是枝裕和監督、カンヌで新人・早川千絵監督の快挙を祝福「日本映画にとってもいい流れ」

是枝裕和監督、カンヌで新人・早川千絵監督の快挙を祝福「日本映画にとってもいい流れ」

 フランス現地時間28日に閉幕した「第75回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に最新作『ベイビー・ブローカー』を出品した是枝裕和監督が、同日取材に応じ、「ある視点」部門でカメラドール スペシャル・メンションとして表彰された『PLAN 75』の早川千絵監督を褒め称えた。



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 『PLAN 75』は、もともと是枝監督が初めて総合監修を務めたオムニバス映画『十年 Ten Years Japan』の一篇。オリジナル脚本で短編映画監督デビューを果たした早川監督が、自ら再構築したオリジナル脚本、一新したキャストで長編映画化に挑んだ。少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本を舞台に、超高齢化社会に対応すべく、75歳以上が自ら生死を選択できる制度<プラン75>が施行され、その制度に大きく翻ろうされる人々の姿を描いた衝撃作。



 カンヌ映画祭のカメラドールは、最も優れた処女作に贈られる、いわば新人監督賞に相当するもの。日本映画においては、1997年に河瀬直美監督が『萌の朱雀』でカメラドールを日本人監督として初受賞。スペシャルメンションは早川監督が初めてで、25年ぶりに日本人の新人女性監督の作品がカンヌで注目を集めた。



 授賞式の前に早川監督と話す時間があったという是枝監督は「長編デビューでここ(カンヌ)に来られて、本当に素晴らしいスタートだなと。心からおめでとうを伝えました。きっと彼女はこれで、学生部門で(カンヌに)来て、長編デビューで受賞して、このあとコンペが待っているという形だと思います。去年、濱口(竜介)さんが(脚本賞などを)獲って、今年早川さんがこういう形で続いていくというのは日本映画にとってもいい流れだなと思います」と、次世代を担う者たちにエールを送っていた。



 是枝監督の『ベイビー・ブローカー』は、主演のソン・ガンホが選ばれた最優秀男優賞と、エキュメニカル審査員賞(カンヌ国際映画祭の独立賞で、キリスト教関連の団体から「人間の内面を豊かに描いた作品」に与えられる賞)を受賞した。
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