
FUKUSHIGE MARI、初めて劇伴手がけた映画『月の満ち欠け』 有村架純&目黒蓮のシーンがお気に入り
俳優の大泉洋主演、有村架純、目黒蓮(Snow Man)、伊藤沙莉、田中圭、そして、柴咲コウが共演した映画『月の満ち欠け』(公開中)のティーチイン付き上映会が21日、都内で行われた。上映後、廣木隆一監督、本作の劇伴を手掛けたゲスの極み乙女のちゃんMARIことFUKUSHIGE MARI、新垣弘隆プロデューサーが登壇した。【画像】話題に挙がった映画『月の満ち欠け』場面写真 人気バンドグループ「ゲスの極み乙女」のメンバーとして音楽業界で広く活躍しているFUKUSHIGEは、劇伴を手掛けるのは本作が初めて。オファーを受けた時の心境を聞かれ、「まさか自分がお声がけいただけるとは思っていなかったので、「どうやって知っていただいたんだろう」という疑問が最初に湧いてきちゃいました。映画が好きでひとつひとつの映画で感極まってしまうので本数はあまり観ていないのですが、映画の音楽は良い楽曲がたくさんあり、興味はありました。いつかやってみたいと思っていましたが、こんなに早くお話をいただけるとは」と喜びを述べた。 「公開して時間が経っているのですが、お客さんから音楽が良かったというお声をいただきます」と新垣プロデューサー。「パンクっぽい曲からロック、BGMのような曲、バラバラですもんね。それを全部こなしていただいてすごいなあと思いました。映画的には(作品の雰囲気を)暗くしたくなかったので、音楽に助けられました」と廣木監督も賛辞を贈った。 作っていて難しかった楽曲を聞かれたFUKUSHIGEは 「レコード屋さんでのシーンでかかる曲(タイトル:Beautiful Girl)です。こういう曲はギターが主で、そこから広げていくのは私には難しかったです」と普段はバンドでキーボードを担当しているからこその意見が。「実はまだ誰にも言ってなかったのですが、自分の中では1979年くらいにデビューしたバンドの設定で作りました。80年にすごいヒット曲が出た設定(笑)」と初公開の制作秘話も飛び出した。 新垣プロデューサーによると、「原作は82年の話なのですが、映画ではジョン・レノンの亡くなった年に合わせて80年の設定にしています」とのこと。先にジョンの「Woman」や劇中で瑠璃が「Remember Love」を歌うシーンが登場することはすでに脚本内で決められていた中でのオファーだったが、FUKUSHIGE は「監督と話す中でそれらとは全く違う、自分が出来る事をやろうという考えで曲作りをしました」と語った。 また、 原作も読んだというFUKUSHIGEは「三角の家に瑠璃(劇中では有村)と三角(劇中では目黒)が2人でいて、外の空が瑠璃色になるシーンが原作から好きで、楽しみにしていました。映像で見ると、2人が瑠璃色の光に包まれてそれがすごく綺麗でしたね」とお気に入りのシーンについても明かした。 観客からの質問コーナーでは、「キュンとするシーンがたくさんあったが監督自身の経験が反映されているのですか?」という質問を受けた廣木監督が、微笑みながら「いや、台本通りです」と一刀両断する一幕も。 「劇伴の制作にあたりゲスの極み乙女のメンバーに声はかけなかったのですか?」という質問には、FUKUSHIGEが「メンバーはゲスの極み乙女へオファーされた時に参加するのが一番良いと思い、声はかけませんでした」と答えた。 エキストラで実際に撮影に参加した観客から「監督の一番こだわったシーンはどの場面ですか?」という質問には「ワンカットで撮るのが好き。感情がそのまま動いていくのを撮りたいんですよね。美術室で小山内瑠璃とゆいが話すシーンが印象的で、あれがこの映画のキー。あそこから映画のさまざまな事実が明らかになる、大切なシーンです」と廣木が明かしていた。
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