第4期、第5期同時決定!『 戦姫絶唱シンフォギア 』シリーズのビジネス戦略

第4期、第5期同時決定!『 戦姫絶唱シンフォギア 』シリーズのビジネス戦略

先日の日本武道館で行われた2days live「シンフォギアライブ2016」にて『 戦姫絶唱シンフォギア 』新シリーズである「第4期」「第5期」の製作が当時に決定、発表されました。


 



先程シンフォギアライブ2016にて「 戦姫絶唱シンフォギア 」TVアニメ第4期&第5期の制作決定を発表致しました!! https://t.co/xe8U6UdOHY #symphogear


— 戦姫絶唱シンフォギアGX (@SYMPHOGEAR) 2016年2月28日


このアニメ、パワードスーツに身を包んだ女性キャラが、歌いながら戦い激しいアクションを披露するというイメージを持つ方が多いと思いますが、非常にビジネスとしてもよくできた内容になっています。少しその辺りも踏まえて紹介したいと思います。

(GX PV)



■戦姫絶唱シンフォギア の世界観

音楽プロデューサー、作曲家の上松範康さん発案の企画です。上松さんは音楽クリエイター集団「Elements Garden」の代表でもあり、多くのアニソン歌手、声優に楽曲を提供しています。特に水樹奈々さんへの楽曲提供で知られていて、水樹さんのあの曲調は上松さんのものです。


ETERNAL BLAZE(水樹さん一番の代表曲であるエタブレ)

深愛(水樹さん初紅白の時の曲)

革命デュアリズム(水樹奈々×T.M.Revolutionコラボ曲。これも紅白で歌われました)


の作曲全部上松さんと言えばそのすごさが分かります。その他『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズの曲も手掛けています。


その上松さんが「音楽、歌」と「変身ヒロインもの」を融合させたアニメ作品として作り上げたのが『戦姫絶唱シンフォギア』になります。上松さんは音楽家ですので、製作にあたっては「ワイルドアームズ」シリーズなどで有名なゲームクリエイター金子彰史さんの協力を得ていて、本作は2人が連名の原作者になっています。


突然現れた「ノイズ」(人を飲み込み炭素に変えてしまう認定特異災害)に抗う術がなくなった人類最後の希望が、変身し「絶唱」しながら敵と戦う「シンフォギアシステム」。その「装者」として覚醒した主人公の立花響と、それをサポートする風鳴翼ら装者たち

の暑く激しい王道アクションになります。


装者:歌で変身し戦う者たち

防人:特に風鳴翼のこと

適合者:胸に聖詠を宿すもの(変身できる資質のある人)


の違いは覚えておくと良いかもしれません。適合者の中から装者が選ばれてノイズと戦います。

(『GX』OP Exterminate)



■「装者」になれる声優を厳選

このアニメは製作委員会にキングレコードが入っていて、BD/DVDも同社、歌を歌いまくるということで、キング3クリを立ち上げた三嶋章夫さんも深く関与していますが(この作品のエクゼクティブプロデューサー)、『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』のように「オールキング体制」で臨んでいるわけではありません。


上松さんを中心に、単に歌が上手い声優ではなく「装者として奏でられる人」を選んでいます。当然、キングレコードの大黒柱であり上松さんが楽曲を提供している水樹さんは選ばれますが、その他の「装者」は必ずしもキングコード声優ではありません。


立花響役:悠木碧さん→FlyingDog

雪音クリス役:高垣彩陽さん→ミュージックレイン(ソニー)

マリア・カデンツァヴナ・イヴ役:日笠陽子さん→ポニーキャニオン

月読調役:南條愛乃さん→NBCユニバーサル

暁切歌役:茅野愛衣さん→アーティストデビューはしていない

小日向未来:井口裕香さん→ワーナー


と全員レーベルが異なっています。3期『GX』で登場したキャロル・マールス・ディーンハイム役:水瀬いのりさんはこの作品放送後にキングレコードよりソロデビューしました。


主題歌も1期~3期まで


OP 水樹奈々さん(キングレコード)

ED 高垣彩陽さん(ミュージックレイン)


で分け合っています。必ずしもキングレコードだけではなく、各社が協力して『シンフォギア』という作品を作っているのだということが分かります。


歌える人、装者にふさわしい人、そしてライブで映える人が選ばれています。そして、忘れてはいけないのが、天羽奏役、高山みなみさんです。よく引き受けていただいたとしか言えません。

(マリア×風鳴翼)



■BD/DVD、ライブ、CD、グッズの4本柱で売り上げる

この作品、最近のアニメで不可欠な映像媒体(BD/DVD)だけではなく、CDや装者たちの実際のライブ、関連グッズの売り上げがすごいのです。


アニメBD/DVDの売上も1期→3期になるに従い右肩上がりなのですが、加えてCDが売れすぎです。水樹さんのOP、高垣さんのEDそれぞれの本人名義に加えて、キャラソンCDが毎週のようにリリースされます。第3期(GX)では8人連続リリースをしました。


アニメのキャラソンは一過性ですぐに売り上げが下がってしまう、特に毎週のように連続リリースの場合はなかなか購入し続けるのが厳しいのですが、この作品は最後までCDの売上が安定します。最後まで「装者」にふさわしい歌唱力の持ち主だからこそできるので、上松さんの声優選びは見事にはまっているのだと言えます。


各期放送後に行われる「シンフォギアライブ」も大人気で、声優さんの歌唱力に圧倒されます。武道館2日連続開催となった3期後のライブも、それだけの需要があるという判断で、実際に大成功しました。当日の物販大盛況です。キングレコードは歌手のライブのノウハウがありそれがシンフォギアにも反映できています。


円盤(BD/DVD)に加えて、CD、ライブで資金を回収するというモデルが見事にはまっています。この声優、製作体制だから可能な「狙ってできた」ヒットだと言えるでしょう。




■4期、5期の展望は?

4期、5期がいわゆる「分割2クール」なのか、まったく違ったストーリーを入れてくるのかは不明ですが、一気に2期製作できる判断をしたわけですので、十分勝算があるという判断でしょう。実際にBD/DVDの売上やライブの競争率からしてこの作品のファンは増え続けています。


注目点としては


新しい適合者、装者が誰になるのか


だと思います。「この声優さんがこんなに歌えるんだ!」と驚きをもって迎えられるのがシンフォギアです。放送時期と合わせてここに注目したいと思います。


■戦姫絶唱シンフォギア のビジネスモデル まとめ

・水樹奈々さんなどの作曲を担当した上松範康さんが原作を担当

・キングレコードが製作に全面協力、ライブのノウハウも提供

・レーベルにとらわれないガチで歌える声優を厳選

・アニメ本編と並行してキャラソンを連続リリース、ファンを飽きさせない

・武道館など大きなハコを確保して本格的なライブを開催

・間髪入れずに次回作の製作決定
©Project シンフォギアGX


 


(あにぶ編集部/リンドウ)
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