鈴村健一『ポケモン』出演で声優人生に転機 芸歴近いサトシに親近感 【連載第6弾】

鈴村健一『ポケモン』出演で声優人生に転機 芸歴近いサトシに親近感 【連載第6弾】

 7月22日放送の人気アニメ『ポケットモンスター』(テレビ東京系 毎週金曜 後6:55~ ※放送内容は変更になる場合あり)第118話に、「ポケモンワールドチャンピオンシップス」マスターズエイトの1人であるホウエン地方のチャンピオンのダイゴが登場する。ダイゴの声を担当するのは『ポケットモンスターXY』シリーズでもダイゴを演じた鈴村健一で、当時の思い出や我が子と楽しむポケモン生活を語ってもらった。



【画像】色違いのメタグロスだ!ピカチュウがピンチの場面カット



■「サイコキネシス」は言いづらい! 業界あるある…声優泣かせのポケモン用語



――約6年ぶりにダイゴを演じますが、再登場を聞いた時の心境を教えてください。ランキング第3位のトレーナーとして登場することにも驚いたと思います。



【鈴村】 再び演じることができてうれしかったのですが、前回の出演から6年ほど経過しているので、「久しぶり過ぎて、大丈夫かな?」と少し不安がありました。ただ、この6年の間にダイゴの人気を実感しました。ポケモンの話をラジオなどですると、「ダイゴさん!」と反応していただける機会が多くて、ダイゴの人気の高さを感じます。今までは「ダイゴは人気なんだろうな」というフワっとした認識でしたが、今回の「ポケモンワールドチャンピオンシップス」でランキング第3位と聞いて人気にも納得です。



――ダイゴの相棒ポケモンはメタグロスですが、鈴村さんも好きですか?



【鈴村】 かっこいいですよね! ポケモンはピカチュウの様なかわいい系が多いと思いますが、自分はゴリっとしたフォルムのポケモンが好きで、ビームを放つ(わざ:ラスターカノン)感じも好きです!



 あと、声優として「メタグロス」は言いやすくて、ポケモンの名前は全体的に呼びやすいことに驚いています。名前に濁点があることで、パワフルさが増している感じもあり、セリフとして言う時も気持ちがいいんです。最高に好きな相棒なのですが、メタグロスが覚えているわざ「サイコキネシス」は言いづらいので、声優泣かせ(笑)仲間に聞いても「サイコキネシス」は言いにくいそうなので、“声優あるある”になっています。



 そんなメタグロスですが、関係者からメタグロスのぬいぐるみをいただいて、「お前の相棒はピカチュウじゃない。メタグロスだ!」と言いながら、子どもにプレゼントしました。なので、うちの子どもが初めてポケモンと交流したのはメタグロスとなりました(笑)。今、一緒にメタグロスと寝ています。



 ダイゴを演じているので将来、子どもに「僕はこの8人の中の1人なんだよ!」と伝えたいです。子どもなら必ずポケモンに興味を持つでしょうし、我が子が自分の意思でポケモンに触れた時、「お父さんはダイゴなんだよ!」と言えたら、それは声優として親としても幸せなことだと思います。



■声優人生変わった『ポケモン』出演 音響監督の一言で仕事に手応え 芸歴似てる?サトシに親近感



――アニメ『ポケットモンスター』シリーズが放送されたのが1997年ですが、鈴村さんが声優デビューしたのが1994年ですので、当時は新人の立場から作品の盛り上がりを見ていたと思います。その後、2000年に初めて作品に関わりましたが、当時の印象的な思い出はありますか?



【鈴村】 アニメ『ポケモン』シリーズは、僕が声優デビューしたころに放送がスタートしていて、ポケモンを見る度に「サトシって、いつポケモンマスターになるのだろうか? でも、なかなかなれず、夢を追いかける姿がいいよね!」と思っていたのですが、こうして世界8強入りした姿が明確に描かれると、サトシが旅をしてきた意味が出てきたなと思います。昔のサトシは“へなちょこ”のイメージがあったのですが、最近は「ヤバイ!」と慌てる様子がなく、「そう来たか! なら、こうだ!」と臨機応変さがあって、旅を通して成長したのを視聴者視点で実感します。



 ポケモン放送開始時(1997年)は声優業界でも話題になっていて、「誰がキャスティングされているの? 俺らにもチャンスあるかな?」と新人時代の同期たちと話し合ったのを覚えています。あのころの自分がまさか、世界8強の1人を演じるとは…ものすごく光栄ですし、声優を続けていてよかったと思います。



――ゲーム『ポケットモンスター』シリーズの1作目が発売されたのが1996年ですが、ゲーム好きの鈴村さんは当時、プレイしていたのでしょうか? 思い出があればぜひ!



【鈴村】 ゲームは大好きなのですが、発売された時はちょうど声優デビューしたころでしたので、自由に使えるお金や時間がなく、すぐにプレイできなかった苦い思い出があります(笑)。自宅前の公園でゲームボーイを手に通信ケーブルで対戦と交換を楽しむ子どもを見ていました。それを見て「いいな…面白そうだな」と羨ましく思っていました。貧乏なころにポケモンの大ブレイクが起きて、それは、ゲーマーとしてつらいことでした(笑)。



 なので、ゲームの『ポケモン』に触れる機会が中々ない中で、アニメ『ポケモン』の出演が決まった時は不思議な感じでした。「ポケモンに出演できたら、声優として人生が変わる!」と真剣に思っていましたし、業界内でもそのような見方がされる作品でした。ポケモンという大作に初めて参加した時は、「ソーナンスむら」にやってきたオコリザルをパートナーにしたトレーナーや、くさポケモンについて熱く語る研究者の役でしたが、ゲスト出演でもセリフが多くて驚きました。



 少しの出番のはずなのに台本のセリフが2ページにわたってあり、くさポケモンについて熱く語るので、少しくさポケモンにトラウマがあります(苦笑)ただ、今でも忘れられないのが、今も音響監督して作品に参加している三間雅文さんと深く絡んだことです。収録が終わったあと、今でも鮮明に覚えているのですが「助かった! ありがとう!」と言われた時、新人の自分は「あ、自分はポケモンに出演したんだ。なんとなく関わったのではなく、声優として仕事をすることができた」と手応えを感じました。



 今は三間さんと別作品で数多く一緒にお仕事をさせていただいておりますが、このポケモンの現場で初めて“鈴村健一”を認識してもらった気がします。その後、ダイゴ役へと繋がっていくので、自分の声優人生においてポケモンへは感謝しかありません。サトシの成長とともに自分も成長していった…サトシと芸歴が似ているので親近感があります(笑)。



■第118話「サトシ出陣!VSダイゴ!!」あらすじ

マスターズトーナメント1回戦の第4試合。いよいよサトシのバトルが始まる!対戦相手はホウエンチャンピオン・ダイゴ。サトシは、ダイゴが繰り出す強力なポケモンたちを相手に、追い込まれ…。自分を応援してくれた仲間たち、ポケモンたちのためにも勝利を―!立ちはだかるダイゴを破り、初戦を突破できるのか!?
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