『荒野の用心棒』超有名テーマ曲誕生の“秘話”と“想い”

『荒野の用心棒』超有名テーマ曲誕生の“秘話”と“想い”

 2020年7月に亡くなったエンニオ・モリコーネ(享年91)。500作品以上の映画とTVの音楽を手掛け、アカデミー賞に6度ノミネートされ『ヘイトフル・エイト』(15年)で受賞、全功績を称える名誉賞にも輝いた。そんな伝説のマエストロに、弟子であり友でもあるジュゼッペ・トルナトーレ監督が密着、結果的に生前の姿を捉える最後の作品となってしまった音楽ドキュメンタリー映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』が、来年(2023年)1月13日に公開される。



【動画】超有名テーマ曲誕生の“秘話”本編特別映像



 このたび、モリコーネが世界的にその名を広める発端でもあり、世界的なマカロニウエスタンブームの引き金となったセルジオ・レオーネ監督『荒野の用心棒』(1964年)のテーマ曲「さすらいの口笛」誕生の秘話や当時の想いを、主演を務めたクリント・イーストウッドやモリコーネ本人が語る本編特別映像が解禁となった。



 すべての発端は、小学校時代の同級生(!)だったレオーネ監督から「『荒野の用心棒』はこの雰囲気だ」と、黒澤明監督『用心棒』(1961年)の映像を見せられたことからだったという。レオーネ監督の要望を受けたモリコーネは早速、彼のイメージに合うように米国の歌手のためウエスタンの曲を独創的に編曲。その上でさらに、全てをオリジナルでゼロから楽曲を書き直すという変遷を経て、結果的に、それまでの映画音楽ではほぼ使われることの少なかった「口笛」や「チャルメラ」、「金床」「鐘の音」なども効果的に楽曲として採用、「さすらいの口笛」に象徴されるように、シンプルながらも記憶に残るこれらの独創的なメロディが生み出された秘話が明かされている。



 主演を務めたクリント・イーストウッドが「当時あれほどオペラ的な西部劇の曲はなかった」と振り返るように、まさに、当時は「カルチャーショックだった」モリコーネの音楽。本作以降、モリコーネ以外とはタッグを組まず、その監督と作曲家という関係を超え、創作においても彼に全幅の信頼を置いていた、というレオーネ監督の逸話も残るほど、周囲の予想を遥かに超える革新的な音楽を生み出し続けたモリコーネの作曲の秘密、そして想いが垣間見えてくるようなシーンともなっている。

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