Roselia最新シングルインタビューvol.3 工藤晴香&中島由貴、愛用ギター/ベースへの愛情語る「ライブごとにより良い音をお届けできれば」

Roselia最新シングルインタビューvol.3 工藤晴香&中島由貴、愛用ギター/ベースへの愛情語る「ライブごとにより良い音をお届けできれば」

 アニメ、ゲーム、コミック、声優によるリアルライブなど様々なメディアミックスを展開する次世代ガールズバンドプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』から生まれた第2のリアルバンド・Roselia(ロゼリア)が、10月26日に最新シングル「Swear ~Night & Day~」をリリースした。



【写真】ライブのたびに進化を遂げるRoselia工藤晴香のESP製ギター



 ORICON NEWSでは、メンバー全員に同作への思いを聞くインタビューを実施。さらに、ギタリストの工藤晴香とベーシストの中島由貴には、現在ライブで使用している愛用機材についても語ってもらった。



■工藤晴香が語る音作りの進化「ライブごとにより良い音をお届けできれば」



――工藤さんが普段ライブで使用しているESP製M-II SAYO IIについて教えていただけますか?



【工藤】私の演じている氷川紗夜ちゃんが、劇中で使っているギターになっています。



――特に気に入っているところは?



【工藤】一番はやっぱりボディートップのトラ目です。すごくキレイに入っていてお気に入りですね。私はライブだとチューニングの違いで何本か同じモデルを使い分けているんですけど、個体差もあります。トラ目=木材の杢目ですから、当然ギター1本1本で違いますし、ボディーカラーの青色の発色具合も違うんですよ。



――発色具合にも違いを感じるんですか?



【工藤】最初の頃に使っていた紗夜モデル(M-II ROSELIA SAYO)はわりと色が濃くて、見る角度や照明によっては黒っぽく見えることもあったと思うんです。それに対して、今使っているM-IIは青!って感じで、以前よりもハッキリと色が出ている気がします。ESPさんが『よりキレイに色を出すためには…』って、いろいろと試行錯誤してくださっているんですが、そういう変化も面白いですね。



――ほかに気に入っているポイントはありますか?



【工藤】Roseliaのモチーフでもあるバラのインレイが指板に入っているところも好きです。あと、ライブでずっと使ってきたことで、演奏しやすいように少しずつ変更されてきた部分もあって。例えば、最初の頃は普通のポジションマークだったんですが、今のモデルは蓄光タイプになっているんですよ。『暗いステージ上でも見やすいように』と、アップデートしていただいたんです。



――今年5月に行われた単独ライブ『Episode of Roselia』では、新たなピックアップを搭載したモデルも登場させていましたよね?



【工藤】ジュピター(セイモア・ダンカン製JUPITER RAILS)ですね! そうなんです。コニファーフォレストのライブから新しく導入しまして、「LOUDER」と「Neo-Aspect」と「Song I am.」で使いました。



――初代モデルはEMGのアクティブピックアップを搭載し、その後セイモア・ダンカン製のセンティエント(フロントPU)とナズグル(リアPU)に換装するなど、工藤さんは音色面でのアップデートも行ってきました。今回、新たにジュピターを載せようと決めた理由は?



【工藤】まず決め手になったのは、シーケンスとの混ざり方が良いということでした。メインギターに載せているナズグルは、例えば「FIRE BIRD」のような、太い音でズクズク刻むような曲に合う印象なんです。で、今挙げた3曲を実際にナズグルとジュピターで弾き比べてみたら、ジュピターの音はシーケンスが鳴っている中でも際立って聴こえたんですよね。「LOUDER」と「Neo-Aspect」と「Song I am」などの楽曲に合う音だなというような印象です。



――では、今後はほかの楽曲でも使用する可能がある?



【工藤】そうですね。「Determination Symphony」とかにも合うのかなって考えていて。じっくりといろいろ試してみて、これからもライブごとにより良い音をお届けできれば良いなって思っています!



