【ANN55周年連載Vol.6】“誕生日”に貴重証言続出の特別番組 今を担うCreepy Nutsのイベントも大盛況

【ANN55周年連載Vol.6】“誕生日”に貴重証言続出の特別番組 今を担うCreepy Nutsのイベントも大盛況

 1967年10月2日の深夜1時。「君が踊り僕が歌うとき、新しい時代の夜が生まれる。太陽のかわりに音楽を、青空のかわりに夢を。フレッシュな夜をリードするオールナイトニッポン!」という糸居五郎の第一声で、ニッポン放送“深夜ラジオの代名詞”『オールナイトニッポン(ANN)』が幕開けした。現在にいたるまで、才能豊かな数々のパーソナリティーを見出し、リスナーに寄り添い、常に時代の最先端を見つめ、話題や文化を発信してきた『ANN』が、この4月から55周年YEARを迎えた。



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 ORICON NEWSでは、毎月1組のパーソナリティーにスポットを当てて『ANN』の今を紹介する連載企画をスタート。第6弾の初回は、『ANN』が幕開けした2日に行われた『オールナイトニッポン55周年記念 Creepy Nutsのオールナイトニッポン『THE LIVE 2022』~オレらのRoots はあくまでラジオだとは言っ・て・お・き・たい ぜ!』と、同日深夜1時に放送された特別番組『1967年10月2日オールナイトニッポンが生まれた日』について紹介したい。



■アンコー&カッキーの特番で『ANN』命名秘話が判明 「ビタースウィート・サンバ」にまつわる逸話も



 『オールナイトニッポンが生まれた日』は、初代パーソナリティーの1人である“アンコー”こと斉藤安弘、垣花正が生出演。1967年当時の編成部長で、ANNを作ったと言われる羽佐間重彰氏が2000年に収録された貴重なインタビュー音源も放映された。羽佐間氏によると、50年代の後半からテレビが活況していく中で、ラジオが衰退し、当時の編成局長だった石田達郎さんから「ラジオは潰れるかもしれない。でも、最後に潰れような」との声かけがあったというが、チャンスもあった。「受験も激しくなっていった時代で、親から『いつまでテレビを見ているの!』と言われて、子どもがラジオを持ち込んで、部屋でこっそり勉強するふりをして聞いていた。孤独を慰めるためにラジオが必要だったんだな」。



 そんな中、羽佐間氏が“若者向け”の深夜番組を立ち上げた。「日本テレビがあるから(ニッポン放送と)非常に混同するんだよな。『ニッポン』という名前を浸透させようと思って、とにかく『ニッポン』という番組名をつけようと。それで『オールナイトニッポン』と、タイトルも自分でつけました」。月曜日から順に、糸居五郎、斉藤安弘、高岡寮一郎、今仁哲夫、常木建男、高崎一郎が土曜日までを担当した。羽佐間氏は「当時、アナウンサーっていうのは無個性だったんですよ。それで、アメリカで使われていたパーソナリティーという命名をしたのが嚆矢(こうし)ですよ。受験生は孤独で聞いているから、男女での会話をやめて、パーソナリティーをひとりにした」と興味深いエピソードも飛び出した。



 『ANN』を象徴する「ビタースウィート・サンバ」にまつわる逸話も。同曲の選定に関わったフジパシフィックミュージックの朝妻一郎会長によると、初代パーソナリティーのひとりである高崎が、妻が持ってきたハーブアルパート&ティファナブラスのアルバム『ホイップド・クリーム&アザー・ディライツ』を聴いていく中、同曲を聴いて「お前コレだよコレ!」と決めたという。貴重な証言とともに、過去をひもとく特番となったが、斉藤の「パーソナリティーが変わっても、容(い)れ物が変わらなければ続いていく」という言葉も非常に印象に残った。



■ラジオが“ルーツ”のCreepy Nutsがイベントで魅せる まさかの“右京さん”登場も



 特別放送からさかのぼり、同日の夕方には「新しい時代の夜」を担い、月曜日の『ANN』を担当しているCreepy Nutsがニッポン放送に隣接する東京国際フォーラムで番組イベントを開催した。アーティストとして年々進化を見せてきた2人が、敬愛するRHYMESTERの楽曲「Future Is Born」の歌詞を踏まえたタイトルで、自らの“ルーツ”であるラジオを軸にしたものとなったが、番組内でも恒例のコーナーや話題が凝縮された内容となった。



 松永が番組内で熱弁していた『相棒』にまつわるコーナーも実施。水谷豊扮する杉下右京が「紅茶を高い位置から入れる」仕草をCreepyの2人が行う「紅茶ギャグチャレンジ」では、企画のバカバカしさと、R-指定の奮闘ぶり、松永のおふざけに和やかな空気が漂っていたが、おもむろに“右京さん”の名フレーズ「そんなつまらない企画、おやめなさい!」が聞こえると、会場に驚きの声が広がった。2人が「ちょっと待って!」と動揺する中、サプライズでVTR出演を果たした水谷は「こんばんは、杉下右京こと、水谷豊です」とあいさつ。「(2人のことは)もちろん存じ上げています。テレビでも拝見しています。テレビで拝見したときも思ったんですが、お2人明るいじゃないですか。いろんなことを乗り越えて、あの明るさがあるんじゃないかな」と“推理”した。



 紅茶のシーンを『ANN』内で取り上げていることについては「ギャグということもないんですけど(笑)。僕がとやかく言うことではないんじゃないかな(笑)。フフフ」と笑い、右京になりきって「実際はみなさんが思うような高さじゃないんですよ。こんなもんでしょうか?」と実演した。その後は「最後にひとつだけ。シーズン21が始まります」と切り出すと、今シーズンで復活する寺脇康文演じる亀山薫も登場し「右京さん始まりますよ」と呼びかけ。「君いたんですか?」「亀山くんです」「最後にひとつだけ。よろしいですか。相棒シーズン21が始まります」と締めくくった。



 番組内での“お遊び”が、本人へとつながる展開に、2人はもちろん、会場の観客も大喜び。最後は2人のライブで、圧巻のパフォーマンスとともに、会場のボルテージも最高潮に達する中、合間のMCでR-指定は「ちゃんとオレらのかっこいい部分出せているとは思えますね(笑)。今回もなんですけど、ライブビューイングでどんな感じで見ているかも気になりますし。実際に会場集まってくれたみなさん、こうやって盛り上げてくれているし。各地で、いろんなところに見ているっていうのはラジオっぽいですよね。(ANN)55周年にこういうイベントがあって、それを我々が任せていただいているっていうのは光栄です」とかみしめるように語っていた。



 55年にわたって「フレッシュな夜をリード」してきた『ANN』の過去と現在がつながった、10月2日。6月からは、人気番組をマスター音源で聞くことができるアーカイブサブスクリプションサービス『オールナイトニッポンJAM』がスタートするなど、未来のラジオもリードしている『ANN』が今後どのような歩みを進めていくのか、期待したい。
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