
カテゴリ