【カムカムエヴリバディ】制作陣の挑戦 前例ない3人のヒロイン「毎回が日々鍛錬だった」

【カムカムエヴリバディ】制作陣の挑戦 前例ない3人のヒロイン「毎回が日々鍛錬だった」

 俳優の上白石萌音、深津絵里、川栄李奈と“朝ドラ”史上初の3人がヒロインを務めた連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(月~土 前8:00 総合/前7:30 BSプレミアム・BS4K※土曜日は1週間の振り返り)がきょう8日、最終回を迎えた。とある家族の100年の物語を作り上げた、制作統括・堀之内礼二郎氏、演出・安達もじり氏に、いまの心境を聞いた。



【写真】ヒロイン3人が抱き合う…撮り下ろしビジュアル



 本作は、連続テレビ小説『ちりとてちん』の藤本有紀氏が、ラジオ英語講座と、あんこと野球とジャズと時代劇を題材に書き下ろすオリジナルストーリー。“朝ドラ”史上初となる3人のヒロイン、安子(やすこ)・るい ・ひなたが、母から娘へとバトンをつなぎ、戦前から戦後、そして令和までの物語を紡いでいく。安子役の上白石、ひなた役の川栄は、3061人が応募したオーディションを経て選ばれた。深津、上白石は連続テレビ小説初出演だった。



 安達氏は「もともとの企画が、難しいチャレンジでした。3人のヒロインの物語をちゃんとできるのかたくさんの議論がありました。そして、視聴者のみなさんにとって優しいドラマであることをぶれずにやりたい思いがありました」と前例のない取り組みになった。



 「1番に目指したのは演出が姿を消すことです。作り手の存在を意識せずに見ていただける世界を作りたかった。近所にいるような家族の100年を寄り添いながら見ていただけたらという気持ちが、撮影をしながら強くなっていきました。この作品から学んだことは、私自身もたくさんあります。毎回が日々鍛錬だなと思った次第です。虚無蔵さんの言葉が身にしみます」と、どこにでもいるような家族の絵を作り上げていった。



 最終回を見終えたとき堀之内氏は「当初は、終わった時には100年分の年齢を重ねたような気持ちになると思っていました」とするも「実際は逆で、体中から力がみなぎってきました。これからの100年を作るのは私たちなんだと思いましたし、自分たちの今を大事にしていかないといけないと、胸に刻みました」と思いを語る。



 続けて「僕たちの日常は続いていくし、『ひなたは自分たちと一緒にこの世界にいるかもしれない』と感じて、元気になって頂けたらうれしい思います。この社会で生きるみんながひなたの道を歩いてほしいという願いをこめました」。



 安子はいま、アメリカで余生を過ごしているのかな? るいと錠一郎は、きょうも岡山で喫茶店を営んでいるのかな? ひなたも世界を飛び回るプロデューサーとして活躍しているのかな? 彼女たちは、私たちの日常にひょんと現れるのではないだろうか。自分にとっての“ひなたの道”を探して、前を向いて歩いて行こう。そんなことを感じさせてくれる優しい物語だった。
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