
乃木坂46北野日奈子、卒コン終演後に「想定外」の再登場 拍手鳴り止まず「幸せすぎて」
アイドルグループ・乃木坂46の2期生で、4月いっぱいでグループから卒業する北野日奈子(25)のラストステージとなる『北野日奈子卒業コンサート』が24日、横浜・ぴあアリーナMMで開催された。【ライブ写真14点】拍手が鳴り止まず…北野日奈子卒業コンサート 北野は2013年3月、乃木坂46の2期生オーディションに合格。9年間の活動を経たラストライブのセットリストは「やりたい曲を思い残すことはないか」「意味合いがある曲を選びたい」と本人が打ち合わせから参加したといい、オープニング曲は、初選抜曲となった8thシングル「気づいたら片想い」(2014年4月発売)からスタートした。 本公演には、29thシングルのアンダーメンバーが出演。アンダーでは唯一の同期、山崎怜奈は「卒業した2期生も見守ってくれていると思うし、気にかけてくれていると思うので、その気持ちもちゃんと持っていって、日奈子に“ドン”と押し付けますので、ちゃんと受け取って」呼びかけ。「私、泣くかね?」(山崎)、「泣かない女で有名だからね(笑)」(北野)、「この2人がわちゃわちゃしているところをファンの方々が親のように温かくいつも見守ってくれているので、最後までわちゃわちゃやろうと思います」(山崎)と同期らしいやりとりでほっこりさせた。 前半は北野センターで、歴代アンダー楽曲を次々と披露。「ここにいる理由」「嫉妬の権利」「別れ際、もっと好きになる」「不等号」「風船は生きている」「ブランコ」と続けると、ネット上でも「神セトリ」の声が続々とあがった。そして、北野と1期生の中元日芽香(OG)とWセンターを務めた、その名も「アンダー」へ。歌い出しで感極まった北野が涙声になると、ファンの涙腺も崩壊した。 中盤のユニット曲パートでは、北野が唯一の現役メンバーとなっていた人気5人組ユニット「サンクエトワール」(通称サンエト/北野、中元、堀未央奈、寺田蘭世、中田花奈)の楽曲「君に贈る花がない」は北野、阪口珠美、佐藤楓、佐藤璃果、金川紗耶の5人で、「大人への近道」は北野、伊藤理々杏、林瑠奈、矢久保美緒の4人で歌唱。2020年3月に行われる予定だった初の2期生ライブのために書き下ろされた「ゆっくりと咲く花」はまずは北野と山崎の2人が歌いはじめ、メンバーたちも合流して感動を誘った。 北野はVTRで、同期の2期生について「同じ星のもとに生まれた同志だなって。ただの同期とか、友達とかじゃなくて、経験していくことで他の人が“スッ”と通れる道をどうしてもスッと通れない人たちの集まりで(笑)。誰かが苦労している姿をみると他人事じゃなく、自分まで悲しくなったり苦しくなったりすることも多かったですし、でも、2期生のみんなが同期だったからこそ、ここまで続けてこられたし、9年続けてきてやっと、乃木坂46の2期生でよかったって心から思える人生になったなって思います」と振り返った。 続けて、「どうしても披露しておきたい曲」として、唯一、2期生がセンターを務めたシングル表題曲「バレッタ」を選曲した。「(堀)未央奈がセンターをやっていたので、未央奈が卒業してから夏のライブとかで選びづらくなった曲になってしまったのかなぁと。そこで、私が1回やったことによって後輩の子がセンターに立ってやってくれる機会が少しでも増えればいいなと思って」と理由を明かし、その思いの深さにファンは胸を打たれていた。 本編ラスト曲は、2月21~23日にかけて46時間生配信されたインターネット番組『乃木坂46時間TV』のコーナー『バナナマン&メンバーが選ぶ!ベストソング歌謡祭』で表題曲以外部門の1位となり、「北野日奈子といえば」の曲ともなった「日常」。満員電車を舞台にした楽曲とあり、曲前には北野のラストランを告げる“終電”アナウンスが流れ、会場が一面、青い光の海となる中で熱唱した北野は「これからもみんなで歌い継いでいってくれたらなと思うのでよろしくお願いします」と現役メンバーに託した。■1期生が異例の呼びかけ「きいちゃんのお母さん、聞いてますか?」 アンコールが明け、透け感のある黒のドレスで登場した北野は、卒業スピーチで「好きな気持ちが募るばかりです。大好きで大好きで大切で仕方なくて、自分はどうしたら、そんな大好きなものの一部になれるかずっと考えて、考えて、考えて過ごしていました。思いが募るばかりです。