■楽曲やライブの拡がりに応じて進化する工藤のギター



 リアルバンド始動から多彩な拡がりを見せてきたRoseliaの楽曲群。その間、ギターの演奏面/サウンド面でも新たなアプローチが次々に採り入れられ、曲調の拡大に対応するべく、工藤はライブごとにギターの細部や音作りで試行錯誤を繰り返してきた。



 その1つの集大成と言えるのが、「TOKYO MX presents 『BanG Dream! 7th☆LIVE』(2019年2月)で披露されたESP製M-II SAYO II。本器は氷川紗夜(※作中で工藤が演じているキャラクター)モデルの最新型であり、フレイムメイプルトップ+アルダーバックボディーの採用や、セイモア・ダンカン製センティエント(フロント)とナズグル(リア)というパッシブピックアップへの換装などの仕様変更が施され、音色面で劇的な進化を遂げた1本でもある。



 2020年12月からは、ピックアップをセイモア・ダンカン製ファットキャット(SPH90 -1)へコンバートさせたM-II SAYO IIも導入した。こちらはリッチライト指板の採用や衣擦れに由来するノイズを防止するフィルム(ボディー背面)の導入など、実戦向けの工夫や仕様変更が採り入れられたギターになる。



 実際のライブでは、ピックアップの種類別にレギュラーチューニング用/ドロップDチューニング用のギターが用意されており、レギュラーチューニング用のセンティエント&ナズグル搭載機のみ、初代モデル(ESP製M-II SAYO)がカスタマイズされた1本となる。



 また、アーミング奏法も行う楽曲を披露する際には、フロイドローズトレモロユニット搭載ESP M-II SAYO II FRを起用している。5月に行われた単独ライブ『Episode of Roselia』では、セイモア・ダンカン製JUPITER RAILS搭載の最新型モデルも登場させた。



■アンプサウンドを軸に、エフェクターで彩りを加える工藤の音作りスタイル



 工藤は、ディーゼル製ハーゲン(ヘッドアンプ)と同社製V412(スピーカーキャビネット)という組み合わせのアンプを使用。ハーゲンが装備している計4チャンネルの中でチャンネル3(メガ・ディストーション)を歪みのメインに据え、基本的にアンプ主体で音作りをするスタイルになる。



 足下のエフェクターボードには、BOSS製ハーモニストPS-6(オクターバー)やフリーザトーン製RM-1 S(リングモジュレーター)などが並び、ドライブ系のペダルは存在しない。かつ、BOSS製DD-500(デジタルディレイ)とイーブンタイド製H9はエフェクトループ内に組み込まれておらず、アンプのセンドリターンに接続されるようになっている。



■中島由貴が語る音作りの進化「いろいろと試行錯誤をした結果、今が一番演奏しやすい状態」



――中島さんが普段ライブで使用しているESP製BTL LISA IIについて教えていただけますか?



【中島】私の演じている今井リサが、実際にゲームの中でもアニメの中でも使用しているベースを、忠実に再現していただいたモデルですね。それを私なりに演奏しやすいようにカスタムしています。



――どのようなカスタマイズを?



【中島】スラップをするときに指が潜り込みすぎないよう、ちょっと指板を削ってエンドスロープを取り付けていただいたり、フィンガーレストを付けていただいたり…と。エンドスロープの角度やフィンガーレストの高さに関して、ずっとミリ単位の調整をしてきました。



――では、現在の状態が中島さんにとってベストな状態?



【中島】そうですね。いろいろと試行錯誤をした結果、今が一番演奏しやすい状態になっています。この状態にカスタムされたBTLは、私がライブで使っているメインとサブだけなので、世界に2本しかないんです。演奏性の面では、ほぼ完成形だと思います。



――“演奏性の面では”というと、サウンド面ではまだまだ突き詰めていきたいと?



