大河ドラマ『青天を衝け』（2021年）の主演を務め上げ、今年も舞台『マーキュリー・ファー Mercury Fur』にはじまり、主演した連続ドラマ『PICU 小児集中治療室』も大きな反響んだ。その間にも、出演した映画『キングダム2 遥かなる大地へ』が公開になり、夏に撮影していた主演映画『ブラックナイトパレード』が今月23日より公開中。フル回転の活躍を見せた、俳優・吉沢亮にインタビュー。



【動画】映画『ブラックナイトパレード』最新予告



――2022年も大活躍でしたね。



【吉沢】すごく面白そうな作品のお話をたくさんいただいて、今年もアウトプットしながら同時にインプットもたくさんできた一年だったと思います。やはり、現場でいろいろやってみる、というのが一番勉強になる。最近まで撮影していた『PICU 小児集中治療室』でも、大竹しのぶさんや安田顕さんのものすごいお芝居を目の当たりにして、多くのことを学ぶことが出来たと思います。ただ、来年こそはゆっくりしたいです。



――フリーな時間にしたいことあるのですか？



【吉沢】掃除です。忙しかったので、だいぶ部屋の中が散らかっているんです。部屋にあまり物を置きたくないんですけど、片付けられずに放置しちゃってごちゃごちゃしているので、さっぱり、きれいな部屋を取り戻したいです。



――まずゆっくり英気を養っていただいて、その先で実現したい目標や「なんとなくこうしたい」といった夢はありますか？



【吉沢】あまり先のことは考えてないです。具体的に将来を見据えるタイプではなく、とにかく目の前のことに一生懸命取り組んできたので、これからもそうしていくと思います。



――公開中の映画『ブラックナイトパレード』の原作はご存じでしたか？



【吉沢】映画のお話をいただいてから原作を読みました。すごく面白いと思いましたし、『聖☆おにいさん』ともちょっと違うテイストで、コメディではあるけれど、ミステリー要素もあって、いろいろ伏線もある。この原作を福田さんがどう実写化するんだろう、観てみたい、とワクワクしました。



――撮影時期は夏だったとうかがいました。



【吉沢】とにかく、暑かったです。プレゼントを届けるというサンタさんの仕事は、体力勝負なんだなと思いました（笑）。でも、何回も共演させてもらっている中川大志くんや橋本環奈ちゃん、同い年の渡邊圭祐くんと、気心の知れた4人での撮影がほとんどだったので、ゆる～いテンションで楽しく過ごせました。



――ブラックサンタの衣装も暑かったですよね（笑）。



【吉沢】黒だから余計に（笑）。でも、衣装デザインがかっこよくて、4人並ぶとどこか戦隊ものみたい感じもして、なかなかいいなと思っていました。



――橋本さんの髪の色がピンクで、中川さんはイエローに見える金髪！　たしかに戦隊もの感ありますね。お芝居で印象に残っていることは？



【吉沢】今回は周りの皆さんのボケを拾いまくるツッコミ役だったので、難しかったです。間（ま）や音を張り上げて強く言うのか、弱く言うのかによっても違ってくる。何が正解なのかもわからなかったけれど、現場で生まれたものを大事にしようと思ってやっていました。お笑いを見るのは好きだけど、笑いを成立させるのってめちゃくちゃ難しいなと感じました。



――福田監督の映像作品で初主演を務めていかがでしたか？



【吉沢】僕は「勇者ヨシヒコ」シリーズのファンで、コメディ作品といえば福田監督の作品が頭に浮かぶくらい、福田さんの生み出す“笑い”がすごく好き。特に役者がふざけたことして笑わせる、わかりやすい笑いがすごく好きなので、ふざけた顔も楽しんでやっていました。



――完成した『ブラックナイトパレード』の感想は？



【吉沢】最近、あまり意識しなくなっていたけど、やっぱりクリスマスってワクワクするものだな、と思いました。サンタさんはこんな風にプレゼントを届けているんだよ、という裏事情を妙に細かく、丁寧に説明しているところは、子どもに楽しんでもらえると思うし、大人は現実の世界と重ねて共感できるところもあって、幅広い層に楽しんでもらえると思います。



■映画『ブラックナイトパレード』



　『聖☆おにいさん』以来となる中村光（原作）と福田雄一監督のタッグで実写映画化した、世にも奇妙なサンタのお仕事を描く、クリスマスコメディ。吉沢が演じるのは、善良な性格だが、【受験失敗・就活失敗・彼女無し】と冴えない主人公・日野三春。コンビニで３年間アルバイト生活をしていたところをスカウトされ、世界中の子どもたちにプレゼントを配るという超激務の“ブラックサンタ”として働き始めるが、突如としてクリスマス存続の危機が訪れる。三春たちはクリスマスの夜に、世界中の子どもたちへ幸せを届けることができるのか!?