その思いが届かなくて、希望に破れて、大好きな気持ちがわからなくなってしまう日もありましたが、こうやって最後の時まで、どうしたってすごく大好きなんだなと、このグループのことが本当に大切で大好きでたまらないんだなと、思います」と、乃木坂46へのラブレターのような思いを吐露した。 メンバーに向けても「みんなに出会えて、本当に幸せでした。来世もみんなで乃木坂46をやろうね。大好きな先輩、大切な後輩のみんな、これからもずーっとよろしくお願いします」と伝えた。 最初で最後のソロ曲「忘れないといいな」を情感たっぷりに歌うと、「君は僕と会わない方がよかったのかな」の間奏ではメンバーへ「危なっかしい後輩でしたが、頼りない先輩でしたが、ずっとずっと仲良くしてくれて本当にありがとうございました」と感謝。「みんなの味方だから、いつでもなにかあったら、呼んでね。日奈子、“全部やっつける担当”だから」とトレードマークの笑顔をみせた。 1期生の和田まあやは「太陽みたいな人って、きいちゃん(北野)のことだなって思ってて。私たちをあったかく照らしてくれて。欠かせない存在なの! 卒業してほしくない。これからもずっといてほしいよ」と本音をポロリ。「卒業して笑顔でいられるように、もっと自分のことを大切に、考えてほしい。甘やかしてね。きいちゃんは自分にすごく厳しいから」と心配すると、会場の北野の家族に向けて「きいちゃんのお母さんたち、聞いてますか? きいちゃんのこと本当によろしくお願いします! ファンの皆さんもよろしくお願いします! 強がりなんです!」と家族同様の深い愛で呼びかけた。 最後の楽曲は「本当に本当に大切な曲で、グループの最初から一緒に歩み続けている曲です」と紹介した「乃木坂の詩」。グループカラーの紫のペンライトに包まれる中で歌いきった北野は「思い残すことはもうありません」と笑顔を見せ、マイクを通さずに「本日は本当にありかとうございました」と、メンバーと声をそろえてあいさつ。 最後に残った北野は「幸せな9年間でした。乃木坂46は10周年目を走っています。5期生が新たに加入して、みんな一生懸命乃木坂46になろうとしています。これからもどうか、乃木坂46の応援を、私の大好きな、大切な乃木坂46のことをどうか皆さん、よろしくお願いします。9年間本当にお世話になりました」とあいさつしてステージを後にした。 終演を告げるアナウンスが流れ、規制退場の案内が続けられてもファンの拍手は一向に鳴り止まず。北野が再登場すると、一度は終了していた配信も再び会場からの中継がつながった。北野は「これは想定外でして。なんと言っていいことやら…。みなさん、アナウンスに負けずにすごく大きな(笑)。幸せすぎてどうしましょう…」と感激した。 「本当にこの9年間、たくさんいろんなことかあって、長い休業もあってどんなに心配をかけたことか…。どんなに皆さんの希望をかなえることができなかったことか、数えきれないと思いますが、最後のステージで確かに目の前に、この9年間で自分の大事なものがたくさん増えて、今こうやって目の前にあることが幸せに思います」と喜びをかみしめた。 卒業後について「この先のことも一生懸命頑張っていきたいなと思います」と伝えたが、「何より本当にみなさんの優しさや温かさが乃木坂46には必要不可欠なので、皆さんの愛情をどうかこれからも乃木坂46に注いでくれたらなと思います」と最後の最後まで、自身のことよりも乃木坂46への支援を呼びかけ、ラストステージに幕を下ろした。■『北野日奈子卒業コンサート』セットリストOVERTURE01. 気づいたら片想い02. あの日 僕は咄嗟に嘘をついた03. ハウス!04. ロマンスのスタート05. ここにいる理由06. 嫉妬の権利07. 別れ際、もっと好きになる08. 不等号09. 風船は生きている10. ブランコ11. アンダー12. 君に贈る花がない13. ゴルゴンゾーラ14. 大人への近道15. 隙間16. ゆっくりと咲く花17. バレッタ18. Route 24619. ガールズルール20. 裸足でSummer21. 僕だけの光22. 日常【アンコール】EN1. 忘れないといいなEN2. 君は僕と会わない方がよかったのかなEN3. 乃木坂の詩■出演メンバー北野日奈子伊藤理々杏/金川紗耶/北川悠理/黒見明香/阪口珠美/佐藤楓/佐藤璃果/中村麗乃/林瑠奈/松尾美佑/向井葉月/矢久保美緒/山崎怜奈/弓木奈於/吉田綾乃クリスティー/和田まあや
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