紅白初出場・Aimerの人物像 声帯痛めた過去乗り越え…研究した声質と歌唱法の意地
大みそか恒例『第73回NHK紅白歌合戦』(12月31日 後7:20~11:45)の出場歌手が16日に発表され、シンガー・ソングライターのAimerが初出場(紅組)することが決定した。『Fate』『鬼滅の刃』など人気アニメの主題歌を多く担当し、アニメファンから絶対的な支持を受けている彼女の魅力を、ORICON NEWSが過去に取材したインタビューなどから伝えていく。
【一覧】『第73回NHK紅白歌合戦』出場歌手 これまでの出場回数も
深みのある声質と表現力で2011年のデビュー当時から注目され、今や話題のアニメ・ドラマ・映画から主題歌のオファーが後を絶たないAimer。今回の紅白出演に「歴史ある『紅白歌合戦』という舞台で歌えること、とても光栄に感じております。心からの感謝をこめて、観てくださる方々に少しでも何かが届けられるように、今のわたしの全てで歌います。大晦日、見届けてくださったら幸いです」とコメント。
2019年に人気アニメ『Fate/stay night』シリーズの劇場版『Fate/stay night [Heaven's Feel]』三部作の第二章「lost butterfly」が公開された際、キャリア8年目を迎えた時に音楽の向き合い方にインタビュー。唯一無二の声と相対し続ける葛藤や矜持(きょうじ)について語ってもらった。
主題歌を手がける際、どう作品世界に寄り添っているのか、聞いてみると「まず、作品に対するリスペクトというのは、自分が納得いった上でしたいんです。表面的なものではなく」と真剣な眼差しで語る。
「どんな作品でも、誰かに伝わってほしいと願われて世に出たわけなので、その本質を突き詰めると共感できる要素がきっとあるはずなんですよね。それがどういうものか、奥底で叫んでいるものは何か、を自分なりにしっかり理解するように心がけています」。
続けて、「やはり自分が手がけさせていただく作品の理解を深めていくと、必然的にいちファンになっているんです。なので、そうした愛と尊敬を込めて、詞も自分の気持ちと相容れる形で寄り添えたらと思っているし、歌も導かれるように音楽的かつ感情的に表現していきたいですね」と信念を明かしてくれた。
15歳の時に声帯を痛めたことから喉を守る歌い方を追究し、現在の声質と歌唱法にたどり着いたAimer。自身の声と表現にどんな成長を感じているのかも聞いてみた。
「デビューからの7年間で、いかに喉を壊さず、いかに良いバランスで歌うかというのを日々、追究してきたんです。その中で自分でも大きな発見だったのが、喉・声帯への負担が最も少ない状態で歌えた時こそが、自分にとって最も良い響きで、一番好きな声が出せているということでした。声の響きや体の鳴り方、口の使い方、さまざまな部分でそうした“一番良い状態”で歌うということだけを探し続けて、この7年でかなりコントロールできるようになってきたんです」。
「あとは、常に“音楽的に”歌うことを一番の目標にしていて。それは例えば、ただ感情的に爆発するのではなく、あくまでもこの音楽、この曲に適した表現をつかんで、それを守った上でどれだけ感情を乗せられるかということ。それが昔より本当に自由にできるようになってきましたね」。
一方、今も完治していない喉と日々向き合うつらさもあるのでは、と聞いてみると「あまり言ったことはないのですが、あまりにも大変だから、いっそ手術して結節を取ってしまう方がいいのではないか、とか、日々そういう事は全然思いますよ」と葛藤も。
しかし、「これは意地というか、『この喉でずっとやってきた』という思いが自分の中にはある。もう少し簡単にやれたはずのところを、敢えてずっとこの声でやってきたからには、大変だけど今後も可能な限り真摯に向き合っていきたいという思いです」と確かな誇りも根付いていた。