【中島】メインの子がすごく元気が良くて、半音下げチューニングで使う子やサブとして用意している子は普通くらいなんです。今、その個体差をどうしようかなって考えています。



――個体差があるということは楽器の大きな魅力ですが、一方でライブの音作りにおいては1つの壁になりますよね。



【中島】はい。ベースを持ち替えるとき、耳中の音(※ライブ中、イヤーモニターで聴いている演奏音)が大きく変わってしまいますし、結果的にみなさんに聴いていただく外音にも影響が出ますから。そういった差を“個性の違い”として活かすべきなのか、ベース本体を調整して均一にするべきなのか。それをスタッフさんと話し合っていて…まだ検討中です(笑)。



■世界に2本しか存在しない“中島仕様”のベースラインナップ



 サウンドの振り幅を拡げるための変遷を経てきた工藤のM-IIに対し、中島のBTLはエンドスロープやフィンガーレストの増設など、演奏性をより一層高めるための試行錯誤や調整が繰り返されてきた。



 その点で、2020年夏頃に完成した最新モデル・ESP製BTL LISA IIは、中島がRoseliaのベーシストとして歩んできた道のりのすべてを詰め込んだベースだと言える。現在のライブでは2本のBTL LISA IIが用意されているが、どちらも4弦にヒップショット製ベースエクステンダーペグが取り付けられているため、瞬時にレギュラーチューニングからドロップDチューニングへと切り替えることが可能。その結果、ライブ中はメイン/サブという位置づけになるものの、どちらをメインにするかはライブ当日の音響環境やベース本体のコンディションなどによって決定されているという。



 BTL LISA IIは、エルボーカットやホーンカットなどの加工によって独特な流線形のシェイプに仕上げられた、フレイムメイプルトップ+アルダーバックという組み合わせのボディーを持つ。アルダー材は一般的に重量のある木材とされるが、中島のベースはいずれも非常に軽量であることも特徴になる。



 ピックアップは、フロント/リア共にセイモア・ダンカン製SJB-1を搭載。JBスタイルのピックアップだが、片方のモデルには幅の広いカバーを装着している。コントロール部は、マスターボリューム/ピックアップバランサー/3バンドEQという構成で、EQ回路にはハイファイなモダントーンから温かみのあるビンテージサウンドまでをカバーするESP製シナモンが採用されている。



■エフェクターでサウンドを組み上げていく中島のサウンドメイク



 中島のアンプは、EBS製TD660(ヘッドアンプ)と同社製プロライン810(スピーカーキャビネット)を組み合わせ。基本的に楽器本体と足下で音色のベーシックを作り上げるシステムになっているため、2019年初頭までEQ類はすべてフラット(12時)に設定されていた。そこから、指弾きで演奏する中島のプレイ・スタイルや使用するエフェクターの変化に合わせてセッティングが調整されていった結果、コンプ/リミットノブを0にしつつブライトを抑え、ゲインを若干持ち上げる形へと変化。



 エフェクターボードには、ダークグラス・エレクトロニクス製マイクロチューブスB7Kウルトラ、同社製アルファ・オメガ・ウルトラ、シンズ・ミュージック製ベース・マスター・プリアンプという3台のプリアンプが揃えられているが、常時ONになっているのはB7Kとベース・マスターのみ。アルファ・オメガ・ウルトラはサブと位置づけられ、通常時は結線されていない。なお、ベース・マスターは今井リサ(※作中で中島が演じているキャラクター)のイメージカラーに合わせ、赤い筐体を採用した特別仕様のモデルになる。



 そのほか、EBS製マルチ・コンプ、スラップ時に音の輪郭を浮き立たせるために踏むMXR製10バンド・グラフィックEQ、シンズ・ミュージック製パーフェクト・ボリュームPFV1“LISA”(ボリュームペダル)、MXR製M133マイクロアンプ+(ブースター)が並べられている。M133は、「R」のイントロなどで音のキャラクターを変えずにボリュームのみをアップさせるためのブースターとして使用。また、音質面のさらなる安定を目指して、パワーサプライにトゥルートーン製1スポット・プロCS7を起用しつつ、各種ケーブルの結線を太くしていることも注目点になる。
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