
「第94回アカデミー賞」国際長編映画賞『ドライブ・マイ・カー』が受賞 『おくりびと』以来13年ぶり
現地時間27日(日本時間28日午前)、世界最高峰の映画の祭典「第94回アカデミー賞」授賞式が行われ、日本映画『ドライブ・マイ・カー』が国際長編映画賞を獲得。2009年の第81回の滝田洋ニ郎監督作『おくりびと』以来、13年ぶりの快挙となった。登壇した濱口竜介監督は、トロフィーを高らかに掲げガッツポーズ。「皆さん、獲りました。ありがとうございました」と喜びをあわらにした。【動画】作品賞ノミネート10作品の予告編 濱口監督は(英語で)「ありがとうございます。(手に抱えたオスカー像を見ながら)あなたがオスカーですね」と笑いを誘い、「アカデミーの皆さまに感謝申し上げます。(映画会社の名を挙げ)『ドライブ・マイ・カー』をアメリカへと持ってくることができました。ありがとうございます」とコメント。 ひと息つくと、終了のBGMが鳴りはじめ、濱口監督は「ちょっと待ってください!」とアピールし、スピーチを続けた。 「ここにいる俳優のみなさんにも感謝申し上げます。(日本語で)西島秀俊さん、岡田将生さん、霧島れいかさん、ジン・デヨンさん、パク・ユリムさん、ソニア・ユアンさん、アン・フィテさんおめでとうございます。そして、そして! ここに来られなかった全ての俳優のみなさんにも感謝いたします。特に赤いサーブ900を運転してくれた三浦透子さんに感謝します」と、名前を挙げて感謝を伝えた。 『ドライブ・マイ・カー』は作品賞、脚色賞、監督賞、国際長編映画賞の4部門にノミネート。作品賞、脚色賞に日本映画がノミネートされるのは、1928年に始まった同賞史上初の快挙となった。監督賞ノミネートは1986年第58回の黒澤明監督(『乱』)以来。 同作は、愛する妻(霧島れいか)を亡くし、行き場のない喪失を抱えて生きる俳優であり演出家の家福(西島秀俊)が、ある過去を持つ寡黙なドライバーのみさき(三浦透子)と出会い、愛車の運転を任せる中で、あることに気づかされていく物語。 村上春樹の同名短編小説の原作の精神を受け継ぎながら、「ワーニャ伯父さん」、「ゴドーを待ちながら」という時代を超えて愛されてきた演劇要素を大胆に取り入れ、ストーリーと映画内演劇が重層的に呼応しあう驚異的な物語を紡ぎだした。感情やキャラクターを表に出して演じるハリウッド的な演出法とは対照的で、多言語演劇や手話など、多様な登場人物たちを当たり前のように切り取った濱口監督の演出も注目を集めている。■番組情報『生中継!第94回アカデミー賞授賞式』3月28日(月)前7:30〜(同時通訳)3月28日(月)後10:00~(字幕版)いずれもWOWOW プライムで放送、WOWOW オンデマンドで配信【出演者】案内役:ジョン・カビラ、宇垣美里スペシャルゲスト:斎藤工、 中島健人(Sexy Zone)スタジオゲスト:河北麻友子、町山智浩(リモート出演)レッドカーペットリポーター:小西未来■番組オフィシャルサイトhttps://www.wowow.co.jp/extra/academy/
ORICON NEWS