有名人による「結婚報告」の変遷、ド派手披露宴から結婚写真まで…自メディアで発信する利点とは?

有名人による「結婚報告」の変遷、ド派手披露宴から結婚写真まで…自メディアで発信する利点とは?

 8月は多くの有名人の結婚報告があり、その個性溢れるさまざまな報告の手法が注目を集めた。東海オンエア・てつやと峯岸みなみは、てつやのメンバーカラーであるオレンジ色を基調としたタキシードとドレスに2人が身を包み、YouTubeで結婚を報告。EXIT・りんたろーはウエディングフォトをSNSにアップし、相方の兼近大樹が当事者2人よりも目立った形で写り込んでいることで話題となった。カップルや個人の世界観が如実に表れる自メディアでの報告は、近年人々に強烈な印象を与えてきた。この報告の手法には、ただ身内ノリで楽しむだけではない、大きな役割があるのではないだろうか。



【写真】新婚・りんたろー。カップルのラブラブ2ショットに乱入する兼近大樹



■結婚会見&ド派手な披露宴が当たり前 バブル期までの芸能界の結婚報告事情



「総額○億円!」とニュースになるほど、かつての有名人の結婚式はド派手なものが多かった。ゴールデンタイムの放送でテレビ中継も行われ、大物司会者が進行役を務めた。独占生中継の特番形式で2~3時間に渡り放送されることもあったほどだ。



 有名どころでいうと、1980年の三浦友和&山口百恵、1985年の神田正輝&松田聖子、1987年の郷ひろみ&二谷友里恵、1995年の古田敦也&中井美穂、2007年の陣内智則&藤原紀香などが挙げられる。



 テレビ番組と同等くらいの予算をかけ、さまざまな企画や余興があったり、花嫁のドレスやお色直しが注目されたり、招待客が1000名を超えたりと、その規模感やスケールの大きさも話題を集めた。とにかく豪華絢爛で、結婚式自体がひとつのコンテンツとなっていたが、世の中の景気が悪くなっていくに連れて、次第にそれまでの芸能界特有のド派手な演出や規模感が時代にマッチしなくなっていった。



 時代に合わないド派手な演出をすればするほど、大衆からは反感を買うことになる可能性をはらんでいたし、離婚した場合には「あれだけ派手にアピールをして式を挙げたのに…」と批判に晒されるリスクも決して低くはなかった。



■別れたとしても、その後の関係性も含めて“尊い”と見守られる、“結婚写真”の利点



 バブル期以降、世間ではいわゆる「地味婚」が新しい潮流のひとつになっていく。当時、その代表的な存在であったのが、1995年に結婚をした永瀬正敏&小泉今日子だ。2人が結婚式を行わなかったことは大きな話題となり、「ジミ婚」は1996年の流行語にも選ばれた。



 そこから、有名人のマスコミへの結婚発表は、事務所を通してのFAXや手書きコメントのみというケースが増え、公の場での披露宴は行わない形式がスタンダードになっていった。



 ここで現在の主流である「結婚報告写真」について触れるが、有名人の結婚報告写真で「いまだに思い出す…」と懐かしまれ反響が高いのは、1999年に結婚をした西川貴教&吉村由美である。PUFFYとT.M.Revolutionはデビュー年が同じで、離婚後もライブイベントで共演をしたり、お互いの番組で元パートナーについて触れたりと、その後の微笑ましい関係性も含めて、それぞれのファンから見守られているという図式が見て取れる。



 SNSが広く浸透したことで、それらの印象深い写真は事あるごとに“回顧”されるように。写真報告の流れも、さまざまなバリエーションを持つように変化を遂げていった。「ご報告」などのタイトルがユーザーをざわつかせ、情報の初出し自体を自身のSNSで行う傾向が一気に強まっていく。



 パンツスタイルでの結婚報告が話題になった山本美月&瀬戸康史、夫婦揃って着物姿で報告をしたバービー、パートナーの前で笑顔を見せている写真を公開した“笑わない男”で有名だったラグビー・稲垣啓太などなど。SNSでプライベートの発表を行い、その後も時折投稿する写真によって夫婦の関係性を覗かせて、本人たちの活動自体とは別軸で新たな自分を見せられる場になっていった。



■自身のSNSでの報告がトレンドに 夫婦共演時のプレミアム感も大きい



 写真で報告という形式をとることで、少なくともバブル期のド派手婚から生じるような嫌味っぽさは薄まっている。慎ましやかで微笑ましい幸せを演出することができ、普段の活動とは異なる自分が垣間見えることで好感度も上がる。近年はよりカジュアルで爽やかなルックとして「白シャツ」を着用した結婚報告写真がよく見られていた。



 2016年に結婚をした妻夫木聡&マイコは白シャツを着て満面の笑顔で寄り添う2人の姿を公開。2019年に結婚発表をした高橋みなみは「だんな」「よめ」と書かれた白シャツを着ている夫婦の写真をSNSに投稿。この2組の結婚報告には、「2人の距離の近さや普段の関係性が写真に表れている」とか「すごくナチュラルで親近感が湧く」などといった声が多く見られた。



 さらに、後々追って結婚後のエピソードを披露したり、夫婦共演が実現したりすることでの話題性やプレミアム感の付加価値も大きい。2019年に結婚をした窪田正孝&水川あさみは、夕日をバックにした結婚報告写真をSNSに投稿した。結婚後は、水川のインスタライブに窪田がいきなり乱入をしたり、窪田がテレビ番組に出演した際に、家族の話に及んだところで「めっちゃいい嫁なんですよ」と突然ノロケ始めたことで、意外性のある窪田の一面が話題になった。



 2017年に結婚発表をした渡部健&佐々木希は、白シャツを着て笑顔を浮かべる2人の結婚報告写真をSNSに投稿。その後、ロッテ『キシリトール』のCMで夫婦初共演を果たし、大きな反響を呼んだ。微笑みながら2人が見つめ合うシーンもあり、当時CM自体の価値は一気に増したといえるだろう。結婚時に夫婦2人の姿をメディアにさらさなかったことで、夫婦で共演した際のプレミア感もある。



 「そうきたか!」と今や大喜利のようにもなっている有名人の結婚報告写真。どんな人にとってもすごく身近な手段であり、夫婦としての関係性や考え方までも伝えられる。さらに、のちに思い出されるような報告写真は、憧れの対象にもなる。今後はどのような写真に出会えるのか、期待しながら楽しみに待ちたい。
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