
JOC、『アジア競技大会2022』では主将不在 メダル目標も設けず「選手の精神的な負担が大きい」
日本オリンピック委員会(JOC)が15日、都内で『第19回アジア競技大会(2022/杭州)』のTEAM JAPAN結団式と記者会見を開催。団長の尾縣貢氏、副団長の水鳥寿思氏、谷本歩実氏、井上康生氏のほか、各競技の出場選手が出席した。【写真】各競技の出場選手が大集合!TEAM JAPAN結団式の模様 アジア・オリンピック評議会(OCA)が主催する同大会は、アジア地域を対象にした国際総合競技大会。原則4年に一度開催される。次回(第19回)の開催地は、中華人民共和国浙江省の省都・杭州市。当初は2022年に開催される予定だったが、中国国内の新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響を受けて1年延期し、2023年の開催となった。大会期間は今月23日から10月8日まで。40競技481種目が実施される。 尾縣氏は今大会を「JOCにおける今年度最大の目標に据えている」とし、「開催が1年遅れたことで、来年のパリ五輪につながる意味合いが強まった」と力を込める。TEAM JAPANの合言葉は「限界を超え、勝利の先へ」。尾縣氏は「勝利の先にある未来を見据えたい。それは今大会の先にあるパリ五輪もそうですし、スポーツによる社会貢献なども見据えるということ。スポーツの価値自体を高めていければ」と意気込んだ。 TEAM JAPANは今大会において選手団に主将を置かず、通例となっているメダルの獲得目標も設定しない。主将制の廃止について、尾縣氏は井上氏に意見を求めたと言い、「井上さんをパリ対策プロジェクトのリーダーとして、これまでの経験や選手の声を聞いた上で、主将となる選手の精神的な負担が大きいと考えた。また、旗手2名制を置くことでまかなえる」と説明。「今大会を“挑戦の場”として、どのような効果があるか試したい」とした。 続けて「メダルはもちろん大切」と前置いた上で、メダル目標の設定について「勝利の先を見据えるということで、メダルよりも最高のパフォーマンスを示すことを目標にする。スポーツの価値を高め、国民のみなさんにスポーツの魅力などをお見せしたい」と宣言。また、「1年開催が遅れたことで、ほかの国際大会との兼ね合いも生まれた。これはすべての国が同じだと思いますが、そういう状況下ではしっかりとした目標設定ができない」と言い添え、パリ五輪へ向けた大会であることを強調した。
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