
尾上菊之助、晴れの授賞式で幼少期の水てっぽうエピソードをバラされる 照れ笑いで「手のつけられない悪ガキだった」
日本の文化・芸能の保存、向上に寄与した人物を表彰する『第44回松尾芸能賞』の贈呈式が29日、都内で行われた。優秀賞は、歌舞伎俳優の尾上菊之助(45)が受賞し、喜びを語った。【集合カット】市村正親、天海祐希、三山ひろしら『松尾芸能賞』受賞者も出席 菊之助は、七代目尾上菊五郎の長男として若い頃は女方で活躍していたが、近年は立役にも芸の幅を広げ、父から佐藤忠信やいがみの権太など家の芸を学ぶと同時に、岳父の二代目中村吉右衛門から新中納言知盛をはじめ「馬盥の光秀」の武智光秀など播磨屋の芸を教わり、坂東玉三郎と「京鹿子娘二人道成寺」を初演するなど意欲的に芸域を広げてきた。歌舞伎俳優にとって先輩との共演や先輩に直接教わることは大切なことで、積極的に新しい役柄に挑み先輩に教えを請い、成果を挙げてきた姿勢と努力を評価されての受賞となった。 受賞にあたってのVTRで「小さいころは楽屋で水てっぽうで遊ぶ」と紹介されていた菊之助は「小さいころは水てっぽうで遊ぶような、とんでもない手のつけられない悪ガキだったんですけれども、その子どもがこんな栄誉ある賞をいただけた。その時の子どもに言ってやりたい」と照れていた。「この賞を糧に父・尾上菊五郎の背中、岳父の中村吉右衛門の背中を追って、これからも精進して参りたいと思います。どうも、ありがとうございました」と約束していた。 授賞式後に行われた取材で、父、岳父が大賞を受賞し、姉の寺島しのぶも優秀賞を受賞していることについて菊之助は「私もパンフレットを見て、父と岳父の大賞を知り、次は(今年の大賞だった)市村(正親)さんのような役者になれるよう精進して、いつかはいただけるように」と誓い、市村から「頑張れ!」と激励されていた。 そのほか同賞は、優秀賞を三山ひろし、天海祐希、山村友五郎、吉田玉男、新人賞を田淵愛子、功労賞を林家正楽が受賞した。
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