“カメ止め”から“カンヌ”女優へ飛躍の竹原芳子、NSC同期コロチキ「ビックリ」「一番売れている」

“カメ止め”から“カンヌ”女優へ飛躍の竹原芳子、NSC同期コロチキ「ビックリ」「一番売れている」

 2018年、わずか300万円の低予算で製作され、監督もキャストも当時はまだ無名にもかかわらず、熱狂的な口コミが日本列島を駆け巡り、観客動員数220万人興行収入31億円を超える大ヒットを記録し、社会現象を巻き起こした映画『カメラを止めるな!』。そのフランス版リメイクで、今年の「第75カンヌ国際映画祭」のオープニングを飾った『キャメラを止めるな!』が来週15日に日本で公開されるのを前に、6日都内でヒット祈願納涼夏祭りイベント(試写会)が開催された。



【動画】仏リメイク版『キャメラを止めるな!』予告編



 オリジナル版に続き、リメイク版にまたも無茶振りプロデューサー役で出演、5月に開催されたのオープニングセレモニー&上映に参加し、カンヌ映画祭で海外デビューを果たした竹原芳子、オリジナル版の監督で、リメイク版の日本語吹替監修を務めている上田慎一郎監督が登壇、ゲストとして竹原芳子の「NSC大阪校」33期生の同期、コロコロチキチキペッパーズ(ナダル・西野創人)が応援団として駆けつけ、トークを繰り広げた。



 上田監督と竹原は浴衣姿で登壇。上田監督は「人生初の浴衣」とのことで「『カメラを止めるな!』はいろんな“人生初”を運んできてくれたんですけど、こうして人生初の浴衣を着させてくれて、感謝しています」とニッコリ。



 竹原はカンヌで今年の“IT girl(イット・ガール=一躍有名人女性)”と注目を浴びたが、当人は「そうなんですか? 知りませんでした(笑)」と驚いた様子を見せた。現地で本作が上映された際の反響について「会場で拍手を浴びる感じで、スタンディングオベーションも4分間止まらなかったです。一緒に見てたんですが、反応がすごくて、最初のほうから笑いが起きてて、『これ、すごいことになったな』と実感しました」と興奮気味に語った。



 リメイク版を手がけたのは、「第84回アカデミー賞」で作品賞をはじめ全5部門を制した『アーティスト』のミシェル・アザナヴィシウス監督。上田監督は自身の作品がフランスでリメイクされ、カンヌで上映されるという事態に「全く想像しなかった未来が来てます。正直、まだ疑ってますからね。長い、長い夢なんじゃないか? 壮大なドッキリなんじゃないかって。想像しなかったことが続々と起こっていくなと感じてます」と、改めて驚きを口にした。



 そこに「ドッキリじゃなくてビックリです!」(ナダル)と入ってきたのが、コロコロチキチキペッパーズの2人。『カメラを止めるな!』公開当時、2人は竹原が出演してると知らずに映画館に観に行ったそう。西野は「『おもしろ~』って見てたら『同期!』ってビックリしました(笑)」と明かす。ナダルも「映画を観ながら『どんぐりさん(※竹原さんの旧芸名)!?』って声が出そうでした。それがいまやカンヌ女優ですからね」とうらやましそうに語り、西野も「同期の中で一番売れてますね」と竹原の活躍を称えた。



 コロチキの2人はフランスリメイク版も鑑賞し、西野は「オリジナル版は芸人の間でも、えげつない伏線回収が話題になってましたけど、(大ヒットで)ハードルが上りに上がった状態でのリメイク! これはこれで、リメイクの良さがあって、シリアスなシーンのガチ感が増してたり、嘔吐物の量とかが(オリジナルよりも増して)面白味がありました! 低予算で作った映画がこうやって世界に羽ばたいていくというのもすごい!」と絶賛。



 ナダルは「『カメラを止めるな!』を見てると、前の段階が“フリ”だってわかるけど、それをどんな感じで明かしていくか?という楽しみもあって、最高でした。これにも竹原さんが出てるって知らなくて『どんぐりさん!?』ってなりました(笑)」と語った。



 さらにトークは竹原、コロチキの2人のNSC時代の思い出に。当時、西野は19歳でナダルは26歳、竹原は50歳ということで「普段、なかなか交わることのない年齢差で同じ授業を受けていた」と西野。最初は願書を提出した順に振り分けられたクラスが、しばらくすると評価順にABCと分けられるといい、西野は最優秀の「A」、竹原は「B」だったが、講師の高い評価による「選抜」に選ばれていたという。一方、ナダルは「Cクラス(苦笑)。800人くらいいる中で、Aは7組、Bが15組で残りは全部Cクラス。その中でもC1からC4まであったけど、余裕のC4でした。週に1回、発声練習で大きな声出すだけ…」と苦笑交じりで当時の苦い思い出を明かす。



