
YouTuber事務所・VAZ、新経営体制で「2025年のIPO目指す」
YouTuber事務所・VAZが3日、経営方針オンライン説明会を開催した。【画像】経営方針について説明するVAZの小松裕介社長 同社は2015年7月に創業。有名YouTuberが多数所属し、YouTuber事務所として売上を拡大してきたが、ここ数年で退所が相次いでいた。公式サイトによると、新型コロナウイルス感染症の拡大により、所属YouTuberによるイベント開催の延期、クライアントのマーケティング予算の大幅削減などで「直近の売上見込みが立たなくなるなど、先行きの不透明感が著しく増したため、最大限、経費削減に努めました」と説明。 しかし、独力での経営再建は難しいという結論となり、代表を務めていた森泰輝氏が、支援を受けている共同ピーアールの谷鉄也社長に対し、経営支援を依頼。4月17日付で株式譲渡契約を締結した。10月28日に「筆頭株主の異動と新たな経営体制への移行のお知らせ」として、谷氏を会長、小松裕介氏を社長とする新体制を発表した。 この日の説明会では、これまで曖昧になっていた各事業を整理。YouTuberプロダクション事業を中核に据え、若い世代を中心に人気のある、ゆな(登録者数62万人)、MINAMI(同41万人)、さくら(同36万人)、おさき(同26万人)の女性4人のラインナップに力を入れていくと明かした。 会見に出席した小松社長は当面の売上目標を問われ、「2025年でのIPO(株式公開)を目指して新生VAZの経営をしていきたい。経営が代わりまだ1ヵ月。もともとVAZはIPOを目指して会社経営をしてきている」と説明。「エンターテイメントでいうと、今コロナでライブが開催できなかったり、さまざまな問題を抱えてる状況。体勢の立て直しをこの1年で行い、それから飛躍してIPOを目指したい。売上目標は具体的なところは社内で議論している。大枠の目標ということで2025年のIPOを決めた」としている。 所属クリエーターについて事務所の方針は変わったのかという質問に対して「大きな方針の変化はない」と回答。「ただ、“大人の経営”になって、ミスのないようなオペレーションを組んだり、一つ一つしっかりやることで、成長市場なので売上やクリエーターの影響力はより増すことはできるかなと考えている」と強調。「従来、VAZは大手メディアやエンターテイメント企業となどを資本提携をしている。そういった会社とのシナジーを追求したい」と述べた。
ORICON NEWS