佐藤健「せか猫」が新“号泣映画”と話題―舞台裏では「乗り越える壁があった」<モデルプレスインタビュー>

佐藤健「せか猫」が新“号泣映画”と話題―舞台裏では「乗り越える壁があった」<モデルプレスインタビュー>

【佐藤健/モデルプレス=6月2日】俳優の佐藤健が主演する映画『世界から猫が消えたなら』が、「泣ける」「涙が止まらない」「感動した」「大切な人に“ありがとう”と伝えたくなった」など20代、30代の女性を中心に、新たな“号泣映画”と話題を呼んでいる。原作は、累計発行部数130万部を突破し、“せか猫”の愛称で愛されてきた川村元気氏による同名小説。余命わずかと宣告された主人公“僕”が、恋人、親友、家族との絆を確かめていく心温まるヒューマンドラマだ。モデルプレスの取材に応じた佐藤は「人生観に影響を与えられる映画というのはそう多くない中で、『人生をしっかり歩もうと思った』『この作品に出会えてよかった。ありがとう』と言ってくださる方がいる。すごく意味のある作品をつくることができたんだと嬉しく思います」と手応えを滲ませた。

◆“僕”と“悪魔”の1人2役に初挑戦

余命わずかと宣告された郵便配達員が、突如現れた“自分と同じ姿をした悪魔”と「世界から何かを一つ消すことで、一日の命を得る」という取引をしながら、かつての恋人、親友、家族との絆を確かめていく。佐藤は、主人公の“僕”と、取引をもちかける“悪魔”の2役に挑戦。かつての恋人役を宮崎あおい(※「崎」は正式には「たつさき」)が演じる。

◆確かな手応え「満足している」

― 出来上がった作品をどのようにご覧になりましたか?

佐藤:僕自身、親にもっと感謝を伝えたい気持ちになりましたし、かけがえの無いものがたくさんあるんだなと改めて気づきました。観てくださった方も同じように感じてくれたのは本当に嬉しいです。

― 手応えとして感じている?

佐藤:うん。映画が完成した時に、監督たちの手によって素晴らしい作品にしてもらったなと思えたので、そこに関しては実はもう満足しているんです。あとはできるだけ多くの人に観てもらいたいという気持ちだけです。

◆「乗り越えなきゃいけない壁があった」プレッシャーと弱さに向き合う

― 今回は“僕”と“悪魔”の2役に初挑戦されましたが、いかがでしたか?

佐藤:『仮面ライダー』のときに何役か演じたことはありましたけど、今回のように同じ画面に自分が2人いるっていうのは初めてでしたね。何もない空間に向けて芝居をするので、想像しながら目線を合わせなきゃいけなかったり、声のタイミングを合わせなきゃいけなかったりと難しかったです。CGとの兼ね合いや、自分で自分を触ったりするようなところも技術的に難しくて本当に時間がかかりました。監督と何度もディスカッションを重ねたので、その分、よりものづくりをしている実感は強く感じることができたので、面白かったです。

― 佐藤さんご自身は、自分以外のもう一人の自分の存在を感じたり、それと向き合ったりすることはありますか?

佐藤:皆さんそうだと思いますが、一緒にいる人によって全然違う自分が出てきますよね。家族といる時と友達といる時とでは全く違うと思います。あまり意識して自分と向き合うことはないですが、何においても、「どうしてもやらなければいけない瞬間」ってあるじゃないですか。緊張するし、プレッシャーも感じるけど、「乗り越えなきゃ」って時が。そういう瞬間に自分を奮い立たせる努力はします。言い換えれば、自分の弱さと向き合うということになるのかな。

― プレッシャーに感じるというのはどんな瞬間ですか?

佐藤:山場になる大事なシーンの撮影は、緊張もするしうまく出来るかわからない。プレッシャーというか、不安というか…そういう気持ちはやっぱりありますよ。乗り越えなきゃいけない壁はどんな作品でも1回は必ずあります。

― 今回もその壁はありましたか?

佐藤:何回かありましたね。今回は特に、どのシーンでも自分が背負う部分が多かったので、浜辺でのお母さんとの2人のシーンや、手紙を読むシーン、悪魔との1人2役もそうだったし…結構ありましたね(笑)。なので、特にお母さんとのシーンは観ていてもグッと来るものがあります。

― そうしたプレッシャーを乗り越えるために、監督と繰り返しディスカッションを重ねたということでしょうか?

