熱血アニメ列伝その12 週替わりの奇跡の神話!『 うしおととら 』

熱血アニメ列伝その12 週替わりの奇跡の神話!『 うしおととら 』

前回の第11回は、この列伝ではじめての「設定的に日常に近い」作品である『ヒカルの碁』を扱いましたが、今回も比較的その要素の強いアニメを語っていきたいと思います。


と、言う訳で今回の列伝は『 うしおととら 』について書いていきます!


『 うしおととら 』、先月最終回を迎えたばかりの最新アニメの一つですが、実はこの作品の原作は90年代という、かなり前の少年漫画でした。その辺の事は後々語るとして、まずは『 うしおととら 』のあらすじから行ってみましょう♪


■『 うしおととら 』のあらすじ

とあるお寺に住んでいる、蒼月潮は14歳の中学2年生。美術部に入っていて絵を描くのが好きだけれど、運動の方が得意で、運動部からいつも助っ人を頼まれる、そんな普通の少年です。


そんな彼がある日、家の寺にある蔵の地下室で、肩の辺りに槍がささっている、妖怪を見つけたことで、物語が始まります。


妖怪は虎のような風貌を持っている為、うしおに「とら」と名づけられます。このとらは、500年間肩に刺さっていた槍、「獣の槍」に封印されていました。


しかし、寺に妖怪が大量に迫ってきた為、やむなくうしおは、この獣の槍の封印を解くことになります。


封印を解かれたとらは、うしおを食らってしまおうと考えたりしますが、獣の槍によって絶大な力を持つ事になったうしおには歯向かえない為、しぶしぶと半ば成り行き的に「うしおととら」は妖怪を打ち倒していくことになっていきます。


物語が進んでいくと、何故「獣の槍」は作られたのか?獣の槍の真の敵とはどんな存在なのか?という事が明かされていきます。そして「うしおととら」は日本を巻き込む大きな戦いへと巻き込まれていくのです……。


以上が、大まかなこの作品のあらすじです。



■藤田和日郎先生 の熱い魂が宿った作品が『 うしおととら 』だ!

『うしおととら』は、藤田和日郎先生によって描かれた、かなりの長編少年漫画(単行本で33巻)です。原作を読んだ方には、その熱さは物凄くご存知の事だと思います。


何と言っても、「うしお」のキャラクターが本当に熱いんですよね。このうしおという少年は、「獣の槍」を持つまでは、ごくごく普通の少年でした。


しかし、「獣の槍」という、持つ者の生命を削りとるのと引き換えに、絶大な力を発揮することで、強力な妖怪達とも渡り合います。


でも、うしおは「ただただ強い」だけが魅力のキャラクターではありません。それは、何と言っても「誰にでも分け隔てない優しさ」による「芯の強さ」が彼の最大の魅力と言って良いでしょう。


■妖怪だけが敵ではない。うしおは「 虐げられているモノ 」の為に戦う

うしおは「虐げられているモノ」の為に戦います。それがたとえ、人間であっても、妖怪であっても。


そうなのです、うしおはそれが弱い立場であれば、普通に妖怪にも力を貸し、その妖怪と心を通わせて、仲間になったりするのです。


ひどい目に遭っているモノが人間だろうが、妖怪だろうが、時に涙を流し、時に烈火のごとく怒りを表し、弱者の為に「獣の槍」の力をふるいます。


その純粋で熱い思いが、まさに「熱血系主人公」のお手本のようなキャラクターと言えると思います。この「熱血アニメ列伝」で扱っているアニメの中でも、かなり上位に「熱血」している作品と言っても、決して過言ではないでしょう。


画像引用元:youtube.com


■『 うしおととら 』は漫画作品のアニメ化だけに批判も多く見受けられるが・・・

さて、冒頭でも触れましたが、この作品は90年代に描かれた漫画作品のアニメ化です。原作ファンの方には、「あまりにもはしょられている!」とお怒りをもつ方もいらっしゃるようですが。


個人的には、このアニメ化は物凄く良い出来だと思います。まだ、パソコンもそこまで普及していない、携帯電話もほとんど無い時代の漫画を上手に現代風にアレンジしていますし。


この作品の根っこにある「熱さ」を本当に良く描かれているアニメ作品だと思っています。


もし、原作を見ていてまだアニメ版を未視聴の方がいらしたら、とても個人的には勿体無いと思います。各種配信サイトで比較的簡単に見られる作品ですので、そして全39話とそこまで長くはないので、是非チェックしてみてください!


後期オープニング曲のタイトルでもある「週替わりの奇跡の神話」の全貌を、その目に焼き付けてください!



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(あにぶ編集部/あすかつぐよし)
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