『テレビ朝日新人シナリオ大賞』22歳・大学生の若杉栞南氏が選出「かなうならば、仲野太賀さんに…」

『テレビ朝日新人シナリオ大賞』22歳・大学生の若杉栞南氏が選出「かなうならば、仲野太賀さんに…」

 2000年7月に創設以来、数多くのシナリオライターを輩出してきた第22回『テレビ朝日新人シナリオ大賞』が28日発表され、大賞が若杉栞南(かんな)氏(22)の『拝啓、奇妙なお隣さま』に決定した。若杉氏は埼玉県在住の大学生で「第1回のときには生まれていなかった私ですが、第22回に22歳という年齢で大賞をいただけたことをうれしく思います」と喜びを語った。



【写真】大賞&優秀賞を受賞した宮本真生氏、若杉栞南氏ら



 大賞に輝いた作品は、車に轢かれたことが原因で遷延性意識障害、いわゆる植物状態に陥った青年、山村隆の物語。彼は運ばれた病院で、同じく選延性意識障害の老人・川口修吉と高校教師である桑部辰郎から話しかけられる。それから彼らは当人しか聞こえない会話を、何も知らない家族のもとで繰り広げていくところから始まるヒューマン・ドラマ。



 若杉氏は「いま大学4年生で、就職を考えなければならない中、どうしても脚本を書いていきたいと思いがありました。『就職をせずに脚本家になりたい』と家族に伝えたときに、何も否定をせずに『じゃあ頑張りなさい』と背中を押してくれた家族がいます。そんな家族を持った私が書いたテーマ『家族』の作品が大賞を獲れたことは、私の家族にも感謝を伝えたいです」と涙を浮かべた。



 選考委員の井上由美子氏は「ファンタジーなんですが感情のリアリティーがあり、悲劇と喜劇、絶望と希望のバランスが巧みでした。人が死ぬのにハッピーエンドというラストで、家族というテーマを説教臭くなく捕まえていました。個人の感想ですが、この10年くらいで一番好きな大賞作となりました」と絶賛。そして「才能は重いものだから、溺れないように頑張ってほしい」とエールを送った。



 若杉氏は、今後書いてみたいテーマに『二重人格』を挙げ、「もしかなうならば、仲野太賀さんにお願いできればと思います…」と恐縮しながらも、夢を語った。



 同賞ではフレッシュで有能な脚本家の発掘および育成、制作現場の活性化と魅力的なコンテンツの提供を目的として創設。過去には『リーガルハイ』『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)で知られる古沢良太氏(第2回大賞)、『家政夫のミタゾノ』シリーズ、『ヒモメン』、『時効警察はじめました』、『刑事7人』(いずれもテレビ朝日)などを手掛けた小峯裕之氏(第8回優秀賞)を輩出してきた。



 22回目となる今回は、『家族』というテーマでテレビドラマ脚本を募集。3月1日の締め切りまでに計1064篇の応募があり、第1次選考では日本脚本家連盟に所属する脚本家によって178篇が通過。第2次、第3次選考は、テレビ朝日のプロデューサー、ディレクターなどで構成された“社内選考委員会”によって審査が行なわれ、第3次選考で10篇に絞り込まれた。



 9月5日には、選考委員の井上氏、岡田惠和氏、両沢和幸氏による最終選考会が行なわれ、3篇の受賞作品が決定。若杉氏のほか、平岡達哉氏(40)の『さすらいのパンツマン』、宮本真生氏(30)の『代表取締役息子』が優秀賞に選出された。なお、大賞には賞金500万円、優秀賞には100万円が贈呈される。
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