佐藤:それはもう、出来ることは全部やりますよ。出来ずに後悔しないためにも、考えられる準備は全てやります。

― それは佐藤さんの俳優としての核のようなものでしょうか。

佐藤:そうですね。信じるものが見つかったら、それに対してベストを尽くすということを毎回やっています。でもあまり一つの考えにこだわるようなことはしません。というのは、柔軟でいたいし、ものを作るうえで正解はないと思うから。

◆“キャベツ巻き”誕生秘話・「癒やされる」と話題のLINE

― 猫のキャベツくんとのシーンも魅力的でした。

佐藤:本当に(キャベツ役を演じた)パンプには癒やされました。カメラがないところでも可愛くて。タオルにくるまるところなんて普通の猫は絶対嫌がるんですよ。でもパンプは大人しくて、改めてすごい猫なんだなと思いました。

― タオルにくるまる“キャベツ巻き”も話題になっていますね。どのように生まれたんですか?

佐藤:撮影をしたのが函館で、寒い中パンプを外で待たせることもあるので、みんなが温めてあげようとタオルを巻いてあげてたんですよね。その中にホッカイロとかを入れて温めて。それを見た監督が「なんか可愛いね」と言って採用されたんじゃないかな。流行っているみたいですけど、パンプほどのクオリティーのキャベツ巻きは見たことがないです(笑)。

― 公式LINEでは、佐藤さんの愛猫のキャベツ巻きも披露されていましたよね。すごく癒やされました!

佐藤:実家で飼っているので親が送ってくれた写真なんですけど、本当は写真よりもっと可愛いですよ!

◆夢を叶える秘訣

― では最後に、佐藤さんが考える“夢を叶える秘訣”を教えて下さい。

佐藤:僕の場合は、周りの人との出会いや運にも恵まれていたので、あまり夢を叶えているという実感はないです。そもそも夢というものを持たずにここまで生きてきたので、難しいですね…。ただ、頑張っても夢が叶うかはわからないですけど、頑張らないと叶わない。人によって違うとは思いますが、頑張ることは大切だと思います。

― 「夢を持たずに生きてきた」というのは意外に感じます。

佐藤:「夢」ってファンタジーなイメージがあって、遠すぎるんですよね。「夢」と言ってしまうと、一気に現実味がなくなって「本当にやる気あるのか?」と感じてしまう。だから夢を持つというより「自分はこれをやるんだ!」と決めて、実行してきた感じです。「夢」よりも「目標」のほうが好きですね。

― では佐藤さんの「目標」は?

佐藤:僕の目標は、健康に30代を迎えて、良き友達、周りの大切な人たちにも幸せに楽しく生きてもらうことです。

― ありがとうございました。

佐藤は今作で、ほぼ全てのシーンに登場している。演技で背負う部分が大きかったからこそ、これまで以上に“プレッシャー”や“弱さ”と向き合う時間も多かった。「芝居についてたくさん考えることができた」「思い入れが強い」と自信を持って語るのは、それらを跳ねのけ、ベストを尽くした証拠。多くの女性の涙腺を刺激し、胸を打つ理由は、繊細に描かれる物語にあるのはもちろん、佐藤のひたむきな思いが作品に投影されているからだ。(modelpress編集部)

■佐藤健(さとう・たける)プロフィール
生年月日:1989年3月21日
出身地:埼玉県
身長:170cm
血液型:A型

主な近年の出演作に映画「リアル~完全なる首長竜の日~」「カノジョは嘘を愛しすぎてる」(2013)、「るろうに剣心」シリーズ(2012年~2014年)「バクマン。」(2015)、ドラマ「とんび」(2013年)、「ビター・ブラッド~最悪で最強の親子刑事~」(2014年)、「天皇の料理番」(2015年)など。映画「何者」が2016年10月15日に公開を控える。

■「世界から猫が消えたなら」

公開日:5月14日(土)全国東宝系にて上映中
出演:佐藤健 宮崎あおい/濱田岳 奥野瑛太 石井杏奈 奥田瑛二 原田美枝子
原作:川村元気「世界から猫が消えたなら」
監督:永井聡

<あらすじ>
主人公は30歳の郵便配達員。愛猫キャベツとふたり暮らし。母を病気で亡くしてから、実家の父とは疎遠になってしまった。

恋人はいない。別れてしまった彼女のことを、まだ想い続けている。趣味は映画鑑賞。友だちは映画マニアの親友が一人だけ。そんな彼が、ある日突然、脳に悪性の腫瘍ができ、余命わずかの宣告を受けてしまう。ショックで呆然とする彼の前に、とつぜん、自分と同じ姿をした悪魔が現れて言う。「世界から何かひとつ、ものを消すことで、1日の命をあげよう」。

悪魔のささやきに乗せられた主人公は、次々とものを消していく。電話、映画、時計、そして、猫。ところが、何かを消すと、大切な人たちとの思い出も一緒に消えてしまうことになり…。
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