 西野と竹原はダンスや演技の授業で一緒になる機会も多かったそうで、竹原は「演技の授業で一度、お芝居の中で西野くんのことをケチョンケチョンに言ったことがあって、終わった後もシュンとしてて『大丈夫かな?』って思ったのを覚えてる(笑)」と当時の思い出を明かし、西野は「当時から竹原さんは異質な演技をしてたのかも…」と笑った。



 竹原はその後も、コロチキの2人の活躍をテレビなどで見て「お母さん気分(笑)」で、西野に「見たで」などとメールを送ったりしていたという。『カメ止め!』の大ヒット後、ある番組で共演した際に、車の中で竹原と西野は、当時の思い出話に花を咲かせていたというが、ナダルは「僕だけ何の思い出話もなくて、唇をかみしめてました…」と語り、会場の笑いを誘った。



 西野は、NSC時代から竹原は「お笑いで脚光を浴びる人と思っていた」と語り、「まさか女優で…」とその後の転身と活躍に驚いたよう。改めて「上田監督、すごいなと思います。どうやって見つけたんですか?」と竹原をプロデューサー役に抜てきした経緯を尋ねると、上田監督は「(竹原さんは)『カメ止め!』が初めての映画で映像での演技も初めてだったんですけど、オーディションで、いままでやった役を聞いたら『蛾(が)だけです」って(笑)」とお笑いの幕間で演じた“蛾”の話が出てきたことを明かし「それで、蛾をやってもらったら、メチャクチャしゃべる蛾だった(笑)。エライ人が来たなって思いました」と振り返った。



 そのインパクトは当初思い描いていたプロデューサー役のイメージを上塗りするほど強烈だったらしく「(プロデューサー役のイメージは)あったと思うけど、もう覚えてないです。想定がかき消された(笑)」と語った。



 そして、今回のリメイク版での竹原の演技について、上田監督は「不思議な気持ちになりました。映画の構造的に、本家そのものを取り込んだ映画なので、同一人物の成長した姿みたいに見れました。ちょっとたくましくなって、国を背負って来てる外交官みたいで、チャラけた感じがちょっとシュッとしてました」とうれしそうに評した。



 また、上田監督は竹原がフランスリメイク版で「アドリブをぶち込んでます」と暴露。それはオリジナル版の“名言”「アツアツポイント」というワードで、上田監督は「(リメイク版の)せりふになかったけど、みんなわかんないのをいいことにぶち込んでる(笑)」と明かした。



 竹原は「日本で公開されることがわかってたので、日本の皆さんが見る時にあったほうがいいなと思って、上田監督が作った『アツアツポイント』をぶち込んでやろうと思って(笑)」としてやったりの表情で明かした。日本語吹替版では、竹原も自ら吹替の声を吹き込んでおり、上田監督は「吹替にしかないせりふもあります!」とアピールした。



 今回、フランス版が制作されたことを受け、西野は「いろんな国バージョンで見たくなりました」と語り、ナダルは「ハリウッド版をやってほしい。それに出たいです!」と自らのハリウッド進出への色気も。上田監督は「これがヒットすれば、もしかしたらインド版、中国版、ナイジェリア版などさまざまな国で作られるかも!」とノリノリでさらなる広がりへの期待を口にしていた。



 トークの最後に竹原は「とても楽しい映画です。『カメラを止めるな!』と『キャメラを止めるな!』とそれから『キャメラを止めるな!』の吹替版を見て、あとはパンフレットにはミシェル・アザナヴィシウス監督の細かい説明も載ってますので、ぜひお買い求めください! 『キャメラを止めるな!』が大ヒットしますように!」と熱く熱く祈願。改めて「みなさんが『カメラを止めるな!』を観て広めてくださって、そのおかげで海外へ渡りました。みなさん、ありがとうございました」と感謝を伝えた。



 ナダルは竹原の言葉に思い切り乗っかり、「皆さんのおかげですからね。本当にありがとうございました!」となぜか“製作側目線”でまとめ、西野から「立ち位置どこやねん!」とツッコミが飛び、笑いに包まれて舞台あいさつは幕を閉じた。

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