
TVアニメ「 はねバド! 」第2話「運動の後の肉は格別ッス!」【感想コラム】
クオリティの高い作画とシリアス全開のストーリーで始まった『 はねバド 』。2話でもその作画は健在で、スピード感に加えて試合中のプレーヤーの心理描写にも注目してほしい回となります。果してなぎさはスランプから脱出することはできたのか…。このページの目次1 TVアニメ「 はねバド! 」第2話「運動の後の肉は格別ッス!」2 ハイクオリティの作画3 不調の原因4 なぎさの過去5 健太郎 vsなぎさ6 EDテーマ■TVアニメ「 はねバド! 」第2話「運動の後の肉は格別ッス!」綾乃の存在に焦るなぎさ。親友の理子、後輩の悠らチームメイトの心配をよそに、以前にも増してがむしゃらに努力を重ねるが、スランプからは脱せず、日に日に苛立ちを募らせる。「才能のない人間は……才能のある人間の引き立て役でしかないのかよ!」そんななぎさを見て、新任のコーチ・立花は、ある行動に打って出る……。■ハイクオリティの作画再び始まった羽咲綾乃vs荒垣なぎさの一戦。ブランクがあるとはいえ、そのスタイルは相変わらずなぎさのスマッシュをことごとく拾っては返すカウンター型のスタイル。コーナー、ボディ、どこに打ってもことごとくスマッシュを拾われてしまいます。しかし、ゲーム途中でなにかを思い出したかのようにプレイの手をやめてしまう綾乃。そのままゲームを続けても意味がないと勝負をやめてしまいます。どうやら過去のトラウマがフラッシュバックしたようで、1話から気になっていた「綾乃がバドミントンをやめた理由」に関係がありそうです。そして、この試合シーンも1話に続きめっちゃくちゃヌルヌル動いてクオリティが高いです!呂とスコープでも使ってるのか!?と思いたくなるくらいです。というかこの試合シーン以外も、男子部員の葉山と 伊勢原の試合でドロップショットで手前に落とすところとか、とにかくいろいろと ヌルヌル動いてて逆に違和感を覚えるくらいにリアルさがあって、ほんとにこの作品には感嘆してしまいます。アニメの枚数を通常にアニメの2倍くらい使ってるらしいですが、今後の息切れとかが心配ですがぜひこのクオリティを最終回まで保ってほしい。■不調の原因幼馴染のエレナがマネージャーになると言いだし、バド部に入部した綾乃でしたがやはり本人的には不本意な様子。しかし周りからは”才能があるから”とバドミントンを続けることを促されます。やはり作品の本質的に努力VS才能という構図を描いています。と、同時に才能との格差に悩まされる努力型プレイヤーと才能があるが故にそれに翻弄されてしまうという対極にいる二人だけど、それぞれがそれぞれになしかしらの悩みを抱えている部分も描いています。そんななぎさの不調の原因を探るコーチの立花健太郎。なぎさが立ち直るにはなにが必要なのか…。ペア練習では、なぎさと綾乃のコンビを組ませてみるも、なぎさがスマッシュを狙おうとするあまりまったくと言って噛み合わないまさに犬猿の仲。ですが、副部長である泉と綾乃を組ませるとなかなかのコンビネーションをみせます。どうやらスマッシュにこだわるあまり周りが見えていないなぎさに原因があるようですが、なぎさはその助言すらコーチが綾乃に対する期待だと受け入れません。なんとなく見えてきた不調の原因ですが、お互いがお互いにそれぞれの苦悩をもっているだけにこの溝はなかなか埋まらないですね。■なぎさの過去画像引用元:©2018 濱田浩輔・講談社/「はねバド!」製作委員会なぎさの過去回想。子どもの頃から身長の高かったなぎさは、その身長を武器に当時から強さを発揮していましたが、その活躍が子供には羨望と嫉妬の対象となってしまい陰では、「ただでかいだけ」とバカにされてしまうなぎさ。(上手くなっても、勝っても、背が高いからだって言われる。いっぱい、いっぱい練習したのに…!)身長を武器にしていても、それ以上の努力をしているなぎさはそれを周りに認めてもらえないのがたまらなく悔しい。なぎさがその自慢のジャンプスマッシュにこだわるのは、そんな子供時代を過ごし誰にも返せないくらいの、誰にも文句を言わせないくらいの努力で身に着けた武器を見せつけているという感覚なのかも知れません。綾乃にそのジャンプスマッシュを返されてしまうのはまさに自分自身を否定されているということなんですね。なぎさが荒れてしまう理由もなんとなくわかりますね。そんな折で、部活帰りにふとコンビニの前で出会った後輩の 悠に「背高いんだし、力だって私なんかより全然強いし!調子取り戻したら綾乃ちゃんなんて相手になんないッスよ!」と言われる。もちろん励ましのつもりの言葉だけど、今のなぎさにとってはぐさりと刺さる地雷な言葉。思わず、「才能になんか頼っていない!」とこれまでの自分の努力をしてきたことをぶつけてしまいます。■健太郎 vsなぎさなぎさ自身の不調の真の原因を探るために、始まった 健太郎 vsなぎさの一戦。やはりジャンプスマッシュにこだわるなぎさに対して、冷静になぎさの試合運びを見る健太郎は、スマッシュを狙いすぎるあまりにネットやコースを気にして本来のパワーが出していないことを見抜きます。狙ったはずのコースが実は相手の手の平の上で踊らされていたことに気付いたときには、余計に力が入ってしまい、負のスパイラルに陥っちゃうわけです。かつて健太郎も、なぎさと同じようにその高身長を活かしたプレーをしていた経験からなぎさの悩みにも共感してあげられた健太郎は「お前が今まで勝ってきたのは、そういう努力をやってきたからだろ? お前は自分のスマッシュを信じていいんだ 」なぎさの努力を認めたうえで、もっと自信をもって打ち抜けとアドバイス。ようやくなぎさはこれまでの呪縛から吹っ切れることができたのでした。この試合中の思考の掛け合いもはねバドならではですね。作画だけでなく、ハイスピードで展開される試合の中で狙うコースだったりロブを仕掛けたりクロスに打ったりと目まぐるしく入れ替わる攻防もしっかりと描かれているのもポイントです。スランプからの脱出で、ようやく周りがみれるようになったなぎさはきちんと部員に謝罪し、バド部はまた一からスタートを切るのでした。一方で、突然現れて海に向かって自画自賛の雄叫びをあげるというインパクトのある登場をしたピンク髪のツインテちゃん。彼女はいったい何者なのでしょうか…。■EDテーマ2話目にして初披露されたEDの「ハイステッパー」。カラフルでポップ、かつ躍動感のあるOP映像と比較して、水彩チックなやわらかいタッチの絵柄に大原ゆい子さんのギターサウンドがマッチしててかっこいいEDですね。そしてまだ出てきてないライバルキャラなのか、気になるキャラクターたちも確認できますね。今後の出演に期待ですね。TVアニメ「 はねバド! 」第1話『スッゴい才能!』【感想コラム】(あにぶ編集部/Uemt)
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