原田美枝子、サン・セバスティアン国際映画祭で『百花』上映 拍手喝采に涙 

原田美枝子、サン・セバスティアン国際映画祭で『百花』上映 拍手喝采に涙 

 俳優の菅田将暉と原田美枝子が主演する映画『百花』(公開中)が、スペインの「サン・セバスティアン国際映画祭」のオフィシャル・コンペティション部門へ正式出品され、現地時間20日に公式上映が行われた。現地には原田と川村元気監督が駆けつけた。



【画像】映画祭の公式行事を満喫する原田美枝子



 サン・セバスティアン国際映画祭は1953年から続いているスペイン最大の映画祭で、今回は記念すべき70回目として今月16日~24日まで開催。前回は『ドライブ・マイ・カー』も正式出品されて話題となった。



 20日午前、公式上映前に行われた記者会見では、原田が「こんにちは! ドノスティア!(バスク語でサン・セバスティアンの意) この映画が世界の方々にどのように受け取っていただけるのか楽しみです。ありがとうございます」とスペイン語であいさつし、会場から大きな拍手と歓声を浴びた。質疑応答では多くの海外メディアから質問が途切れることなく続き、終了予定時間を大幅にオーバーするほどに関心を集めた。



 質問の中には、原田が出演した黒澤明監督作品(『乱』、『夢』)について言及するものもあり、原田は「黒澤監督との仕事は緊張しましたが、時間がたっても昨日のことのように全部を思い出せます」と答えつつ、これから上映される『百花』についても「川村監督との撮影も1シーン1カットで非常にエネルギーを使いましたが、監督の目指しているものが分かり、信頼して身を預けることができました」としっかりアピール。



 川村監督が「原田美枝子という女優は、黒澤明監督の作品に出演していたり、今の日本の映画界にとって伝説の人。以前から自分が映画を撮る時は日本映画を背負っているような女優に出ていただきたいという想いを持っていました」と答える場面もあった。



 その後、公式上映までの間、サン・セバスティアンの名所であるイゲルド山やサン・セバスティアン市庁舎を訪れ、記念撮影を実施。原田はサン・セバスティアンの美しい空と海にも負けない、晴れやかな笑顔を見せていた。



 公式上映前の午後9時40分、華やかにライトアップされた映画祭会場のKursaal Congress Centre(クルサールコングレスセンター)のレッドカーペットに、原田と川村監督が登場。昼間の青いドレスとは異なる雰囲気の、『百花』のイメージカラーでもある黄色の着物に身を包んだ原田は、サインを求める観客に快く応えていた。



 午後10時から行われ、本編終了前のエンドロールに入ると映画祭最大級のキャパシティ(1800席)を持つ会場は拍手喝采に包まれた。立ち上がって拍手する人も大勢いて、エンドロールが終わるまで鳴りやまず、原田も感極まって思わず涙を流した。さらに、多くの観客がそのまま劇場ロビーに残り、退場する原田と川村監督をお見送り。ここでも惜しみない拍手と歓声が響き、涙を流しながら声をかける観客の姿も。原田と川村監督は、日本人らしく観客に深々とお辞儀をして、会場を後にした。



 原田は「まさか泣くと思わなかったです(笑)。皆さんがちゃんと受け止めてくれた気がして、本当にうれしかったです。映画をきちんと観てくれる人たちがいるっていうことが分かり、楽しく過ごせた映画祭でした」とコメント。



 川村監督も「遅い時間からの上映にも拘らず、これだけの満員上映で、こんなに大勢の方に見送りまでしていただいて、感動しました。観客の表情から、映画が伝わったことがすごく分かりました。サン・セバスティアンという町には映画を愛している方々がたくさんいて、映画人であるということだけで温かく迎えてくれ、すごくうれしかったです」と、感無量な様子だった。
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