
東宝の米国子会社、『ビーとパピーキャット』など米フレドレター社保有IPの著作権取得を発表
東宝の米国子会社「TOHO INTERNATIONAL, INC.」(本社:米カリフォルニア州、以下「国際東宝」)は4日、Frederator Networks社(本社:米デラウェア州、以下「フレドレター社」)が保有するIP、アニメシリーズ『ビーとパピーキャット(原題:Bee and Puppycat)』、アニメシリーズ『ブレイベスト・ウォリアーズ(原題:Bravest Warriors)」(一部シリーズを除く)及び、開発中の『キャットバグ(Catbug)』シリーズ(以下、併せて「同IP」)のそれぞれの著作権の50%を取得する、と発表した。今後、東宝及び国際東宝は同IPの日本を含むアジア地域での映像及び商品化ライセンス展開、同IPの新作映像の共同製作を行うとしている。【画像】『ブレイベスト・ウォリアーズ』と『キャットバグ』の画像 東宝は2022年4月に発表した「TOHO VISION 2032 東宝グループ 経営戦略」において、成長戦略のキーワードとして「企画&IP」「海外」を掲げており、今回の同IPの著作権取得を通じて、自社IPの拡充、及び海外でのより直接的なビジネス展開の加速を目指す。 また、同IPを通じて世界的に高い評価を受けている作品を多く生み出しているフレドレター社との共同製作も想定しており、世界に向けたコンテンツの企画・製作の強化にもつなげる意向だ。 『ビーとパピーキャット』は、最新シリーズがNetflixシリーズとして2022年9月6日に初公開された。20代の派遣社員ビーと謎の仲間パピーキャットが、家賃を稼ぐためにさまざまな銀河系での奇妙な仕事を引き受けながら、宇宙を横断するファンタジックな冒険の旅に出る姿を描いたアニメシリーズ。Natasha Allegri(『アドベンチャー・タイム』)が制作し、フレドレター・スタジオ(『アドベンチャー・タイム』『悪魔城ドラキュラ』)がプロデュースしている。2部構成の10分間の短編としてスタートし、YouTubeで数百万回再生されるヒットとなり、記録的なキックスターターキャンペーンから、Netflixでの新しいシリーズの配信まで、ファンや評論家の支持を得て成功を収めた。 『ブレイベスト・ウォリアーズ』は、『アドベンチャー・タイム』の原作者ペンデルトン・ウォードが制作し、ショーランナーのブリーン・バーンズが率いるシリーズで、3085年の宇宙を駆け巡り、感情の力を使って愛らしいエイリアンとその世界を救う、4人の10代の雇われヒーローの物語。2012年11月にYouTubeで公開され、2億5000万回の再生、300万回の「いいね!」、10億分以上の視聴時間を記録し、急速に熱心なオンラインファンを増やしている。2013年の「Shorty Award」でBest Web Showを受賞し、15年の「The Webby Awards」でOnline Film and Video (Animation) Honoreeを受賞している。 『キャットバグ』は、『ブレイベスト・ウォリアーズ』に登場する人気キャラクターで、YouTube、TikTok、Facebook、Instagram、Twitterなどのソーシャルメディアプラットフォームで、バイラルでポップな文化現象へと急速に成長しており、キャットバグが登場する動画の再生回数は現在までに2億回を超えを達成。また、Giphy.comでは2億以上のキャットバグ関連GIFが作成されている、注目のキャラクターだ。 東宝株式会社・松岡宏泰代表取締役社長は「本件を通じてより有効な映像展開、商品化展開の体制を整えていきたいと考えています。我々は、『ブレイベスト・ウォリアーズ』の世界的な人気、『ビーとパピーキャット』のIPとしての成長、『キャットバグ』の高まる人気、そして欧米のアニメ全体の成長を目の当たりにしてきました。 わが社の映像製作能力、及びアジア全域における映像・商品の展開能力と、フレドレター社や同社親会社のジーニアス・ブランズ社が持つ世界の主要市場における広範なネットワークを融合し、新しいコンテンツや商品を提供する中で、今回著作権を取得するIPが引き続きグローバルなファン層を開拓していくことを期待しています」とコメント。 フレドレター社のマイケル ハーシュCEOは「質の高いアニメーションへの需要はかつてないほど高まっていますが、私たちは、際立った高い価値を提供できる作品を届けることが重要であると認識しています。その一例として、LA Times 紙が最近発表した『この秋、テレビの専門家が最も期待する20の番組』に『ビーとパピーキャット』が選出されたことはうれしく思っています。実際、同作のトレーラーは、公開24時間以内に200万回以上の視聴を達成し、Netflixでの配信を成功させました。 フレドレターの使命は、クリエイターの創造性を育み、彼らの作品を視聴してもらうためのプラットフォームを提供することです。私たちの作品である『ブレイベスト・ウォリアーズ』『ビーとパピーキャット』『キャットバグ』が世界中の視聴者を魅了していることに感激しています。東宝グループとのパートナーシップにより、映像展開と商品の両面で、これら作品のリーチをさらに拡大できると確信しています」と、期待を寄せている。
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