Netflix、ベネチア国際映画祭で存在感 3作品4部門の最多受賞

Netflix、ベネチア国際映画祭で存在感 3作品4部門の最多受賞

 イタリア現地時間9月1日~11日に開催された世界三大映画祭の一つ「第78回ベネチア国際映画祭」で、Netflix作品が3作品4部門の最多受賞を成し遂げ、改めて存在感を示した。



【場面写真】第78回ベネチア国際映画祭で受賞したほかの2作品



 受賞したのは――『Hand of God -神の手が触れた日-』が、【銀獅子賞 審査員大賞】と、主演のフィリッポ・スコッティの【マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)】のダブル受賞。『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のジェーン・カンピオン監督が【銀獅子賞 最優秀監督賞】。そして、マギー・ギレンホールが監督・製作・脚本を務める『The Lost Daughter(英題)』が【最優秀脚本賞】を受賞した。



 『Hand of God -神の手が触れた日-』(12月15日より独占配信)は、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(2014年)でアカデミー賞外国語映画賞を受賞した経歴も持つ、パオロ・ソレンティーノ監督の最新作。1980 年代の激動のナポリを舞台に、少年ファビエット(演:フィリッポ・スコッティ)の成長を描く物語。ソレンティーノ監督が自らの故郷ナポリで撮った本作は、彼にとってきわめて個人的な物語でもある。運命と家族、スポーツと映画、愛と喪失のエッセンスが凝縮され、観る者を不思議な感覚に包み込む。日本の一部劇場でも公開が予定されている。



 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(12 月1日より独占配信)は、『ピアノ・レッスン』(1993年)でカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞し、同作でアカデミー賞脚本賞を受賞したジェーン・カンピオン監督待望の新作。映画作品としては、2010年日本公開の『ブライト・スター いちばん美しい恋の詩』以来、約11年ぶりの監督作となる。



 主演は、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(15年)、『ドクター・ストレンジ』(17年)、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19年)などに出演するベネディクト・カンバーバッチ。一癖あるキャラクターを演じてきたカンバーバッチが新境地が挑んだ作品として注目されている。



 1920年代のアメリカ・モンタナ州を舞台に、周りの人々に恐怖を与えるカリスマ的な牧場主フィル(演:ベネディクト・カンバーバッチ)と、その弟ジョージ(演:ジェシー・プレモンス)、そしてジョージの妻ローズ(演:キルステン・ダンスト)らを巡る、絡み合う緊迫した関係をリアルに描く人間ドラマ。こちらも11月より日本の一部劇場で公開も予定されている。



 『The Lost Daughter』(12月31日より独占配信)は、『クレイジー・ハート』(09年)でアカデミー賞助演女優賞ノミネート歴を誇り、『ダークナイト』(08年)にも出演するなど、俳優としても活躍するマギー・ギレンホールの監督デビュー作で、いきなりの受賞を果たした。海辺のバカンスに訪れたレイダ(演:オリヴィア・コールマン)が、ビーチで若い母娘の姿を目にしたことをきっかけに、恐怖と混乱でピリピリしていた未熟な母親時代の記憶が蘇り、衝動的な行動の結果、心の中の奇妙で不気味な世界へ迷い込んでしまう物語。



 2018年の「第75回ベネチア映画祭」でアルフォンソ・キュアロン監督のNetflix映画『ROMA/ローマ』がお披露目され、最高賞である金獅子賞を受賞。そのまま米アカデミー賞まで突っ走って以来、Netflix映画の存在感は増すばかり。アカデミー賞をはじめとする本年度の映画賞での動向が注目される。
カテゴリ