「良さを引き出すのもメンテナンスも骨が折れるところはありますけど、いつも周りに『良い声』と言っていただけることで、これからもこの声を守って、この声でやっていきたいと気付かされるんです。特にファンの方の言葉にはいつも支えていただいています」。
最後に「まだまだ自分の声を探求する日々は終わらなさそうですね」と聞くと、「それがなくなったらもう歌う意味もなくなっちゃうような気がします。『まだこんな一面があるんだ』と発見できるのが楽しくて歌っているのだと思いますし、ずっとこの先もこの声で色んな発見を重ねていけたらと思いますね」と、穏やかな笑顔をのぞかせた。
今年の『紅白』は、司会を俳優の大泉洋、橋本環奈、櫻井翔(スペシャルナビゲーター)、桑子真帆アナウンサーが務める。テーマは「LOVE & PEACE-みんなでシェア!-」。「2022年の最後をしめくくる時間に歌で“平和の尊さ”や“希望にあふれた愛”を感じてもらいたい。大みそかを年に一度の『ハレの日』にしたい。みんなで楽しめる歌のお祭り 最高のライブエンターテインメントを届けたいと思っています」としている。
■『第73回NHK紅白歌合戦』出場歌手一覧(カッコ内は出場回数)
【紅組】
IVE(初)
あいみょん(4)
石川さゆり(45)
ウタ(初)
Aimer(初)
工藤静香(9)
坂本冬美(34)
篠原涼子(2)
Superfly(6)
SEKAI NO OWARI(6)
天童よしみ(27)
TWICE(4)
NiziU(3)
乃木坂46(8)
Perfume(15)
日向坂46(4)
MISIA(7)
水森かおり(20)
milet(3)
緑黄色社会(初)
LE SSERAFIM(初)
【白組】
Official髭男dism(3)
関ジャニ∞(11)
KinKi Kids(2)
King & Prince(5)
King Gnu(2)
郷ひろみ(35)
Saucy Dog(初)
JO1(初)
純烈(5)
鈴木雅之(5)
SixTONES(3)
Snow Man(2)
なにわ男子(初)
Vaundy(初)
BE:FIRST(初)
福山雅治(15)
星野 源(8)
三浦大知(4)
三山ひろし(8)
山内惠介(8)
ゆず(13)
【一覧】『第73回NHK紅白歌合戦』出場歌手 これまでの出場回数も
深みのある声質と表現力で2011年のデビュー当時から注目され、今や話題のアニメ・ドラマ・映画から主題歌のオファーが後を絶たないAimer。今回の紅白出演に「歴史ある『紅白歌合戦』という舞台で歌えること、とても光栄に感じております。心からの感謝をこめて、観てくださる方々に少しでも何かが届けられるように、今のわたしの全てで歌います。大晦日、見届けてくださったら幸いです」とコメント。
2019年に人気アニメ『Fate/stay night』シリーズの劇場版『Fate/stay night [Heaven's Feel]』三部作の第二章「lost butterfly」が公開された際、キャリア8年目を迎えた時に音楽の向き合い方にインタビュー。唯一無二の声と相対し続ける葛藤や矜持(きょうじ)について語ってもらった。
主題歌を手がける際、どう作品世界に寄り添っているのか、聞いてみると「まず、作品に対するリスペクトというのは、自分が納得いった上でしたいんです。表面的なものではなく」と真剣な眼差しで語る。
「どんな作品でも、誰かに伝わってほしいと願われて世に出たわけなので、その本質を突き詰めると共感できる要素がきっとあるはずなんですよね。それがどういうものか、奥底で叫んでいるものは何か、を自分なりにしっかり理解するように心がけています」。
続けて、「やはり自分が手がけさせていただく作品の理解を深めていくと、必然的にいちファンになっているんです。なので、そうした愛と尊敬を込めて、詞も自分の気持ちと相容れる形で寄り添えたらと思っているし、歌も導かれるように音楽的かつ感情的に表現していきたいですね」と信念を明かしてくれた。
