ELLEGARDEN、初ドキュメンタリー映画に率直な感想「観るたびにいろんな伏線を張ってくれてることに気づく」

ELLEGARDEN、初ドキュメンタリー映画に率直な感想「観るたびにいろんな伏線を張ってくれてることに気づく」

 ロックバンド・ELLEGARDENが14日、都内で行われたドキュメンタリーフィルム『Amazon Music Presents「ELLEGARDEN : Lost & Found」』の完成披露試写会に出席し、木村太一監督、音楽雑誌『ROCKIN'ON JAPAN』編集長の山崎洋一郎氏とともにトークを展開した。



【写真】初のドキュメンタリー映画の感想を語り合うELLEGARDEN



 同作は、バンドの結成から人気絶頂での突然の活動休止、10年ぶりの再始動、16年ぶりのニューアルバムの制作過程までを描いた、同バンド初の長編ドキュメンタリー映画となる。細美武士(Vo&Gt)、生形真一(Gt)、高田雄一(Ba)、高橋宏貴(Dr)への個別インタビューに加え、ロックバンド・ONE OK ROCKのTakaやBRAHMAN/OAUのTOSHI-LOW、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文、シンガー・ソングライターの矢野顕子らもゲスト出演。膨大な過去の映像群とともに、さまざまな視点からELLEGARDENの過去/現在/未来を紐解くという内容で、11月25日からAmazon Prime Videoで全世界独占配信される。



 はじめに完成した今の心境を聞かれた木村監督は、「疲れた、やっと終わったって感じです(笑)」と冗談っぽく吐露しつつ、「自分でも学ぶところが多かったような作品。アーティストとしての姿勢など、自分でもあらためて見直すキッカケになった」と手応えをかみしめた。



 続けてメンバーも感想が求められたが、高田は「何度も制作途中のものはパソコンとかで観ていましたけど、大きな画面で観るといろいろと…昔のウブさん(生形)キツいなとか」と言い出し、生形からは「お互い様だからね?」とツッコミが飛ぶ。その後「すごい素晴らしい仕上がりでビックリしました」と何とか着地点を見つけたものの、細美から「…どういう感想?(笑)」と指摘されていた。



 生形は「自分たちのことながら何回かウルウルきちゃいました」と回顧し、高橋は「泣いちゃいますよね」と照れながら、「こんな大画面でELLEGARDENの映像を観られる日が来るなんてまったく予想していなかったんで、会場を準備してくれたスタッフや監督に感謝したいです」と伝えていた。



 山崎氏は、涙を浮かべる生形と高橋のとなりで細美がビールを飲みながら鑑賞していたことを明かす。すると細美は、「俺たち、自分の映画の完成試写会なんて一生で一回じゃないですか。でも、ビール飲みすぎて途中で小便行きたくなっちゃって(笑)。絶対耐える!っていう過酷な戦いをしていました」と鑑賞時のエピソードを話して笑いを誘った。



 その後細美は、「あとは、結局このドキュメンタリーって木村太一の目を通して俺たちを見るとこう見える、こういう物語だと解釈できるっていうものになっていて、それがすごく面白い」ともコメント。「俺たちはこの4人を外側から俯瞰で見たことがないので、こういうふうに見えるのかって。インタビューの編集の組み方とかも、真実のようであり、太一の解釈であり…新鮮でした。太一に監督をやってもらえて光栄でした」とあらためて感謝を伝えた。



 そんな木村太一監督が起用された理由について、細美は「最初はレーベルからの紹介だったんだけど、かなりエキセントリックな性格の人だと思った」と第一印象を語りつつ、「芯の強い人じゃないと俺らと長い間一緒にいるのは無理だと思ってたんで、この人ならいけるんじゃないかと」と理由を話した。生形も第一印象は細美と同じだといい、「エキセントリックだけど、すごい筋が通ってる」と添えた。



 一方、木村監督は「最初にZoomでミーティングをしたとき、『あんま撮らせねぇよ』って雰囲気だった」とメンバー4人の第一印象を語ったが、「コミュケーションを取っていったら、『何で撮ってねぇんだよ』くらいになってくれたので、うれしかったですね」と、撮影を通して関係値を深めていったこともうれしそうに語っていた。



 また、木村監督は撮影前のELLEGARDENとの出会いについて「イギリスにいたので、「Salamander」(2006年8月リリース)辺りから知ったんです。こんなに英語の発音がしっかりしているバンドが日本にいるんだと」と語り、「ファンのみなさんに比べたら全然で。でも、逆にその程度だったからこそドキュメンタリーとして外からの視点で撮れた」「入口から愛情が強すぎたら成立していなかったと思う」と言葉を続けた。



 そんな中、今作のオファーを受けた決め手は「過去の映像の量」と語った木村監督。「2000年からVHSで映像が残っているんです。路上ライブとか移動中とかもカメラを回していて。今みたいにデータで編集したりできる時代じゃないのに、『何に使うかわからないけど撮っておこう』というのは、『バンドが将来大きくなったときに使われるだろう』って信じる力、愛情がないとできない」「僕はシュートを打ってゴールを決めただけ。その人たちが撮っていなかったら成立していなかったし、そういう気持ちにさせたバンドもすごい」と、当時のスタッフやバンドの求心力にも敬意を払った。



 監督がこう語る通り、同作には過去のライブシーンやバックヤード、制作現場などの貴重な映像もふんだんに盛り込まれている。細美は「あの膨大な量の過去映像を、俺は見返すだけでも無理ですね」といい、木村監督も「夢に出てきました…」と笑った。



 細美は「ドキュメンタリーって撮ったことなかったけど、バラバラに撮ったインタビューをどう編集してどんな順番で作って見せるか。監督が紡いでくれたストーリー」と評価。さらに「俺らはキャリアが長いし、休止してた期間も長いから、(今のファンは)いろんなタイミングで接してくれた人たちだと思うんですよ。『あの曲がヒットした』とかもないし。だから、このドキュメンタリーを観てて『ここから知ってる』っていうのもバラバラなんだろうなって。本当は1人ひとりに聞いていきたいくらい」と話し、「今日観て、『忙しい中来てよかったな』って思ってくれた人いる?」と問いかける。そして客席全員が手を挙げると、笑顔で「よかった、ありがとうございます」と真摯に頭を下げた。



 最後に観どころを聞かれ、細美は「若い頃の高橋のイケメンっぷりが度を越してる。そこが観どころです」と真剣な眼差しで答えつつ、「観るたびに太一がいろんな伏線を張ってくれてることに気づく。何回か観ると『なるほどな』って部分があると思う」と、同作の魅力をアピールした。
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