15歳の時に声帯を痛めたことから喉を守る歌い方を追究し、現在の声質と歌唱法にたどり着いたAimer。自身の声と表現にどんな成長を感じているのかも聞いてみた。
「デビューからの7年間で、いかに喉を壊さず、いかに良いバランスで歌うかというのを日々、追究してきたんです。その中で自分でも大きな発見だったのが、喉・声帯への負担が最も少ない状態で歌えた時こそが、自分にとって最も良い響きで、一番好きな声が出せているということでした。声の響きや体の鳴り方、口の使い方、さまざまな部分でそうした“一番良い状態”で歌うということだけを探し続けて、この7年でかなりコントロールできるようになってきたんです」。
「あとは、常に“音楽的に”歌うことを一番の目標にしていて。それは例えば、ただ感情的に爆発するのではなく、あくまでもこの音楽、この曲に適した表現をつかんで、それを守った上でどれだけ感情を乗せられるかということ。それが昔より本当に自由にできるようになってきましたね」。
一方、今も完治していない喉と日々向き合うつらさもあるのでは、と聞いてみると「あまり言ったことはないのですが、あまりにも大変だから、いっそ手術して結節を取ってしまう方がいいのではないか、とか、日々そういう事は全然思いますよ」と葛藤も。
しかし、「これは意地というか、『この喉でずっとやってきた』という思いが自分の中にはある。もう少し簡単にやれたはずのところを、敢えてずっとこの声でやってきたからには、大変だけど今後も可能な限り真摯に向き合っていきたいという思いです」と確かな誇りも根付いていた。
「良さを引き出すのもメンテナンスも骨が折れるところはありますけど、いつも周りに『良い声』と言っていただけることで、これからもこの声を守って、この声でやっていきたいと気付かされるんです。特にファンの方の言葉にはいつも支えていただいています」。
最後に「まだまだ自分の声を探求する日々は終わらなさそうですね」と聞くと、「それがなくなったらもう歌う意味もなくなっちゃうような気がします。『まだこんな一面があるんだ』と発見できるのが楽しくて歌っているのだと思いますし、ずっとこの先もこの声で色んな発見を重ねていけたらと思いますね」と、穏やかな笑顔をのぞかせた。
今年の『紅白』は、司会を俳優の大泉洋、橋本環奈、櫻井翔(スペシャルナビゲーター)、桑子真帆アナウンサーが務める。テーマは「LOVE & PEACE-みんなでシェア!-」。「2022年の最後をしめくくる時間に歌で“平和の尊さ”や“希望にあふれた愛”を感じてもらいたい。大みそかを年に一度の『ハレの日』にしたい。みんなで楽しめる歌のお祭り 最高のライブエンターテインメントを届けたいと思っています」としている。
■『第73回NHK紅白歌合戦』出場歌手一覧(カッコ内は出場回数)
【紅組】
IVE(初)
あいみょん(4)
石川さゆり(45)
ウタ(初)
Aimer(初)
工藤静香(9)
坂本冬美(34)
篠原涼子(2)
Superfly(6)
SEKAI NO OWARI(6)
天童よしみ(27)
TWICE(4)
NiziU(3)
乃木坂46(8)
Perfume(15)
日向坂46(4)
MISIA(7)
水森かおり(20)
milet(3)
緑黄色社会(初)
LE SSERAFIM(初)
【白組】
Official髭男dism(3)
関ジャニ∞(11)
KinKi Kids(2)
King & Prince(5)
King Gnu(2)
郷ひろみ(35)
Saucy Dog(初)
JO1(初)
純烈(5)
鈴木雅之(5)
SixTONES(3)
Snow Man(2)
なにわ男子(初)
Vaundy(初)
BE:FIRST(初)
福山雅治(15)
星野 源(8)
三浦大知(4)
三山ひろし(8)
山内惠介(8)
ゆず(13)